「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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「中央区障害者計画・第7期中央区障害福祉計画・第3期中央区障害児福祉計画」へのパブリックコメント

2024-01-06 00:22:56 | 意見書提出

「中央区障害者計画・第7期中央区障害福祉計画・第3期中央区障害児福祉計画」へのパブリックコメントを提出致します。

 よろしくご検討の程、お願い致します。

 

第1、総論

1、パブリックコメントの実施時期について

 今回の12/12(火)-1/5(金)は、年末年始のたいへん忙しい時期であり、皆多忙であり、パブリックコメントを考えてられないのが実情ではないかと考える。正月休みをまたいでいただいたのはありがたいが、成人の日の連休を明けた1/9(火)にしていただけるとありがたいと考えます。

2、「インクルージョン教育の推進」を、個性豊かに輝ける環境づくりに施策として追加すること及び教育委員会と有機的な連携体制を取ること

 将来目指すべきは、障害の有無を問わず、一緒に学べるインクルージョン教育を推進していくことであると考えます。それにより、一緒に学び、一緒に社会で助けあるのであると考えます。その社会の実現のためにも、施策の追加をお願いします。

 また、教育委員会と有機的な連携体制を今後もとり、インクルージョン教育を実現していくこと。

3,相談体制の強化、『高齢者保健福祉計画』との有機的な連携

 複合的な相談を受けられるように、また、高齢者福祉の問題と障害者福祉の問題が、同じ場所で受けられるように受ける側がうまく連携をし、制度も、うまく使い分けをすることを求めます。この点からは、同時期策定作業中の『高齢者保健福祉計画』(71頁)においても包括的相談支援体制の構築として重点事業に挙げているところであり、同計画との有機的な連携体制の構築を心よりお願い申し上げます。

 さらには、障がいのある方の高齢化に伴い、「地域包括支援センター(お年寄り相談センター)」がその専門性を維持しつつも総合的・包括的な相談を受けられる体制整備も求めます。

4,中央区自立支援協議会への都市整備部長、環境土木部長の参加

 まちのバリアフリーが喫緊の課題であり、本計画も施策11に安全・安心なまちづくりの推進と掲げている。

 ならば、それを推進するまちづくり部門からも自立支援協議会へ委員として参画していただき、施策11を前進すべきと考えます。

 かつてから、自立支援協議会にまちづくり部門からの参加が欲しい声は出されており、よろしくお願い致します。

5,ICTを有効活用して、いつでも好きな時に外出できる環境の整備を施策として追加

 発展が目覚ましいICT技術を、障がいのあるかたの外出支援に有効活用できるように、その活用を自立支援協議会で検討することや、本計画でも重点事業に入れていただきたい。

 本計画の施策の方向性3誰もが共に暮らせるまちづくりに、施策として、「ICT技術の積極活用」を入れることを求めます。

 自動運転車や、目の不自由なかたへの盲導犬の代わりをするカメラ機能の搭載、本人の代わりになって働いたり授業を受けたりするロボット、ALSのかたへの思考するだけで動作が可能になる機械の開発と導入費補助など、様々な利用可能なICT技術があると考えます。

6,自立支援協議会の分科会の公開

 以前は、自立支援協議会の分科会も公開でなされていました。

 協議される内容が重要なテーマが多いことから、分科会を公開に戻すことをお願いします。

 

第2、各論

1,『個別避難計画』の作成について(93頁)
 同時期策定の『高齢者保健福祉計画』においても重要項目にあげて取り組みを進めようとしています。

 もちろん、人工呼吸器を使っている方などには、立てられておられるところです。名簿の提供うんぬんはさておいても、全員の同計画の立案を早急に行うべきと考えます。

 少なくとも、『個別避難計画』の存在自体を知らないひとがいないように広報含め取組をお願いします。実際に、2022年12月20日開催の第6回中央区自立支援協議会において、中央区障害者(児)実態調査の結果が公表された際に、高齢者の場合と異なり、障がいのある方々は、「災害時地域たすけあい名簿」の存在自体を知らないということが、同協議会の民生委員から指摘をされたことがあります。


