「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

築地移転問題:H29年6月の基本方針「食のテーマパーク」を守らない東京都の対応に失望します。移転を差し止める他ないのではないでしょうか。

2018-01-30 23:00:00 | 築地重要

 いままで、築地市場移転問題に関連して東京都の対応を見てきました。

 土壌汚染問題も、もともと、不完全な土壌汚染処理のまま、移転がなされてしまうところ、土壌汚染対策を“一応”実施し、いままで来ました。(生鮮食料品を扱う場所としては、私は、土壌汚染対策をしたとは言えないと今でも考えています。)

 都市計画決定の判断のもととなる平成23年7月29日第193回都市計画審議会への資料説明及び環境影響評価書は、盛り土をすることで安全性を担保すると説明されており、それを信じ、都市計画決定を可とする判断が示されています。盛り土なかった場合は、可決がなされなかったはずであり、都市計画審議会の答申の裏付けをもとにした東京都知事による都市計画決定も無効となりえます。ちなみに、環境影響評価書は、盛り土がない状態を違法と言えると報告されており、環境影響評価は、軽微な変更とは到底言えず、環境影響評価は、再度なされる必要があります。それをもとに、再度、都市計画審議会も開催が必要です。

 市場流通が変わる中、過去の市場規模や流通形態に対応する形で、豊洲市場の規模ができています。採算性が合わない状況への明確な解決策の提示がありません。

 さて、移転を10月11日にひかえ、本日平成30年1月30日、中央区議会の全員協議会の場に、東京都が説明に参りました。

 市場長が、6月基本方針に則って、「築地再開発検討会議」http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/topics/h29/topi035.htmlを行っていると言葉では言ってはみるものの、基本方針に則っているとは言えないものでした。

  6月基本方針:http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2017/06/documents/0620-1.pdf 
 都知事会見:http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2017/06/20.html 

 数々の問題点が解消されないまま、五輪スケジュールを優先して、進めてしまおうとしていました。

 すなわち、築地市場が生んだ食文化が築地にはあり、築地を再開発する場合の一番大事なものは、6月基本方針1に謳われている「食のテーマパーク」であるはずです。
 築地再開発検討会議では、「食のテーマパーク」を実現するためにどうあるべきかを検討すべきところ、そのような検討ではありませんでした。
 中央区職員も検討メンバーに入っていれば、築地のまちの発展のためにどうあるべきかを伝えることができたはずですが、単なるオブザーバーであり、意見を反映させる立場から体よく外されています。

 土壌汚染の風評被害対策においても、豊洲ブランドを作る姿勢においても、不都合な情報もすべて出すことで払しょくされるべきところ、土壌汚染対策の経過については、全員協議会の資料にさえ入っていませんでした。
 約束された地下水位が下がっているのは、ごくわずかの地点であるし、いまだに土壌汚染の数値が検出されています。
 農林水産省が市場認可の際、必要としている土壌汚染対策法11条1項の「形質変更時要届出区域」の解除をせず認可申請すると、全員協議会の場で明言もする残念な事態となりました。
 本当に豊洲ブランドを築く気持ちがあるのかたいへん不安に感じました。

 五輪スケジュールをただ優先して、検討すべきことも不完全な状態で移転をし、食の安心安全、世界の築地ブランド、築地の食文化をなくしてはならないと考えます。

 東京都のそれらを守る強い意志が感じられず、かつ、6月の基本方針という約束でさえ守れない以上、築地市場の移転は、差し止めるべきであると考えます。
 もちろん、現実的な対応はできるはずです。

 豊洲を活かす⇒①五輪選手バス駐車場とする。
           ②築地市場から冷凍庫機能を移転する。(場合によっては、豊洲市場の該当箇所については、地方卸売市場として認可申請する。)
           ③豊洲市場内部分は、五輪メディアセンターとする。(かつて、森山氏がおっしゃっておられた。)

 築地は守る⇒④築地の冷凍庫部分を種地として、環状二号線の迂回道路を整備し、環状二号線を部分開通させる。トンネル部分も着手。
          ⑤迂回道路では、環状二号線の晴海・勝どき方面から新橋の方面からは、築地川部分を用い、二車線を確保する。
          ⑥トンネル部分が完成するまでは、環状二号線は、BRT、都バス、タクシー等公共交通機関のみの制限使用とする。
          ⑦築地市場は、少なくとも五輪を終えるまでは、中央卸売市場でありつづけ、オリンピアン・パラリンピアンには、築地市場の食材を届け、築地ブランドをさらに世界に発信する。

 築地の今後⇒⑧「築地再開発検討会議」に、中央区の住民の声の反映として、少なくとも中央区長、中央区から選出の都議会議員そして中央区議会議長も委員として参画する。
          ⑨中央区も、「築地再整備検討区民会議(仮称)」を開催し、積極的に住民の声をとりまとめ、東京都に提案する。
 

 

 *******証拠資料*****

 



