Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

チューブラータイヤ パンク修理道具

2017-09-15 20:53:47 | ホイール
古くから自転車愛好家に使われて来たチューブラータイヤですが 最近はパンク修理が出来ない
使い捨てなどと誤った情報も良く目にします チューブラータイヤのパンク修理も可能でその為の
修理道具をご案内します





チューブラータイヤとはチューブの外側にタイヤを縫い付けた 丸タイヤ と呼び
ホイールに装着する時にはリムセメントと言う接着剤やリムテープと言う両面テープで
貼り付けるタイヤの事を言います 以前は27×1 1/8 丸タイヤ と表記していた時期も有りました






そのタイヤの裏面にはフンドシと呼ばれる布が貼ってあり
それを剥すと縫い目が見えます






縫い目の糸を切りタイヤの腹を開きます




その中には全てのタイヤでは有りませんが この様な
チューブを保護する布が縫い込んで有ります






保護布の糸を切ると中のチューブが見えます
このチューブは一般の自転車と同じ様にパンクの修理が可能です





この様にチューブの穴は塞ぐ事が出来ますが、最近主流になっているクリンチャーや
一般車と違うのは この後タイヤを元通りに縫い直すと言う作業が必要です






その為のパンク修理セットがこれです Velox これは
古くから有る自転車のアイテムを供給していた会社です
このセットも 47~8年前の物です




内容は現在の修理セットと変わりませんが そこに
裁縫に必要な道具が加えられています






これはパンク修理に使うパッチゴムですが 修理に使うのは
この位の大きさに切って使います 1辺は 7mm 程度でしょうか
何度も修理をしている間に解ったのが 空気も漏れずタイヤに
段差も付き難い大きさがこの辺りです






これなんかは恐らく何処を調べても出て来ないと思いますが
当時競輪競走で使っていた SOYO 50匁(モンメ)のチューブです
ラテックスのチューブにはこれを小さく切って使います ゴム糊を
両方に塗ると剥がれる事は有りませんでした




チューブの表面を整えるペーパーはやはり必要です




べロックスの修理用の糸ですが 案外これが早く無くなり
高く付いたものです 初めてパンクを直した時に良く知らずに
普通の木綿糸を使った事が有りますがやはり強度が無くて破裂しました






練習浸けの毎日を過ごす学生時代には修理セットを買うのも
大きな負担です それで畳屋さんで別けて貰った畳糸を使っていました
同期の自転車部員が 4年間使ってもまだこれだけ残っています




瓶の首には同期全員の名前がマジックで書かれています 
懐かしい思い出です。 糸はパンク用の物が手に入らなければ
麻糸に蝋(ロウ)引きをして使えば良いでしょう 水糸やタコ糸は
少し強度が足らないと思います




私のマンションの中庭で紫式部が綺麗な色を出していました
チューブラータイヤでパンクした物は、捨てずに修理をして最後まで使ってやって下さい
雨で練習が出来ない日はする事もないのでそんな時に直せば良いですね

チューブラータイヤの中には SOYO のシームレスタイヤの様に縫い目の無い物も有ります
さすがにそれは同じ方法では無理です、シーラントを注入すれば直る物も有る様です

パンクの修理方法はこちらです 【 チューブラータイヤ パンク修理方法 その1 】

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パンクした自転車の 保管

2017-09-14 20:32:59 | ピスト
先日後輪がパンクしその原因を確かめる為にタイヤを外した自転車を保管します
タイヤの付いていない自転車はみすぼらしくて良く有りません





先日パンクしたタイヤを取り外したホイールです このまま自転車に取り付けると
見栄えも良く無いので仮のタイヤを入れておきます




何本かピスト用のタイヤを保管しています
この中から探しましょう






CLEMENT №7 クレメントのセタ 145g のスリックタイヤです
とてもしなやかで綺麗なタイヤです






SOYO RED R-Ⅱ 競輪競走で使われているタイヤです
22mm 巾 190g 程度のシームレスタイヤです これを
仮入れしておきましょう




タイヤに癖が付かない様にセンター出しと天振れも取りました
このホイールにはソーヨーの白セメントが使われていますが
それは時間の有る時に剥してしまい 速乾のセメントに換えます






タイヤはビニールで養生しておきます




ホイールを自転車に取り付けます






チェーンの張り調整とホイールのセンター出しをしています
この辺りはしっかりしないと自転車に締まりが無くなります




この状態でリムセメントの掃除と新たにタイヤを貼るまで
保管しておきます





私が競技をする事はもう有りませんが、何時でも乗れる様にはしておきたいですね
自転車競技場や競輪場を走るのはロードとは別の楽しさが有ります

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Vittoria Pista EVO 赤いバルブの構造とパンクの原因

2017-09-11 20:18:01 | ホイール
先日走行距離の少ない Vittoria ビットリアのチューブラータイヤを保管していたら
空気が抜ける不具合が起りました 赤い色のバルブの構造とパンクの原因を調べてみました





