住民と基礎自治体のよりよい関係を、目指して行かねばならないと思っています。
その基本的部分を規定しているのが、地方自治法。
その規定の中で、最も重要な規定のひとつが、「住民監査請求」です。
以下、その規定、地方自治法242条1項を見ます。
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
これを読み解かねばなりません。(このような法律の文章を読めるようになりたいという気持ちが、自分が法律学を学ぶ小さなひとつのきっかけでもあります。読み解いて終わりではなく、使って初めて意味を持ちますが…私たちの生活が少しでも良くなるために法律学を使うことを、もちろん目指しています。)
さて、読み解く鍵は、接続詞である、「又は」「若しくは」です。
この接続詞で、
【 {( )} 】 大 中 小の“括弧”の関係を見ぬくと、読み解けます。
読み解く法則は、
一番大きい括弧【 】のみ、「又は」でつなぎ、
中、小の括弧{( )} は、すべて「若しくは」でつなぎます。
****以下、242条1項*****
普通地方公共団体の住民は、
【当該普通地方公共団体の{長若しくは(委員会若しくは委員)} =執行機関】又は【当該普通地方公共団体の{職員}】について、
【違法若しくは不当な
{①公金の支出、
②財産の(取得、管理若しくは処分)、
③契約の(締結若しくは履行)
若しくは
④債務その他の義務の負担}
がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、】
又は
【違法若しくは不当に
{⑤公金の(賦課若しくは徴収)
若しくは
⑥財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)}
があると認めるときは、】
これらを証する書面を添え、
監査委員に対し、
監査を求め、
【①当該行為を防止し、
若しくは
②是正し、
若しくは
③当該怠る事実を改め、】
又は
【④当該(行為若しくは怠る事実)によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきこと】
を請求することができる。
*****地方自治法 242条の全文 *****
第十節 住民による監査請求及び訴訟
(住民監査請求)
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
2 前項の規定による請求は、当該行為のあつた日又は終わつた日から一年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3 第一項の規定による請求があつた場合において、当該行為が違法であると思料するに足りる相当な理由があり、当該行為により当該普通地方公共団体に生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、当該行為を停止することによつて人の生命又は身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがないと認めるときは、監査委員は、当該普通地方公共団体の長その他の執行機関又は職員に対し、理由を付して次項の手続が終了するまでの間当該行為を停止すべきことを勧告することができる。この場合においては、監査委員は、当該勧告の内容を第一項の規定による請求人(以下本条において「請求人」という。)に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
4 第一項の規定による請求があつた場合においては、監査委員は、監査を行い、請求に理由がないと認めるときは、理由を付してその旨を書面により請求人に通知するとともに、これを公表し、請求に理由があると認めるときは、当該普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関又は職員に対し期間を示して必要な措置を講ずべきことを勧告するとともに、当該勧告の内容を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
5 前項の規定による監査委員の監査及び勧告は、第一項の規定による請求があつた日から六十日以内にこれを行なわなければならない。
6 監査委員は、第四項の規定による監査を行うに当たつては、請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与えなければならない。
7 監査委員は、前項の規定による陳述の聴取を行う場合又は関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員の陳述の聴取を行う場合において、必要があると認めるときは、関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員又は請求人を立ち会わせることができる。
8 第三項の規定による勧告並びに第四項の規定による監査及び勧告についての決定は、監査委員の合議によるものとする。
9 第四項の規定による監査委員の勧告があつたときは、当該勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員は、当該勧告に示された期間内に必要な措置を講ずるとともに、その旨を監査委員に通知しなければならない。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
その基本的部分を規定しているのが、地方自治法。
その規定の中で、最も重要な規定のひとつが、「住民監査請求」です。
以下、その規定、地方自治法242条1項を見ます。