都市計画審議会(平成23年7月29日議第7058号) 議事録抜粋 -数字- は該当ページ************
http://www.toshiseibi.metro.tokyo.jp/keikaku/shingikai/pdf/giji193.pdf

────────────────────────────────────

【近藤議長】 続きまして、日程第6、議第7058号を議題に供したいと思います。

藤井幹事、説明をお願いします。

【藤井幹事】 日程第6、議第7058号、東京都市計画市場、東京都中央卸売市場、

豊洲新市場の決定に関する案件についてご説明いたします。

お手元の「薄茶色表紙」の冊子の「議案・資料」105ページから108ページをご参

照ください。

 

この案件は、都の卸売市場計画に基づき、築地市場を豊洲地区に移転するため、豊洲新

市場の敷地の位置、区域及び面積を都市計画で定めるものでございます。

豊洲新市場につきましては、東京都環境影響評価条例の対象案件であり、今回はいわゆ

る「後合わせ」でございます。

薄茶色表紙「議案・資料」の106ページの位置図をご覧ください。

 

初めに、豊洲新市場の位置、区域及び面積についてご説明いたします。

 

豊洲新市場は、江東区豊洲六丁目地内の5街区、6街区及び7街区を敷地とし、東京地

下鉄有楽町線豊洲駅の南西約1.5キロメートルに位置しております。環状第2号線、補助第315号線及び放射第34号線支線1晴海通りの延伸部に面しており、面積は約40.7ヘクタールでございます。

 

次に、築地市場移転の経緯についてご説明いたします。

 

築地市場は、昭和10年の開場から既に75年余りが経過し、施設の老朽化、狭隘化が

著しく、流通を取り巻く環境変化への対応が困難な状況にあります。

こうしたことから、当初は、現在地で再整備を進めることとしておりましたが、平成1

3年4月の「第55回東京都卸売市場審議会」におきまして、豊洲地区を候補地として移転整備に向けた検討を進めるとの答申が出され、同年12月の「第7次東京都卸売市場整備計画」におきまして、築地市場の豊洲地区への移転を決定いたしました。

-28-

その後、新市場の整備に向けて検討を進めた結果、平成18年に施設配置が確定したこ

とから、平成19年1月に環境影響評価手続き開始案件としてご説明申し上げ、都市計画

案と環境影響評価書案の縦覧を行いました。また、環境影響評価手続きにつきましては、

土壌汚染対策の変更を踏まえて、新たに地盤、水循環、自然との触れ合い活動の場などの評価項目を追加選定し、平成22年11月、再実施した環境影響評価書案を提出いたしました。

敷地の位置、区域、面積を定める豊洲新市場の都市計画の内容に変更はなかったことか

ら、都市計画案の再縦覧は行ってございません。

薄茶色表紙「議案・資料」の107ページの計画図をご覧ください。

豊洲新市場は、5街区、6街区、7街区の3つの街区で構成されています。

薄茶色表紙「議案・資料」の108ページの参考図をご覧ください。

環状第2号線と補助第315号線との交差点の東側の5街区には青果卸売場・仲卸売場

を、西側の6街区・7街区には水産卸売場・仲卸売場を、3つの街区のほぼ中央の位置に管理施設を計画しております。

さらに、「都民に開かれた市場づくり」を実現するため、5街区と6街区にはにぎわいを創出する施設を計画してございます。

事業スケジュールにつきましては、都市計画決定手続を経た後に、土壌汚染対策工事及

び施設の整備を進め、平成26年度中の開場を目指していく予定となってございます。


次に、環境影響評価書の概要についてご説明いたします。

 

環境影響評価書の内容を要約いたしました「若草色表紙」A4横の資料「豊洲新市場建

設事業の環境影響評価書について(要約)」をご覧ください。

本事業の環境影響評価につきましては、東京都環境影響評価条例第92条第1項ただし

書きの規定により、事業者である中央卸売市場が行ってございます。

その1ページ目にありますように、環境影響評価条例に基づき、昨年11月、環境影響

評価書案を提出し、この評価書案に対して、本年4月20日に評価書案審査意見書を受領いたしました。

要約の2ページから10ページをご覧ください。

本案件における環境に及ぼす環境の予測・評価の項目は、「大気汚染」「悪臭」「騒音・振動」「水質汚濁」「土壌汚染」「地盤」「水循環」「生物・生態系」「日影」「風環境」「景観」「自然との触れ合い活動の場」「廃棄物」「温室効果ガス」の14項目となってございます。

-29-

「土壌汚染」でございますが、今回、工事の施工中について予測・評価を行っており、

汚染土壌の掘削処理等に伴う土壌への影響の程度は、評価の指標とした「土壌汚染対策法」に定める基準を満足するという結論になっております。

「自然との触れ合い活動の場」でございますが、既存の自然との触れ合い活動の場に、

機能の変化及び消滅、改変の程度、並びに自然との触れ合い活動の場までの利用経路に与える影響の程度は、評価の指標とした「江東区みどりと自然の基本計画」及び「豊洲地区まちづくりガイドライン」のうち自然との触れ合い活動の場に関する方針等を満足するという結論になってございます。

