北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

暑さと不快を逆手に取った文化で売る

2015-08-04 23:30:58 | Weblog

 札幌の今日の最高気温は32℃だったそう。

 日中は確かに暑く、外出して家に戻ると家の中は蒸し風呂状態。もちろんエアコンなどはないので涼しくなるまでは大変ですが、そこは札幌、夜になると外気はどんどんさがって25℃を下回ります。

 夜になると20℃台前半くらいにまでさがるでしょうから、まあ窓を少しでも開けておけば朝方は寒いくらいになるのが本州の都会とは圧倒的に違うところです。

 
 さて、暑いとか寒いとか、とかく人間は不快なことをネガティブに捉えがちですが、どっこい、それを逆手に取って面白がって地域の新しい文化を作り上げるとそれはオリジナルな観光資源になります。

 実は多治見市や熊谷市が日本一暑い自治体として話題になる前は、山形市が長く「日本一暑い自治体」の称号を手にしていました。

 フェーン現象という、熱い空気が山を越えて水分を放出した後に駆け下ったときは前よりも温度が上がるという気象現象があって、このために1933年に40.8度という記録的な暑さになったことがあるのです。

 ところが山形市ではこの暑さを逆手に取った地域文化を生み出します。それが「冷やし中華発祥の地」であったり「冷やしシャンプー」という床屋さんのサービスです。

 夏には「冷やし中華始めました」という看板と同じように「冷やしシャンプー始めました」という看板が床屋さんに出るのだとか。

 そういう文化は実に面白いと思うのですが、ところが山形の県民性というか東北人の人柄というか、そういうことをあまり外に向かって自慢したがらないところがあって、世の中の宣伝力が極めて弱いというちょっと残念なことになっています。

 


 同じようなことが釧路でもあって、「釧路でもビアガーデンをやりたいんです」という若い人たちがいたので、冗談半分本気半分に「釧路が涼しさを売りにしたいんだったら、どこにでもあるビアガーデンじゃなくて『冷やガーデン』ってほかのどこにも無い特徴を売ったら良いのではないですか」と言ったところ、「それ、いいかも」ということで『ヒア(冷)ガーデン」ということで夏の期間に繁華街でイベントをしていました。

 ところが今年は釧路もだいぶ暑いようで、「冷ガーデン」も「ヒアガーデン」に名を変えてしまったみたい。

 私だったらもっと新しい「冷やし文化」「涼しさ文化」を毎年毎年、これでもか、と打ち出せば良いと思うのですが、二の矢、三の矢が弱くてちょっと弾幕が薄い感じです(笑)。

 夏は暑く、冬は寒いほうが経済は動きます。そこをどうくすぐって地元利益に結びつけるのか。地方創生はそういうところだと思うのですがねえ。  

 

コメント
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