2,「ダイレクト避難」について
 人工呼吸器など医療的ケアが必要な方々にとっての避難は、防災拠点への避難をしてから福祉避難所へ避難することよりも、福祉避難所が整い次第、防災拠点を経ることなく福祉避難所へ避難する流れをとる「ダイレクト避難」がより実効性のある避難の流れであると考えます。
 個別避難計画作成においては、必要に応じて、「ダイレクト避難」の考え方を取り入れるようにお願いします。

3,ICTを用いた避難状況の瞬時の把握について
 西宮市では、災害時避難行動要支援者の全員の避難を、住民基本台帳と位置情報を紐付け、瞬時に避難情報の把握ができているといいます。
 要支援者の『個別避難計画』の整備とともに、発災時に、避難ができているのかをICT技術を用いて全員の要支援者の避難状況の把握をすることについて検討することをお願いします。

4,生涯学習の推進(83頁)

 障害の有無にかかわらず、生涯学習活動の推進をすると書かれており、その充実を期待します。生涯学習の点からは、「かえで学級」運営支援なども引き続き、お願いします。

 障害のあるかたが高校を卒業して就労につくのではなく、さらに大学や専門学校で学びを深めるなどの機会も創出を積極的にお願いをしたい。

5,医療的ケア児等支援のためのコーディネーターの配置(102頁、128頁)

 医療的ケア児等支援のためのコーディネーターが区内に8人おられて充実に感謝申し上げます。そのコーディネーターの連絡会なども行い情報の共有などもお願いします。また、本区の医療的ケア児等支援コーディネーターも1人配置で満足せずに、数を増やすことを数値目標に入れられるようにお願いします。

6、「育ちのサポートカルテ」の周知と有効活用、作成者の人員増員(84-85頁)

 2022年12月20日開催の第6回中央区自立支援協議会が開催され、中央区障害者(児)実態調査の結果が公表されました。

 そこで児童のアンケート回答393のうち、「活用している」が92(23.4%)、「知らなかったか今後活用を検討したい」が129(32.8%)、「知っているが活用していない」が73(18.6%)、「知らなかったし今後も活用しない」が97(24.7%)、無回答2(0.5%)でした。

 「知らなかったが今後活用を検討したい」が1/3もおられることに衝撃です。
 どうか、「育ちのサポートカルテ」のなお一層の周知活動を行うことや、小児科医らかかりつけの医師にも存在を知らせるような活動をお願いします。

 また、カルテの作成作業も大変であり、作成するスタッフの増強をお願いしたい。

7,障害児相談支援

 サービス見込み量計画値が、第2期が800-900件であったのが、第3期に260-270件と激減している。何かの間違いと考えられるため、修正をお願いします。もしくは、激減の理由を教えて下さい。

8,副籍制度を施策3に追記

 副籍制度は、なぜ、減っているのか。利用しづらく、克服すべき課題が多くあります。お客様となるのではなく、お互いが学び合う仲間として、定期的な開催となるように求めます。

 そのためには、バックアップする人が必要で、その方々の要請と支援を求めます。

 ネットを使って、副籍の学校の授業への参加もより簡便にできるものと考えます。

9,成年後見制度含めた「親亡き後の支援」
 成年後見制度、特に法人が成年後見人になる制度の充実を求めます。

理由:団体なり、医療法人・社会福祉法人なりが成年後見人になることで、より安定的に、成年被後見人を見守ることができるため。

10、点字ブロックの整備

 点字ブロックは、道の真ん中に整備をお願いします。また、自転車道の部分や歩道と車道の境界部分を段差をゼロにするなど、段差解消と点字ブロックの整備の両方を進めることを求めます。

 

以上

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