また、その他の項目につきましても、適切な対応に努めるものでございます。

続きまして11ページから20ページには、4月に、知事から出された評価書案審査意

見書の内容につきまして左の欄に、審査意見書の対応につきまして右の欄に記載しております。

左の欄を見ていただくと分かりますように、審査意見書では「大気汚染」「悪臭」「騒音・振動」「水質汚濁」「土壌汚染」「地盤」「水循環」「生物・生態系」「風環境」「景観」「自然との触れ合い活動の場」「廃棄物」の12項目に関する意見があり、これらの意見などを踏まえ、環境影響評価書案の修正を行っております。

以上、都市計画を決定する上で支障はないと判断しております


最後に意見書についてご説明いたします。

 

クリーム色表紙の「意見書の要旨」、31ページから36ページをご覧ください。

都市計画案を平成19年2月2日から2週間縦覧に供しましたところ、3名から3通の

意見書の提出がありました。その内訳は、反対意見が3名から3通となってございます。

意見は、31ページから36ページに記載しており、主な意見を申し上げますと、31

ページにありますように、豊洲新市場の建設用地につきましては、深刻な土壌汚染があり、食の安全を100%保障できないので、都民の台所である卸売市場にはふさわしくないという意見が出されております。

この意見に対する都の見解といたしましては、豊洲新市場予定地の土壌汚染対策につき

ましては、学識経験者から、日本の先端技術を活用することにより、人が生涯この土地に住み続けても健康への影響はないとの提言が取りまとめられていること。豊洲新市場完成後におきましても、地下水のモニタリング調査等地下水対策を継続すること。今後、事業者が土壌汚染対策を確実に実施することで、生鮮食料品を取り扱う市場用地としての安

-30-

全・安心を十分に確保するとしていること。以上のことから、豊洲新市場の都市計画決定に支障はないと判断するというものでございます。

同じく反対意見といたしまして、32ページに、世界のブランド「築地市場」を守り、

「現在地での再整備」を図るべきという意見が出されております。

この意見に対する都の見解といたしましては、現在地再整備につきましては、かつて工

事着手後、営業への深刻な影響から再整備が頓挫しており、再検討の中においても、仮にすべてが順調に運んでも十数年かかるという事実が明らかにされていることから、都といたしましては、築地市場の再整備問題にかかわる過去25年にわたる経緯や、都民・国民生活への影響、財政面等もあわせて総合的に判断し、築地市場の豊洲移転を進めていくこととしたというものでございます。

他に事業施行に関する反対意見といたしまして、33ページに、中小事業者が切り捨て

られる計画であり、消費者にとってもなくてはならない鮮魚等の品質評価機能を完全になくすものであるという意見、また、場外市場で生計を立てていた人たちの暮らしはどうなるのかという意見が出されております。

これらの意見に対する都の見解といたしましては、中小事業者等の方からの要望を踏ま

えて、すべての市場業者にとって利便性の高い市場となるよう施設を計画しております。

築地市場の伝統的な品質評価機能である、いわゆる「目利き」を担う小規模な仲卸業者等への要望にも十分配慮し、競争力の強化や取引拡大等、事業の活性化に寄与してまいります。

また、場外業者につきましては、築地の食文化の継承や東京の新たな観光拠点の創造と

いう観点から千客万来施設を整備していくこととしております。

その際、場外業者のうち、移転を希望する方につきましては、受け入れることを視野に

入れ整備していくと中央卸売市場より聞いていることから、豊洲新市場の都市計画決定に支障はないと判断するものでございます。

最後に、本都市計画に対する関係区の意見でございますが、江東区からは、7月27日

に行った区の都市計画審議会答申を踏まえまして、次の4つの意見を付して豊洲新市場の都市計画決定は妥当との回答を受領しております。

4つの意見として、1つ目は、「食の安全・安心の確保の観点から土壌汚染対策の確実な実施による汚染土壌の無害化、地震による液状化対策をはじめとする防災対策等防災基盤の整備に万全を期されたい」。2つ目といたしまして、「地下鉄8号線整備に向けた取り組

-31-

み等、公共交通機関整備によるアクセス向上に努めるとともに、十分な駐車台数の確保及び車両待機スペースの確保による交通渋滞・路上駐車防止、交通事故の防止なども含めた総合的な交通対策を講じられたい」。3つ目といたしまして、「千客万来施設につきましては、魅力あふれる東京の新たな観光名所とすべく、新市場と一体となったにぎわいの場となるよう整備されたい」。4つ目といたしまして、「新市場の整備にあたっては、『豊洲グリーンエコアイランド構想』に定める環境まちづくりの方針に最大限配慮されたい」でございました。

