中央区役所環境土木部環境課環境企画係 御中
お世話様になり、ありがとうございます。
「中央区環境行動計画2023(仮称)」中間報告に対する意見を提出致します。
よろしくご検討の程、お願い申し上げます。
意見の内容について
注、「中央区環境行動計画2023(仮称)」中間報告(以下、本計画という。)は、「本編」と「地方公共団体実行計画(区域施策編)」としての「別冊」の2分冊で構成されています。
この意見書記載においても、「本編」と「別冊」で使い分けて、ページ数等を表示するようにします。
第1,総論
1,基本計画2023との有機的な連携について
『環境行動計画2023』の主な内容がまさに、『基本計画2023』におけるリーディングプロジェクト「ゼロカーボンシティプロジェクト」と「水とみどりプロジェクト」で位置づけられており、うまく『基本計画2023』との連携がとれていると考えます。
『基本計画2023』リーディングプロジェクトと、本計画が両輪の輪となり、二酸化炭素排出量削減に向け、取り組みが進みますことを願います。
2,『自転車活用推進計画』との有機的な連携について
同時進行で『自転車活用推進計画』で策定作業中である。中央区から報告がなく、進捗が不明であるが、ぜひ、『自転車活用推進計画』の新しい内容を本計画に盛り込むことをお願いします。
『自転車活用推進計画』の内容がまったく不明であるため、区民から反映すべき点を提案できませんので、何卒、行政内部での調整作業をお願いします。
自転車が活用されることは、二酸化炭素排出量削減にもつながるし、利用する本人の健康にもつながるはずです。また、中央区を楽しむには、自転車活用が有効であり観光振興でも役立つはずです。本計画で言う「コベネフィット」がいくつも生まれると考えます。
3,『中央区役所温室効果ガス排出抑制実行計画』との有機的な連携
事業者である中央区は、独自に『中央区役所温室効果ガス排出抑制実行計画』を持っています。
本計画では、各主体の取組として、「区民の取組」及び「事業者の取組」が書かれていますが、「区の取組」の項目も設けて、『中央区役所温室効果ガス排出抑制実行計画』から引用して記載してはいかがでしょうか。
区民、事業者、区の三者が一体となって、温暖化防止につとめていく姿勢を示すことができますし、それぞれの進捗を比較しながら、区が区民や事業者をけん引することも、また、事業者が先行した場合は、よい刺激を区が受けることもできると考えます。
4,温室効果ガスとしての二酸化炭素だけを対象としていることの是正
本計画では、温室効果ガスとしての二酸化炭素だけを対象としている点が、対策の欠如と考えます。
別冊7頁でもわかるように、温室効果ガス排出状況で、86.5%は二酸化炭素で構成されていますが、ハイドロフルオロカーボン類が次に大きな13.2%を占めています。
ハイドロフルオロカーボン類の対策を加えれば、この二者で、温室効果ガス排出状況における99.7%(=86.5+13.2)の対策をすることとなります。
二酸化炭素だけにこだわらず、真の意味で、地球温暖化を食い止めるべく、もう一種類の温室効果ガスも対策に加えることを切にお願い致します。
5,中央区環境行動計画推進委員会と中央区民や事業者をつなぐ「環境区民会議」の設置について
区では、現在、区民、区内事業者、学識経験者ら7名と区職員3名計10名で構成する中央区環境行動計画推進委員会を立ち上げ、本計画含め環境関連施策の検討を行っています。
一方、武蔵野市では、「環境市民会議」を設置し、市民の声を十分に生かして環境施策づくりをしています。その成果が、民主主義の模範例として、本年元日の毎日新聞の社説でも取り上げられていました。参考までに抜粋します。「期待されるのは地球温暖化対策を生活者の視点で話し合う「気候市民会議」の広がりだ。フランスや英国では政府の対策への抗議運動が引き金となって設置された。日本でも東京都武蔵野市(人口147,964人本年1月1日現在)が昨年、自治体主催としては初の会議を開催した。外国籍の住民や高校生を含む68人が食品ロス削減や節電などについて意見を交わした。昨年11月の会議では「個人の取り組みを可視化する仕組みがほしい」「環境教育の充実を」などの声が市民から相次いだ。今月にも報告書をまとめる予定だ。松下玲子市長は「行政が『ゼロカーボン』の旗振り役をするだけでは、市民の元に届かない。集まった意見をしっかりと見て、活動プランを作りたい」と話す。」
中央区環境行動計画推進委員会において、専門的かつ非常に深い議論が行われていることは重々承知していますが、本区も、「気候区民会議」を設置し、まずは、環境施策を区民目線でとらえる機会を設けることを強く要望いたします。本区(人口174,074人本年1月1日現在)よりも人口規模の小さな自治体で実現できており、ぜひ、武蔵野市を見習ってやりませんか?