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
これを読み解かねばなりません。(このような法律の文章を読めるようになりたいという気持ちが、自分が法律学を学ぶ小さなひとつのきっかけでもあります。読み解いて終わりではなく、使って初めて意味を持ちますが…私たちの生活が少しでも良くなるために法律学を使うことを、もちろん目指しています。)
さて、読み解く鍵は、接続詞である、「又は」「若しくは」です。
この接続詞で、
【 {( )} 】 大 中 小の“括弧”の関係を見ぬくと、読み解けます。
読み解く法則は、
一番大きい括弧【 】のみ、「又は」でつなぎ、
中、小の括弧{( )} は、すべて「若しくは」でつなぎます。
****以下、242条1項*****
普通地方公共団体の住民は、
【当該普通地方公共団体の{長若しくは(委員会若しくは委員)} =執行機関】又は【当該普通地方公共団体の{職員}】について、
【違法若しくは不当な
{①公金の支出、
②財産の(取得、管理若しくは処分)、
③契約の(締結若しくは履行)
若しくは
④債務その他の義務の負担}
がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、】
又は
【違法若しくは不当に
{⑤公金の(賦課若しくは徴収)
若しくは
⑥財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)}
があると認めるときは、】
これらを証する書面を添え、
監査委員に対し、
監査を求め、
【①当該行為を防止し、
若しくは
②是正し、
若しくは
③当該怠る事実を改め、】
又は
【④当該(行為若しくは怠る事実)によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきこと】
を請求することができる。
*****地方自治法 242条の全文 *****
第十節 住民による監査請求及び訴訟
(住民監査請求)
第二百四十二条 普通地方公共団体の住民は、当該普通地方公共団体の長若しくは委員会若しくは委員又は当該普通地方公共団体の職員について、違法若しくは不当な公金の支出、財産の取得、管理若しくは処分、契約の締結若しくは履行若しくは債務その他の義務の負担がある(当該行為がなされることが相当の確実さをもつて予測される場合を含む。)と認めるとき、又は違法若しくは不当に公金の賦課若しくは徴収若しくは財産の管理を怠る事実(以下「怠る事実」という。)があると認めるときは、これらを証する書面を添え、監査委員に対し、監査を求め、当該行為を防止し、若しくは是正し、若しくは当該怠る事実を改め、又は当該行為若しくは怠る事実によつて当該普通地方公共団体のこうむつた損害を補填するために必要な措置を講ずべきことを請求することができる。
2 前項の規定による請求は、当該行為のあつた日又は終わつた日から一年を経過したときは、これをすることができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3 第一項の規定による請求があつた場合において、当該行為が違法であると思料するに足りる相当な理由があり、当該行為により当該普通地方公共団体に生ずる回復の困難な損害を避けるため緊急の必要があり、かつ、当該行為を停止することによつて人の生命又は身体に対する重大な危害の発生の防止その他公共の福祉を著しく阻害するおそれがないと認めるときは、監査委員は、当該普通地方公共団体の長その他の執行機関又は職員に対し、理由を付して次項の手続が終了するまでの間当該行為を停止すべきことを勧告することができる。この場合においては、監査委員は、当該勧告の内容を第一項の規定による請求人(以下本条において「請求人」という。)に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
4 第一項の規定による請求があつた場合においては、監査委員は、監査を行い、請求に理由がないと認めるときは、理由を付してその旨を書面により請求人に通知するとともに、これを公表し、請求に理由があると認めるときは、当該普通地方公共団体の議会、長その他の執行機関又は職員に対し期間を示して必要な措置を講ずべきことを勧告するとともに、当該勧告の内容を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
5 前項の規定による監査委員の監査及び勧告は、第一項の規定による請求があつた日から六十日以内にこれを行なわなければならない。
6 監査委員は、第四項の規定による監査を行うに当たつては、請求人に証拠の提出及び陳述の機会を与えなければならない。
7 監査委員は、前項の規定による陳述の聴取を行う場合又は関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員の陳述の聴取を行う場合において、必要があると認めるときは、関係のある当該普通地方公共団体の長その他の執行機関若しくは職員又は請求人を立ち会わせることができる。
8 第三項の規定による勧告並びに第四項の規定による監査及び勧告についての決定は、監査委員の合議によるものとする。
9 第四項の規定による監査委員の勧告があつたときは、当該勧告を受けた議会、長その他の執行機関又は職員は、当該勧告に示された期間内に必要な措置を講ずるとともに、その旨を監査委員に通知しなければならない。この場合においては、監査委員は、当該通知に係る事項を請求人に通知し、かつ、これを公表しなければならない。
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