この意見に対しましては、中央卸売市場より、土壌汚染対策や防災基盤の整備につきましては、「土壌汚染対策等を確実に実施し、また液状化対策をはじめとする防災対策を行うことで生鮮食料品を取り扱う市場用地として食の安全・安心を十分に確保する」。2番目の総合的な交通対策につきましては、「公共交通機関の充実に向けて、周辺の開発状況や需要動向を見極めながら、区をはじめとする関係機関と連携して検討を進めるとともに、交通渋滞・駐車場対策につきまして、共同配送などの利用促進などにより自動車交通量や必要駐車台数の削減を図るなど、総合的な交通対策を講じいく」。3番目の千客万来施設によるにぎわいの創出につきましては、「『食』を中心とする東京の新たな観光拠点として、千客万来施設を整備することで豊洲地区のにぎわい創出にも貢献する」。4番目の環境まちづくりにつきましては、「『豊洲グリーンエコアイランド構想』の視点を踏まえ、護岸と一体となった緑地や屋上緑化、水辺の環境に配慮した施設計画、太陽光発電システムの導入等、さまざまな取り組みを推進していく」と聞いてございます。

 

こうしたことから、豊洲新市場の都市計画決定には支障はないと判断するものでございます。

 

以上で説明を終わります。

 

【近藤議長】 ありがとうございました。

 

*****その他*****


*地下水調査会社

→ http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/906f7754090224d6fe5a5caa9eede5a4 


*盛り土を行う経緯

→  http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/274731d1f9b28a68732ad71099b656f7 

*約束された環境影響評価書 内容

→  http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/6da1bed390e5f7f31d4fee1e11489cf8 

*改正土壌汚染対策法(H21成立、H22.4.1施行)では、自然由来の土壌汚染も対策を要求

→ http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/8fcb1b80c6ad6d90b8ed93bb864a7f5d  

*平成29年度 第6回環境影響評価審議会総会(H29.1.30現在、議事録掲載なし。)
http://www.kankyo.metro.tokyo.jp/assessment/conference/environmental_council/holding_council.html
1 日時 平成29年8月28日(月曜日)午前9時30分開始
2 場所 都庁第二本庁舎31階 特別会議室21
3 議 題(予定)
(1) 受理報告
  「豊洲新市場建設事業」に係る変更届について
(2) その他



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過去のブログH29.6.22再掲します。⇒小池都知事の記者会見H29.6.20には、「築地市場の現在地での再整備の希望が込められている」その実現には、それなりの専門性が必要!

2018-01-30 22:59:59 | 築地重要

(上記ブログH30.1.30 23:00の掲載の参考として、都議選前に記載したブログ2017-06-22 04:30:46http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/8d94c9f0c327efd827148df91987a045を再掲します。)
 
 小池都知事が示された基本方針を理解の上で、都議選挙の投票行動をとる必要があると考えます。

 新聞、マスコミ報道に惑わされず、都知事の言葉と言う一次情報から、都知事の言わんとするところを理解すべきです。

 H20.6.20記者会見の全文(30分の書き起こし)を掲載いたします。
 記者会見の使用スライドはこちら
 ⇒ http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2017/06/documents/0620-1.pdf 

 この中には、築地市場の現在地での再整備の希望が込められているように私は感じました。
 ただ、たいへん難しい手法であり、このことを実現できるには、都民の熱い思いと、それなりの専門性が必要であると思います。

 すなわち、最低限、以下のことを行うことが求められるのではないでしょうか。
 1、中央卸売市場は、築地市場のままでおくこと。(ここは、小池案と大きく異なります。一時的でも、豊洲へ中央卸売市場機能は移転させません。ゴールとしての築地市場再整備では同じです。)
 2、豊洲を冷凍冷蔵庫を使用するのであれば、その部分の地下水は1.8m以下にし、地下水及び地下空間もベンゼン、水銀など検出されないようにするなど専門家会議の提言を最低限実現したことを確認のうえ、使用する。それら確認のないままには、使用はさせない。2年間ほど、検出されない安定した状態を確認することがよいであろう。本当にあるべきは、形質変更時要届出区域の解除の達成であるが。
 3、冷凍冷蔵庫分の築地市場の空いた部分や中央区施設を種地として有効に使用し、環状二号線暫定開通及び築地市場の再整備を行う。
 4、築地市場の再整備における引っ越しは、4月のPTでいうように築地市場内で1回で済ませる。
 5、環状二号線本格開通では、市場内をトンネル化する。
 6、卸売市場法の改正うんぬんは、豊洲を冷凍冷蔵庫として使用するところでの議論とする。
 などなど。
     

 来る都議会議員選挙においては、しっかりとそれを実現できる候補を、都議会議員に選ぶ必要があると考えます。
 百条委員会で焦点となったこと、すなわち、「汚染があるにも関わらず汚染のない価格で市場候補地を買うこと」を繰り返さぬような都議会になるべきと考えます。

**********東京都ホームページより******************
http://www.metro.tokyo.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2017/06/20.html 

築地市場移転問題について

【知事】
 本日、急なお声がけでございましたが、ご参集いただきまして、誠にありがとうございます。市場移転問題につきまして、本日、ご報告がございますので、私の方から冒頭発言させていただきます。