そのためにも設置に向けた記載を、本計画にはお願いをいたします。
第2,各論
1,区内建物の建築時における二酸化炭素排出量のアセスメントについて
区内の建物のZEB化・ZEH化をする場合は特に、建物の建築前後においける二酸化炭素排出量の変化をアセスメントすることも事業者に求めることを制度化するようにお願いします。
都と協力し、「環境影響評価制度」の中で、温室効果ガスの排出量を評価することを定型作業として行うことを特に強く求めます。
理由:
区内の建物のZEB化・ZEH化というのだから、その性能がどれほどの向上をもたらすものか、その結果、二酸化炭素排出量がどれだけ削減できるかのかを、事前に評価することにより、事業の効果を検証しつつ、建物のZEB化・ZEH化を進めることが可能になると考えるから。
2,中央清掃工場からの二酸化炭素排出量を数値として可視化すること
清掃工場からの二酸化炭素排出量は増加傾向にあり、それを減少させることは、喫緊の課題です。
きちんと数値を示し、可視化をお願いします。
3,学校給食、保育園の給食を、無農薬、有機野菜へと転換
「学校給食、保育園の給食を、無農薬、有機野菜へと転換することによる環境負荷の軽減」を取組として加えることを求めます。
理由:
学校給食、保育園の給食から、日本の農業の流れを変え、結果、環境負荷を軽減するため。肥料は、多量のエネルギーが必要である。
4,農園確保の取組
道路空間で閉鎖された小さな空き地をみかけるが、そのような場所に、農園を作る取り組みをお願いします。
KK線の緑化においても、農園を多く作り、区民や子ども達が農業に触れることができるようにすることを求めます。
「農園確保の取組」の追加をお願いします。
5,地域の足、コミュニティバスをより身近に、シルバーパスを可能に、障害者手帳の割引を可能に
(1)運賃割引サービスの導入
外出をすること、歩くことが健康につながります。
そのきっかけづくりとして、コミュニティバスを、高齢者にも、障がいのある方々にも利用しやすくすることの大改革を求めます。
出歩くことで、健康寿命を保つことが可能となり、結局、医療費削減につながります。
(2)南循環も「本の森ちゅうおう」前が可能になるルート変更を。
また、「本の森ちゅうおう」は、出かけたくなる魅力の場所であり、乗っていたら前に停まるように、ルート変更をお願いします。
(3)車内スペースは、二人乗りベビーカー対応とすること
全車、車内スペースは、二人乗りベビーカー対応とする余裕の間取りとすることを求めます。
6,プラスチックゴミへの対策の強化
(1)徹底的な分別
プラゴミ903万トン(2017年)の58%は、サーマルリサイクルとのことです。さらなる分別の徹底(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニール)により、燃やすこと以外のリサイクルを可能にするように研究をお願いします。
(2)プラスチックを紙に代替する
さらにそもそもプラスチックごみを出さないように、区内コンビニの袋を、紙袋にしていくなど、さらなるアイデアを出していく、その実用化への支援をお願いします。
7,大型家具などのリユースの促進
大型家具などを資源ごみと出される場合、リサイクルハウスかざぐるまを介して、ネットなどのやりとりで、次に使う方を見つけられるようにし、資源ごみとして出される量を減らす取り組みをお願いします。
リサイクルの前にすべきことがまずあって、今の政策は、リサイクルに重点がおかれすぎています。大量消費、大量生産をしているのと変わりありません。
リユースをすることで、大量消費を減少することができます。資源ごみと出されて、それが焼却されるわけで、資源ごみを減らせば焼却に伴う二酸化炭素発生量も減らすことができます。
どうか、リユースにもっと力を入れることをお願いします。
8,中央区と連携するまちと、エネルギー政策で、さらなる連携の強化を図ること
中央区には、日本各地に連携する市や町が散在しています。
旧館山臨海学園で太陽光発電について取り組みを始めたところですが、中央区の敷地や施設を用いたエネルギーの供給の更なる研究をお願いします。
また、連携するそれら自治体と、エネルギーについても供給で連携を強めることの研究をお願いします。
例えば、千葉県銚子市の風力発電のエネルギーの供給を受ける仕組みの研究なりお願いします。
現在中央区と連携する市や町の一覧:
●友好都市かつ災害時相互援助協定書締結(平成7年7月5日):山形県東根市
●災害時相互援助協定書締結(平成8年7月29日):岡山県玉野市
●災害時相互援助協定書締結(平成19年1月29日):千葉県銚子市
●災害時相互援助協定書締結(平成24年4月5日):宮城県石巻市
●区民健康村「ヴィラ本栖」所在地かつ災害時相互援助協定書締結(平成26年11月4日):山梨県富士河口湖町
●宇佐美学園かつ伊豆高原荘所在地:静岡県伊東市
●柏学園所在地:千葉県柏市
●旧小諸高原学園敷地 所在地:長野県小諸市
●旧館山臨海学園所在地:千葉県館山市
以上
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