私が使っているトラックレーサーです このホイールに装着してあるビットリアのタイヤの空気が
抜ける症状が出ました その原因を調べてみます






リアホイールのタイヤの不具合です ホイールを外す為に
倒立台を使います






タイヤは Vittoria PISTA EVO CS 新しいタイヤを貼って
自転車競技場を 150周 60km 程度の走行距離です
バルブは赤色のタイプで タイヤのサイドにすだれが出来ています






トラックホイールのハブにはナットが使われています
これには前後共 15mm のレンチを使います







レンチを使いナットを緩めます ※ 正ネジです






左右のナットを緩め 車輪を前に送りチェーンを緩めます
チェーンを前の大ギアから外します






ホイールを後ろに引くとホイールが外れます






タイヤはリムセメントを使って貼っています
タイヤを外しますが良く引っ付いています






何処か少しでも作業のし易い場所を探し マイナスドライバーを
差し込みました この後タイヤとリムに無理をさせない様に
ゆっくりとタイヤを剥して行きます






この様な状態でリムセメントが効いています SOYO の
金リム用 白セメントです




有る程度剥がれると手を使う方が良いですね






タイヤが外れました 跡を見るとリムセメントも良く付いています




チューブラータイヤを使い捨てだと言うショップや net で配信している
所も有り それを信じている人が居る様ですが チューブラータイヤは
パンク修理をして使う事が出来ます その為にタイヤを傷めない様、
丁寧に剥しています




さて外したタイヤを持って整備テーブルの方に来ました






Vittoria PISTA EVO CS 22mm 巾 実測 154g のタイヤで
赤いバルブが使われています このバルブのコア(弁)は
外せませんが 赤い部分は取り外す事が出来ます




バルブの構造



バルブを取り外してみましょう この様な工具を使います
バルブの赤い部分の先端は小判型の形状をしています




そこに工具を使いバルブを緩めます この時バルブの根元を指で
保持し、チューブに無理をさせない気遣いは必要です






やや手応えを感じながらバルブが外れました 赤い方は
メスネジ タイヤ本体側にはオスネジが使われています
黒い物は空気漏れを防ぐパッキンです






このバルブの締め込みから空気が漏れる不具合も有る様で
私の友人達も経験しています ここに設備配管等で使う
シールテープを巻いてバルブ部分の不具合のチェックを
行ってみます




バルブを確実に取り付けました






空気を入れて水調べをします どうもバルブ部分ではなさそです
触っている間に空気の漏れ方が酷くなって来ました




では次の確認です タイヤの中のチューブの状態を
見てみましょう これからの作業はパンク修理の時も
同様に行う作業です






チューブラータイヤの内側、リムの接着面には布が貼って有ります
一般的にフンドシと呼びますがそれを破らない様、丁寧に剥します






フンドシを必要分剥しました 一ヶ所ハサミで切って
縁を切ってしまいます 一旦剥すとフンドシが伸びて
元の様に復旧出来ないのでパンク修理の時も同様にします




フンドシを剥すとタイヤの縫い目が見えます
中にチューブが入っていますがタイヤを縫う事で
高い空気圧にも耐える事が出来ます
15kgf/cm2 程度の空気圧で使う事も有ります






中を見てみましょう カッターで縫い目の糸を切って行きます
タイヤの中のものに傷を付けない様 細心の注意が必要です






タイヤの表面の糸だけ切ってタイヤを開けました






糸の切り屑も取り 中を見てみます 白い物が見えます






この白い物は中のチューブを保護する為の布です
これもタイヤに縫い付けて有るので糸を切ります
最近は少し重く丈夫なチューブを使ったタイヤでは
この布が使われていない物も有ります




これでチューブが引き出せます そっと引っ張り出します






パンクの箇所は概ねバルブ付近との見当を付けていました
シャープペンシルの先の所に穴が開いています 
丁度バルブの補強がされている部分とチューブ一枚の
薄い部分との境目です




ロードバイクや一般車の WO のチューブではたまに
見る不具合ですが チューブラータイヤでは初めて見ます
どうしてタイヤの内側でこんな状態になるのか不思議です






空気の漏れ方から他にも穴が有るはずです・・・
バルブの反対側に有りました こちらは避けています




こちらの不具合はおそらく何度もバルブを触っている間に
不具合が大きくなって行ったんだと思います 裂けてしまう
前の状態が見たかったですね






外から見てタイヤのサイドにすだれが出来ていました
これの内側はどうなっているのでしょう






すだれはバルブの両サイドとも中まで進んでいます
こうなるとまだ脹らんではいませんが、競技場を走る
トラックレーサーでは使わない方が良いですね
何時破裂してもおかしく有りません



パンクの場所



今回チューブに不具合が有った場所はいずれもバルブ付近で
トレッドの逆側、タイヤの内側でした チューブラータイヤを使い
50 年程の経験が有りますが、今回の状態は始めて見ました