 まず、私は、築地市場の再開発を含みます市場の新たなプランについて、都の職員の方にまとめるように指示をいたしたところでございます。

 理由は2つございまして、まず1つ、豊洲市場、これまで約6000億かけて作られてきたわけでございますが、豊洲ありきで移転後の計画が不十分ではなかったか。そして、これまでの都政において、築地市場を売却して費用の穴埋めをするという計画はありましたけれども、移転後に毎年生じる年間100億円近い赤字にどう対応していくのか。そして、やがて豊洲が老朽化して、先の話でありますけれども、更新するときの費用をどうするのかといったような点は、まだよく吟味されてなかったように思います。いわば、今を生きる人たちを見ているものの、累積する赤字という負の遺産に向き合うことに将来なってしまう。子供や孫たちへの将来の責任、後世のツケに真正面から応えられるような計画がなかったのではないかと考えるからであります。
これまで、石原都知事が豊洲移転を決定されてから、行政からも議会からも、このようにロングタームの明確な計画は聞こえてこなかったように思います。ご承知のように、昨年の11月に設定をいたしましたロードマップに従って、一つ一つ行政手続きをこれまで踏んでまいりました。そして、先だって、市場のあり方戦略本部を開きまして、そしてさまざまな選択肢、今後の青写真というのが出てきたところでございます。当初は豊洲市場に移転をして、そして市場の、築地市場の跡地を売却、清算をする案ということでございましたが、今回のあり方戦略本部では、A、B、C、D、いろいろな案が出されたわけでございます。まさしく、これまでになく、戦略的な市場のあり方、その総点検をしたお蔭ではないかと考えるところでございます。
築地市場の売却でございますけれども、確かに一時的にはどっとお金が入ってくるということでございますけれども、一昔前のように、箱ものを作ったら終わり、あとは知らないというような、将来世代へのツケを残してよいものかどうなのか。私はいけないと思います。そしてまた、これまでのようなタコ足経営に終止符を打って、むしろ東京の戦略的・総合的な発展を必死に考えて実行していく最後のチャンスになると考えたからでございます。

 それから2点目でございますけれども、これまで日本一の世界に誇るブランド、築地のブランドというものは、長い間、汗水流して、必死の思いで育て、そして守ってきた市場の方々に対して、真に向き合っていく必要があると感じたからでございます。
 ご存じのように、石原都知事時代に土壌汚染の可能性が指摘された東京ガスの跡地に建てました豊洲への移転については、環境基準以下に有害物質を抑えるという約束、いわゆる「無害化」を念頭にしてきたわけでございます。都議会においても、無害化を前提とする付帯決議も存在をしてきました。
一方で、その土壌対策、汚染対策でございますが、これまで850億円以上も投じられてまいりましたけれども、今年1月から、モニタリング調査でも、いまだに有害物質が基準値を大幅に上回る数値、検出をされました。よって、現在においても無害化の約束が果たされているとは言えない状況でございます。
逆に、昨年の11月に予定通り豊洲が開場された後に、あるはずの盛り土がなかった、さらにモニタリングで有害物質が検出されていたということがわかっていたならば、既に売却された築地を失い、そして行き場を失くしてしまっていた。市場関係者の皆様、「一体どうしたらよいのか」と思ったのではないかと思うわけでございます。
その上で、先の専門家会議でございますが、安全性を検証していただいてきました平田座長が、「地上は安全だ」と、「しかしながら、有害物質が検出された地下については追加対策が必要」とのご意見を出されたところはご存じのとおりであります。改めて専門家会議が再度検証してきた、これが答えということでございました。

 先日、築地市場に、私、赴きまして、市場関係者の方々から率直なご意見も伺ってきたところでございます。「私は築地が大好きなんだ」、「この際、時間をかけても、しっかりとしたものを決めてほしい」など、築地市場の方々の切実なお声を伺ってきたところでございます。
我が国は伝統文化というものを大切にしてきた国でございます。長い間、築地市場の方々、東京都民ならず、日本が育てて守ってきた築地の伝統やブランド、私はこれらを守っていくのだという、その信念と、豊洲で累積してしまう赤字という将来の負の遺産は残してはならないという、次の世代への思いと、これから日本一の世界に誇る築地ブランドからの食に魂を込めまして、この築地を再開発するという基本方針を判断するに至ったところでございます。
築地市場の跡地を再開発するということにも、もちろん課題は山積しております。しかし、老朽化した今の築地市場で、今後30年以内に高い確率で発生すると予想されます首都直下型地震への対応も睨まなければなりません。長い間、育まれてきた築地ブランド、今後50年、60年、70年と、さらに育てていくために、応急手当てではなく、ここはしっかりとした手を打っていくべきではないかと考えるところでございます。
もちろん、最終的に決定をする権限を持つのは都議会ということになりますが、築地を再開発して、新たな東京の一大拠点をつくるという希望があれば、私は必ずやっていけるもの、実現できるものと考えているところでございます。
それでは、パワーポイントで、若干、内容をご説明していきたいと存じます。
市場移転の問題に関してまとめてみました。まず、豊洲市場の状況と課題を確認しておきます。
安全・安心の基準につきましては、先ほど申し上げましたように、これまでの議会の付帯決議、そしてまた市場長答弁などがございますが、未達成ということで、先日、私、築地市場の講堂に参りまして、皆様方に謝ってきたところでございます。今後もこの事業者と都民の皆様方からの信頼を得るためには、最大限の努力が必要だということを痛感したところでございます。
次に、豊洲市場開場後の健全な経営の計画を確保していかなければなりません。これまで都民全体の財産であります築地市場を売却して、資金を充当をするという考え方があったわけでございますが、一方で、豊洲市場につきましても、開場後も赤字が嵩むということで、これは先日の市場のあり方戦略本部においても、この数字、見通しなどは示されたところでございます。また、キャッシュフロー赤字ということにつきましては、毎年21億円という数字がはじき出されたところでございます。そして、都民の財産の処分、そして、これから税金をどーんと投入するなどということがあってはならないということでございます。

