小児科医の先生方が、厚労省の会合において、『小児における新型コロナウイルス感染症の課題について』と題する意見書を提出されました。
せっかくの機会ですので、意見の内容の周知も含め、同意見書を、中央区の教育現場の先生方と共有したいと思っています。
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令和4年6月
校長先生・園長先生はじめ諸先生方へ
教育現場における新型コロナウイルス感染症の課題について
日頃より、子ども達の学びの環境整備に向け、ご尽力賜っておりますことに、心より感謝申し上げます。
新型コロナウイルス感染症のほうも、第6波では、小児への感染が目立ち、学校運営も大変であったこととご推察申し上げます。
さて、先日開催されました厚生労働省の会合「第86回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード」におきまして、小児科医を中心に構成委員15名から、「小児における新型コロナウイルス感染症の課題について」と題する意見書が提出されました。
今、子ども達になすべきことは何かについて、詳述されています。
下記に、同意見書に記載された教育現場で大事なポイントを抜粋し挙げさせていただきます。全文も別紙https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000945988.pdfにてご紹介させていただきます。
記
同意見書における教育関連の重要箇所を抜粋致します。
1,マスクについて
(1)十分な身体的距離が確保できる場合、マスク着用が不要
・屋内で黙って行うことが想定される教育活動(読書、会話をせず個人で調べたり考えたりする活動等)を行う場合
・休憩時間などにおいて、屋外で過ごす場合
(2)体育の授業、原則不要
・ 地域の感染状況等を踏まえつつ、児童生徒間の距離をなるべく確保する
・ 屋内の場合には、呼気が激しくなるような運動は避ける、こまめに換気する
(3)登下校、マスク着用が不要
・登下校時に会話を控えるよう注意した上で移動する場合
2,行事等
運動会や卒業式のような学校行事、修学旅行、課外活動などは、感染対策を工夫した上で、できるだけ実施する方向で考える。
3,子どもの心の問題
様々な不定愁訴で苦しんでいる子どもの数が明らかに増えている。苦しんでいる子どもをサポートする体制をつくることが大切。
以上
特に、マスクの対応は、非常に難しいし、悩ましいです。呼吸器感染症である以上、感染が終息するまでは、マスクが最も有効な予防策に変わりはありません。しかし、体育などの最中に、本当は、はずしたいのだけれど、周りを気にしてはずせないという子どもが多くおられる状況下、より積極的に、先生方の方から率先してはずしていただくなどお願いできればありがたく存じます。また、学校行事での具体的な感染対策の工夫について、ご相談などございましたら、ぜひ、私を含め近隣の小児科医にお声がけ下さい。小児科医達は常に教育と医療との連携が大切と学術集会などの場で論じ合っています。
診療の現場で子ども達や親御さんから日々いただいているお声や、区民のかたからいただくお声を踏まえつつ、同意見書が提出されたことを契機に、本書面をお届けさせていただきました。既になされていることは十分承知のうえではございますが、さらなるご検討をいただけましたら幸いです。
これから益々、熱中症のリスクが上昇し、かつ、学校行事も本格化して参ります。まずは、先生方が、心身ともにご健康で、子ども達に向き合えますことをご祈念申し上げます。
中央区議会議員
小坂和輝(小児科医)
東京都中央区月島3-30-3-2F
電話03-5547-1191 FAX03-5547-1166
メールkosakakazuki@gmail.com