修理

今回チューブの穴を確認しましたが そこは通常のチューブと
同じ様にパッチを貼り穴を塞ぎます その後修理用の糸を使い
タイヤを元の様に縫い付けます そうする事でタイヤは使う事が
出来ます、ただパンクを直したタイヤは練習用やスペアにするのが
普通です





今回のタイヤはそれなりに気を使いながら保管をしていましたので空気が抜けると言う事が
不思議でした 加えケーシングにすだれが出来ていたのにも驚きが有りました 空気が抜ける
原因はチューブに有ったと言う事は解りましたが どうしてあそこが? と言う思いは残ります
いずれにしろ軽量タイヤの扱いは慎重に行わなければいけませんね

今回のタイヤはパンクを直してもそのまま使えないですから 親子タイヤの中に使うのに
丁度良いですね 【 チューブラー 親子タイヤ制作 】

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Vittoria PISTA EVO チューブラータイヤの不具合

2017-09-04 20:12:15 | 自転車部品・用品
私が自転車競技場を走る為に使っているタイヤで Vittoria PISTA EVO と言う
ビットリアのチューブラータイヤが有ります このタイヤの 2本で同じ不具合が起りました





私が使っているトラックレーサーです 通常は天井から天地逆に吊り下げて保管しています
ホイールに貼ったタイヤには完全に空気が無くなる前に適時空気は入れています
今回も空気を入れる為に自転車を降しました






しかし空気が入りません いや空気は入っているのですが
直ぐに抜けます バルブの不具合では無い様です空気が
抜ける音がしています、パンクです・・・






バルブ付近にすだれが出来ています 中のチューブの状態まで
解りませんがここから音がするので何かの原因が有るのでしょう
自転車競技場を 2回 150周走って保管していたタイヤです
走行距離は 60km 程度でトレッドは充分残っています




Vittoria PISTA EVO CS 22-28 公称 160g 実測 154g
ヤスリ目のチューブラータイヤです






このタイヤは未使用の物を 2014年9月 ホイールに貼っています
空気管理をしながら 使うまではビニールで表面の保護をしていました
始めて使ったのは 2016年4月でした  現在は貼ってから 3年経っています




この時にもう 1本新しいタイヤを貼っています こちらは
Vittoria PISTA EVO CL 19-28  19mm巾のスリックタイヤです






こちらの方は貼ってから 1年未満で未走行のまま
空気が抜ける様になりました やはりすだれになっています




このビットリアのタイヤは走行距離よりも 経年に依る劣化で
タイヤが駄目になるのでしょうか 今回 2本が同じような症状で
不具合が起っているので それが間違いだとは言い切れない気がします






私の周りの自転車競技者も沢山このタイヤを使っています
もし経年劣化に依る不具合が多いのであれば 購入店での
在庫期間も考慮して購入しないといけません





通常走行距離が多い人ならこの様な事は問題にならないのかも分りませんが
タイヤは買い置きして保管する事も珍しい事では有りません 折り癖の所から
すだれが出来易いのでなるべく丸い状態で保管した方が良いですね 実際に
有った事をご紹介しましたが、ちょっと気を付けた方が良いタイヤかと思います

コメント (2)
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自転車の転倒防止 フォークダウン金物

2017-09-01 20:26:21 | 製作・加工
自転車の前輪を外して車に積む時や保管する際に 自転車を倒れ難くする為に
フロントフォークを保持する、自作フォークダウン金物のご紹介です





自転車の前輪を外すと安定が悪くなります そんな時には正式な名称は分りませんが
フォークダウン金物 或いはフロントフォークサポートと呼ぶホルダーを使っています






実は以前から自分で作り使っていたのですが
少し使い難い処もあり今回はそれを改良します
これの材料は SGP 菅 いわゆるガス管の 15Aと言う
サイズの物と クイック用の中空シャフトを使っています




使う時はこの様に立てて使います 方向が自由になる様に
あえて自立させる脚は付けなかったのですが 使うと結構
パタパタと倒れて使い難いので少し手を加えます






25mm のアングル鋼を必要寸法切りました




それをこの様に取付け自立する様にしましょう






金属同士の工作なので今回は電気溶接で行います






ここで使えるクランプも無いので木端(こっぱ)で
本体とアングルを押え両手が使える様にしました




溶接は面白いのですが何時まで経っても上手に出来ません
取れない程度には付いています






溶接をした金属は直ぐに錆びるのでそれを抑える為に
錆止めを吹きます



今回は透明の錆止めを使います この塗料は用途が広く
気に入っています






塗料も乾燥したので使ってみましょう
フロントのエンド巾は 100mm なのでトラックと
ロードは共用出来ます






脚を付けて金物が自立しているので 改良前と比べると
遥かに使い易くなりましした





どんな物でも最初からベストな物は中々出来ません 作った物を使ってみて改良を重ねて
使い勝手の良い物に変って行きます しばらくこれで使ってみます

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