 次に、築地市場の状況を、もう一度、おさらいをしておきたいと思います。大変歴史ある築地市場でございますので、その結果として老朽化が進む、それから、耐震工事が、これは先ほど申し上げましたように、首都直下型地震にどこまで耐え得るのか、課題がございます。そしてまた、仮設建築物などの施設の改修が必要だということも指摘をされているところでございます。
それから、土壌汚染調査、これも現在も行っているところでございますけれども、必要な土壌汚染調査ということが求められると考えられます。
 それから、築地市場でありますが、こちらの方もあり方戦略本部、さらには各関係者の皆様方からのヒアリングを通じても明確なように、取扱量、そして取扱金額、さらには仲卸の業者の数は、この25年間でほぼ半減という状況でございまして、物流が、このところ特に変化が激しいということでございまして、できるだけ早急な対策が必要と考えているところでございます。
そして、築地市場の、次でございますが、築地市場の状況をもう一度改めて見直してみますと、築地市場の価値、そして高いブランド力というのは、これは東京都の莫大な資産であると考えられます。高い知名度、そして長い歴史、日本で唯一市場がブランドになった希有な存在と言っていいかと思います。そして、その築地ブランドの核をなすのが仲卸の皆さんでありまして、この仲卸の方々の目利き力ということが、まさにブランドの宝の部分かと思います。
一方で、不動産というのは、一言で「ロケーション」と言われるわけでございますけれども、ロケーションについては、東京の中でもこの築地の位置というのは、何ものにも代えがたいものがあるわけでございます。その上、さらに市場内外一体とした食の賑わいがあるからこそ、世界からの観光客も引きつけているという現実もございます。さらには、それが観光資源としても大きな経済価値を有しているということでございます。
そこで、都といたしまして、築地ブランドを維持、活用、発展させるということで、新しい戦略を展開すべきと考えております。その上で、透明性の高い制度の運用改善も必要かと考えております。
これらをベースにいたしまして、基本的な方針でございますけれども、「築地は守る、豊洲を活かす」ということを基本方針の1とさせていただきます。「築地の後は築地」ということも言えるかと思います。築地市場は長年培ったブランド力、そして地域との調和を活かして改めて活用することが、この大切な宝を活かす方法ではないかと考えます。
そして豊洲、一方で豊洲市場の問題でありますけれども、地下空間の追加対策については、先日の専門家会議でもご示唆のあったところでございまして、また、地下水管理システムの補強策という点も先だっての専門家会議で指摘のあったところでございまして、これら安全対策を講じた上で豊洲市場を活かすべきではないかと考えます。
さらに、この豊洲市場でございますが、冷凍冷蔵・加工などの機能を今もこれをベースに作られたものでございますけれども、そこを一層強化をして、ITを活用するユビキタス社会の物流、総合物流拠点となる中央卸売市場になると考えております。
方針の3番目でございますけれども、改めて申し上げますと、東京都といたしまして、事業者の皆様、都民の皆様の信頼回復に徹底的に取り組んでいくということでございます。
これらの基本的な方針を基にいたしまして、早急に具体的な方策を詰めていくように事務方、都庁職員の方に先ほど指示をしたところでございます。
次でありますけれども、この方針の1の意味でありますけれども、先ほどからも繰り返して申し上げておりますように、そのブランド力、そしてまた、現状の維持、保存を超えて、伝統と革新が交錯する場所へと発展させることができる。それから、築地の土地を民間とともに有効活用して自立的な経営を目指す。場外と一体となって、世界の食の関連業者を集積をしていく。そして築地、アルファベットの「TSUKIJI」とすることによって、2020年以降の東京の世界への発信の重要な拠点になるということかと存じます。もちろん、このアルファベットにしたというのは、これで決めるということではなくて、ニュアンスとしてお伝えをしているところであります。
 それから、移転をする理由でございますけれども、これはプロジェクトチームの方で、種地を転がして徐々に築地を再整備するという案を出していただいていたわけでございますけれども、施設の老朽化、そして耐震化への対応というのは急務でございますし、市場を取り巻く環境や仲卸など、事業者の経営状況もかなり厳しいものもございます。そこで、現地再整備案、つまり営業しながら改修をしていくローリング案というのは現実的にはかなり厳しいという中において、建て替えの有効な地として豊洲市場を活かしていくという考え方でございます。
そこで、新しい築地を創造していくということでございまして、この築地の土地を有効活用して、採算性も今後向上させていくという考え方であります。
築地市場の進化という点でありますけれども、卸売市場が変化をしている、取引は、せりからIT、相対取引が増加をしているという現実、そして、市場の役割や物流、加工機能が増加しているという点、これに築地のポテンシャルをかけていきますと、新たな築地の姿が見えてくるのではないかということでございます。

