北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

ロシア人の食文化・酒文化~飲みたい時に飲んじゃダメ

2015-09-05 21:34:53 | Weblog

 今回のサハリンツアーでは、終始ロシアの料理を食べてきました。

 初日は北海道サハリン事務所の方たちと「黒猫」というロシア料理のお店に連れて行ってもらいました。

 日本人の口に合うロシア料理だということで、野菜サラダ、真っ赤なビーツとじゃがいものサラダ、ちょっと意外な白いビーフストロガノフ、ロシア風串焼きのシャシリク、ロシア風餃子のペリメニ、そしてデザートは黒パンという組み合わせ。
 有名なお店だけあって美味しくいただきました。


       ◆ 


 泊まったホテルの朝食は白いご飯がちょっと口に合いませんでした。お米も中国米のようでしたが焚き方に芯が残っていました。サハリンでは日本の米を持ち込むことが難しいと言われていましたが、中国米をうまく炊くことも難しいんですね。

 お昼はホルムスクの韓国料理屋さん。皿料理はキムチ風やチャプチェ風で味はアジアらしく出汁というかスープの旨味が良く出ています。

 エビや鮭の刺身もありましたが、「醤油は何かな?日本の醤油だったら美味しいんだけど韓国醤油じゃだめなんだよな」と誰かが言います。

 今回はちゃんとキッコーマンの醤油でそれは良かったのですが、残念ながらワサビがありません。韓国料理では唐辛子がありマスタードも見かけましたが、ワサビという香辛料はとても珍しいようです。


 サハリンでは全体に香辛料や味付けのためのソースやドレッシングをほとんど見かけませんでした。味付けは塩コショウしかないという印象。

 サラダや肉料理でも"スメタナ"と呼ばれるヨーグルトを酸っぱくしたソースはあるのですが、マヨネーズやソース、各種ドレッシングがまずありません。日本はそれぞれの素材に合う香辛料や調味料が豊富なんだな、と改めて気づきます。

 パンなどは固い黒パンが有名ですが、ロシア人にはこれが腹持ちが良いのだそう。日本の白くて柔らかいパンは腹持ちせずお菓子のようで日本人が思うほど美味しいとは思われていないよう。

 おまけにロシアの黒パンは日持ちがせずすぐにカビが生えるのだとも言います。日本のパンはそこまでひどくカビが生えるという印象がありませんが、それは添加物のせいなのかもしれません。

 

       ◆ 


 次はお酒の話。ロシア人はまあ良くお酒を飲みます。

 視察のバスには案内や記録撮影のために5人のロシア人が乗り合わせましたが、最初の休憩時にスーパーへビールを買いに行き、午前中からぐびぐびとビールを飲んでいます。

 その量も、500ml缶で3~4本は水替わり。根本的にお酒が強いのが良くわかります。

 最終日の前夜に、ロシア人関係者にパーティに招かれました。自分の別荘で手料理でもてなすパーティで、友人も多数訪れてきて言葉は分からないものの楽しい時間でした。

 当然ウォッカが用意されています。

 ツアーでずっと同行してくれたサーシャ(アレクサンドルという名前の愛称)という名のロシア人に妻がウォッカ用の小さなグラスに注ごうとすると、「ニェット(だめ)」と注意されました。

 基本的にウォッカは男が注ぐものだそうで、しかも一度注いだ人はずっと注いだ相手に次ぐ役目になるのだそう。今回は私がずっとサーシャに次ぐ役目になりました。

 で、これをガブガブ飲むのかと思いきや実はそうではありません。「飲みたいからと言って自分のタイミングで飲む奴はアル中と思われます」

 飲みたい時は立ち上がって全員の注目を集めたうえで、健康だとかお祝いだとかその場の何かに対して乾杯をする、という形で杯を上げなくてはならないのだそう。

 実際、皆飲みたくなったら立ち上がって挨拶をしたうえで乾杯をしていてだらだら飲み続けるようなことはありませんでした。

「こんなに強い酒を何倍も飲んで大丈夫なの?」と訊いてみたところ、「あまいジュースをチェイサーとして飲めば大丈夫。糖分がアルコールを分解するんです」とのこと。なるほど、オレンジジュースやアップルジュースがたくさん用意されていて、ウォッカを飲んではジュースを飲んでいます。

 だらだらと飲むわけではないということを初めて知ったロシア風飲み会。

 日本より秩序があるかもしれませんが、それにしても我々は夜十時に引き揚げましたが、パーティそのものは真夜中過ぎまでやっていたようです。

 食文化と酒文化にはお国柄がよく出ます。

 

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