避難行動要支援者名簿(災害時地域たすけあい名簿)及び要支援者の避難支援個別計画作成義務の根拠法令をみておきます。
また、要支援者名簿の提出先に、消防機関、すなわち、消防本部、消防署、消防団が規定されています。
********災害対策基本法*********************
第三節 避難行動要支援者名簿の作成等
(避難行動要支援者名簿の作成)
第四十九条の十 市町村長は、当該市町村に居住する要配慮者のうち、災害が発生し、又は災害が発生するおそれがある場合に自ら避難することが困難な者であつて、その円滑かつ迅速な避難の確保を図るため特に支援を要するもの(以下「避難行動要支援者」という。)の把握に努めるとともに、地域防災計画の定めるところにより、避難行動要支援者について避難の支援、安否の確認その他の避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために必要な措置(以下「避難支援等」という。)を実施するための基礎とする名簿(以下この条及び次条第一項において「避難行動要支援者名簿」という。)を作成しておかなければならない。
2 避難行動要支援者名簿には、避難行動要支援者に関する次に掲げる事項を記載し、又は記録するものとする。
一 氏名
二 生年月日
三 性別
四 住所又は居所
五 電話番号その他の連絡先
六 避難支援等を必要とする事由
七 前各号に掲げるもののほか、避難支援等の実施に関し市町村長が必要と認める事項
3 市町村長は、第一項の規定による避難行動要支援者名簿の作成に必要な限度で、その保有する要配慮者の氏名その他の要配慮者に関する情報を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。
4 市町村長は、第一項の規定による避難行動要支援者名簿の作成のため必要があると認めるときは、関係都道府県知事その他の者に対して、要配慮者に関する情報の提供を求めることができる。
(名簿情報の利用及び提供)
第四十九条の十一 市町村長は、避難支援等の実施に必要な限度で、前条第一項の規定により作成した避難行動要支援者名簿に記載し、又は記録された情報(以下「名簿情報」という。)を、その保有に当たつて特定された利用の目的以外の目的のために内部で利用することができる。
2 市町村長は、災害の発生に備え、避難支援等の実施に必要な限度で、地域防災計画の定めるところにより、消防機関、都道府県警察、民生委員法 (昭和二十三年法律第百九十八号)に定める民生委員、社会福祉法 (昭和二十六年法律第四十五号)第百九条第一項 に規定する市町村社会福祉協議会、自主防災組織その他の避難支援等の実施に携わる関係者(次項において「避難支援等関係者」という。)に対し、名簿情報を提供するものとする。ただし、当該市町村の条例に特別の定めがある場合を除き、名簿情報を提供することについて本人(当該名簿情報によつて識別される特定の個人をいう。次項において同じ。)の同意が得られない場合は、この限りでない。
3 市町村長は、災害が発生し、又は発生するおそれがある場合において、避難行動要支援者の生命又は身体を災害から保護するために特に必要があると認めるときは、避難支援等の実施に必要な限度で、避難支援等関係者その他の者に対し、名簿情報を提供することができる。この場合においては、名簿情報を提供することについて本人の同意を得ることを要しない。
(名簿情報を提供する場合における配慮)
第四十九条の十二 市町村長は、前条第二項又は第三項の規定により名簿情報を提供するときは、地域防災計画の定めるところにより、名簿情報の提供を受ける者に対して名簿情報の漏えいの防止のために必要な措置を講ずるよう求めることその他の当該名簿情報に係る避難行動要支援者及び第三者の権利利益を保護するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
(秘密保持義務)
第四十九条の十三 第四十九条の十一第二項若しくは第三項の規定により名簿情報の提供を受けた者(その者が法人である場合にあつては、その役員)若しくはその職員その他の当該名簿情報を利用して避難支援等の実施に携わる者又はこれらの者であつた者は、正当な理由がなく、当該名簿情報に係る避難行動要支援者に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
第十章 雑則
(特別区についてのこの法律の適用)
第百十条 この法律の適用については、特別区は、市とみなす。
******消防組織法**********
(消防機関)
第九条 市町村は、その消防事務を処理するため、次に掲げる機関の全部又は一部を設けなければならない。
一 消防本部
二 消防署
三 消防団