次に、豊洲市場でありますけれども、豊洲は羽田、そして成田に近いということでございます。そして、環状2号線の開通によりまして、さらにその利便性というのが向上するであろうと見込まれます。そして、その結果として、湾岸地域の物流センターとしても有利な立地であると考えられます。豊洲市場では、その市場機能、その中でも転配送機能、市場外流通機能を維持、発展させることによって、新たなビジネスチャンスも出てくると考えております。
それから、これはあまり知られていないことかもしれませんけれども、2020年からHCFCのフロン規制が始まり、強まりまして、各地の業務用冷凍冷蔵庫の更新需要が期待をされる時期に差し掛かります。そして、冷凍冷蔵庫を備えたセンターというのは、大きな可能性があるということでございます。
ちなみに、各地の業務用冷凍冷蔵庫でございますけれども、これはかなり年代物も多うございまして、その更新の時期とも、それからフロン規制とも重なってくるということで、グラフをご覧いただきたいと思います。
冷凍倉庫の需給ギャップの拡大ということが、この表からご覧いただけるかと存じます。そしてまた、大型物流施設の実質的な賃料は、特に東京湾岸エリアでは上昇しているということでございまして、中央卸売市場に加えて、このようなITを活用した新たな物流の拠点にもなり得るということでございます。
そこで次に、豊洲へのこれまでの過剰投資とも言うべき、この繰り返しを、築地市場のワンショットの売却で充当すべきではないと考えております。そこで、築地市場の土地は売却せずに保有して、むしろ有効活用することでキャッシュを継続的に創出できるのではないかと考えております。それから豊洲は将来的に物流機能を強化した中央卸売市場プラス物流センターとして効率経営に徹するということで、赤字の負担を軽減しつつ存続も可能にしていくという考え方でございます。よって、豊洲、そして築地。これらを両立させることが最も賢い使い道ではないか。そしてその鍵は、市場会計が独立採算制の本旨に立ち返って、そして規律のある築地再開発、そして豊洲活用による自立経営を目指すことにあるのではないかと考えております。次に簡単にグラフを示しておりますけれども、先だっての市場のあり方戦略本部の資料を基に、ざっくりと計算をしたものでございますけれども、豊洲に単に、A地点からB地点に移るということになりますと、これについてはキャッシュフロー赤字が継続をするということでございますので、それを打破するためにも、築地の再整備、そしてまた豊洲を上手く活用していくということを、機能を強化することによって収入を得るというダブルのプラスに持っていきたいと考えております。

 そこで3番目でございますが、東京都の信頼回復のための行動につきましては、築地の再開発、そして豊洲市場を活用する具体案を事業者、そして都民の皆様方とのオープンな対話の場を設けまして、広く情報公開をしながら検討していきたいと考えております。是非、皆様方からいろいろなご意見などもお伺いをし、「こういうアイデアはどうか」なども募っていきたいと考えております。そして築地の再整備でございますけれども、豊洲への移転、築地への復帰ということ。これはそれぞれの方々が選択をされることになるかと思いますけれども、特に仲卸業者への経営支援については検討してまいりたいと考えます。それから築地市場のまちづくりにつきましては、場外市場の方、また、新規の参入の意向のある方など含めた行程表を作成したいと考えております。それから築地の用地でありますけれども、もちろん土壌汚染の調査、文化財調査などが必要になってくるかと思います。そしてまた、豊洲の移転に関しては、先ほど来、冒頭に申し上げましたように議会の付帯決議、市場長答弁等ございまして、それをベースにしてさまざまなこれまでの努力を重ねてきたわけでございますが、専門家会議で提言がされておる地下空間工事、それから地下水管理システムの増強工事、それからモニタリングなどなど、これらをしっかりとするということが必要かと思います。豊洲市場の安全性をしっかりと情報公開をすることによって、風評被害を払しょくしてまいりたいと思います。

