北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

食マルシェと南中ソーラン~もうこれは郷土芸能

2015-08-22 18:46:16 | Weblog

 

 今日と明日は北防波堤ドーム公園で「最北端・食マルシェ」が開会中。

 ここ宗谷管内と稚内の美味しいものが大集合で過ぎゆく夏を楽しみます。

 肉系、海産物系、ラーメンにカレーと自慢の料理があって目移り。こういうときって、「人間ってお腹が減っているとたくさん食べられるようで実は少ししか食べられないものだ」と思いますね。

 そんななか、地元勇知地区で産する「勇知いも」というひと味違って美味しいイモの詰め放題がありました。

 知人がいたので挨拶しましたが、一袋200円で詰め放題は大人気。みるみるうちに用意したイモがなくなっていました。

 詰め放題のイモは赤い色をしたアンデスレッドという品種のものでしたが、「今回はこれしかないのですか?」と訊ねると、「これからはこれを主流にして行こうかと思っていまして」とのこと。

「前はもっと大きいイモもありましたよね」
「そう、農林一号っていう品種があってこれが良かったんですが今は全道的にこれが作られなくなっているんです。人間どころか家畜も食べないってんでね」

「美味しくないんですか?」
「それが他の地区じゃ美味しくできないんだけど、ここだとそれがすばらしく美味しくできる。だからしょっちゅう『そちらの農林一号の種イモが欲しい』と言われるんだけど、(そちらじゃ美味しくならないでしょ)と思いますし、あげられるほどもできないんです」

 他の地区では美味しくできないのに勇知地区だと美味しくなるってのが面白いですね。ゲットできたので美味しく食べてみようと思います。


       ◆  


 今日の食マルシェに合わせて今日行われているのが「南中ソーラン全国交流祭」。

 これはよさこいソーランの曲と振付なのですが、特に稚内南中学校が作り上げた振付を民謡歌手の伊藤多喜雄さんがアップテンポにアレンジした曲に合わせて踊る南中オリジナルのスタイルのこと。

 一説にはかつて校内暴力で荒れていた稚内南中学校がこれでひとつになった、と思われていますが、実際はそうではなくて落ち着いた後に作り上げられたのだそう。

 踊りはニシン漁にインスパイアされた網揚げの動作などがダンスパフォーマンスとして練り上げられていて、漁師町の雰囲気に充ちたノリの良い出来になっています。

 この踊りスタイルが今では市内の幼稚園・保育園から小中学校まで各学校で行われる郷土芸能になりつつあります。

 今日の催しは「全国交流祭」と銘打って、市内はもちろん、利尻礼文の離島、さらには本州からの参加も得て三年に一度行われる南中ソーランの競演イベント。今日は全部で27団体、1500人以上の踊り手が午後から夕方まで踊り明かします。


 まずは南中卒業生による団体である南中ソーラン連によるデモ演舞。若々しくて切れ味があって良かった。続いては市内の幼稚園のちびっ子たちの登場。

 運営が上手だと思ったのはステージのすぐ前に「我が子観覧席」というエリアが作られていて、自分たちの子供が登場するときに親御さんたちの優先席になっていたこと。チームが変わるたびに次の親御さんたちがわらわらと導かれて写真やビデオが存分に撮れます。これは素晴らしい運営と感心いたしました。

 ステージの裏手に回ってみると、次の出番を待つちびっこたちが、前の人たちの音楽に合わせてちょっと緊張しながら振りつけの練習をしていたりして微笑ましい風景が。

 秋風吹く稚内の一日は美味しい食べ物と共に過ぎてゆきました。

コメント
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