 そしてまた3番目の基本方針でございますが、東京都の信頼回復の行動として、まず豊洲移転後、豊洲市場の使い勝手の改善をしていく。それから、そのために習熟訓練、施設改修、使用ルールの整備などを行ってまいります。そして豊洲市場の経営を改善していくということでございまして、経営収支の改善を図ってまいります。そして環境の監視、モニタリングですね。地下水の管理、さらには付近の交通量の調査など行いながら安全安心の確保に努めてまいりたいと考えております。支援でございますが、業者の皆様方の経営相談を行って必要な支援策を講じてまいりたいと、このように考えております。
改めて、先ほどの3つの経営方針をまとめておきますと、築地市場につきましては、5年後を目途にして再開発をしていく。そして、環状二号線でございますが、オリンピック前に開通をさせます。そして、その後、築地市場の跡地は当面オリンピック用のデポ、輸送拠点として活用をいたします。その後、食のテーマパーク機能を有する新たな市場として、東京をけん引する一大拠点とするという考え方であります。それから二番目。豊洲中央卸市場でございますが、冷凍、冷蔵、物流、加工などの機能をさらに強化することによって、将来にわたる総合物流拠点にもなりうるという考え方でございます。それから築地の再開発と豊洲市場利用の具体案については、先ほども申し上げましたように、事業者、そして都民の皆様とのオープンな場を設けまして、広く情報公開をしながら検討してまいります。東京都は業者の皆様、都民の皆様からの信頼を回復するように、徹底的に努力をしてまいりたいと考えております。これらをまとめて、イメージでございますけれども、築地と豊洲、築地のブランド力と地域の魅力を一体化させた食のワンダーランドを作りたいと考えております。豊洲につきましては、ITを活用した総合物流センター機能ということも、中央卸売市場としての機能プラス総合物流センターにしていきたいと考えております。ちなみに築地でございますけれども、これはPTの案を持ってきた絵でありますけれども、これに特にこだわっているわけではございません。ポイントはむしろ、このお隣にある浜離宮がございまして、こちらとの一体的な活用をする。これまで折角お隣にこんな素晴らしい地がありながら有効に活用されていなかったのではないか。もちろん計画をするには年月がかかりますけれども、その中でどのようにこの築地のブランド力のある市場と、上手く活用していくかということについては、また地域の皆様方とも話をしながら進めていきたいと考えております。少々長くなりましたけれども、基本的な方針について、私の方からお話をさせていただきました。以上でございます。



質疑応答

【記者】日本テレビの久野村です。この新たな基本方針の中で、5年後を目途に再開発ということなんですけれども、その中でも少し具体的なロードマップと言いますか、一回豊洲に移るのはいつ頃というふうにされているのか。築地はオリンピックでも駐車場として使うと思うんですが、いつごろ更地にして、どういうふうに今後開発していかれるかっていうのをお願いします。

【知事】これについては、今日基本方針を述べさせていただきました。詳しい日程等々は、それこそ市場関係者の方々との話も詰めていかなければなりません。一方でオリンピックについては、日程が決まっているということから、そういった中から現実的な案に結び付けていこうと考えております。

【記者】となると、理解力不足かもしれないんですけれども、輸送機能とかは豊洲だけれども、市場機能は築地に戻るというか、市場が二つ存在することになるというのか、豊洲市場は完全にもう市場ではなく物流センターになるのか。二つの立ち位置というのは。すみません。

【知事】豊洲市場は新たな中央卸売市場としての機能、これを優先させます。その上で、先ほど申し上げましたように、さまざまな物流の変化が来ております。そういう中において、物流の機能をさらに強めていくということであって、豊洲に一旦移って、その後、売却とかそういう話ではございません。むしろ機能を強化するということを進めていきたいと思っております。また築地につきましても、中央卸売市場についての法律も今かなり転換期に来ているということもございます。それらも睨みながら、一番市場としての機能が確保できるための方策を見出していきたいと考えております。

【記者】朝日新聞の小林です。先ほどに関連してなんですけれども、この資料の中に、築地への復帰に伴う業者、特に仲卸業者とあるんですけれども。これは先ほど仰ったみたいに、一度中央卸売市場として豊洲に行った後に、築地に復帰する業者というのは、ちょっといまいち想像ができないんですけれども、これはどういった形をイメージされているんでしょうか。

【知事】基本的にそれは、まさしく業者の方々の経営方針、判断によるものだと思います。しかしながら、仲卸の方々というのは、やはり築地だからこそ経営が可能だと考える方々もおられるわけでございまして、そういった方々に対しては、築地へまた復帰される際のお手伝いはさせていただくということでございます。

【記者】卸は豊洲にあるんだけど、一部復帰する人がいるかもしれない。

【知事】いろいろな選択肢があるかと思います。

【記者】東京新聞の榊原です。豊洲市場の整備でできた借金はどうやって返すんですか。追加でかかる税金はいくらくらいになるんでしょうか。

【知事】これにつきましては、たとえば償還の問題が出てきますけれども、これについては今精査をさせてるところでございます。また、それによって、市場会計を痛むことのないように、また税金を新たに投入する事のないような、このような方策について今検討させたところでございます。

【記者】税金は投入されない。

【知事】さまざまな方法を考えて、ベストなワイズスペンディングでいきたいと思っております。

(テキスト版文責 政策企画局調整部政策課)

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