母が白内障の手術のために入院した結果、実家で一人残された父。
あまりに心配なので、昨日から毎夜仕事が終わった後に実家を訪ねて父の様子を見ています。
「うちのお父さんはな~んにもできないんだよ」と母はいつも言っていて、母は入院した月曜日から退院する金曜日までの食べものとして、パンやカップ麺などをテーブルの上に置いていきました。
今日も夜に実家に寄ると父は「今日は早くにおなかがすいたのでもう晩御飯を食べちゃったよ」と言います。
「それで朝は何を食べたの?」
「朝何を食べたって言っても、そんなのは思い出せないけど…」
ますます不安は募ります。
「明日の朝は何を食べるの?」
「うん?ご飯が炊いてあるからそれを食べるよ。さっきもそれを食べたのさ」
見ると確かに炊飯器が保温になっていて中には温かいご飯があります。
しかしよく考えてみると母は昨日の昼からいないわけで、このご飯はせいぜい昨夜炊いたものに違いありません。
「温かいご飯だからこれを食べるよ」と言われても、炊いてからずいぶん時間が経ってしまうので、「いやこれはジャーから出してラップしておくから、明日チンして温めなおして食べてね」
そう言って炊飯器からご飯を茶碗に移しておきました。
本当はちゃんとチンして食べられるかどうかも怪しいのですが、最悪冷たいご飯でも大丈夫でしょう。
「母さんがパンを置いて行ったけれど、どれも賞味期限が昨日までなんだ。でもまあ食べられるさな」
母が作っていったシチューは「ガスがつけられないんだよ」と言ってガス台で温めなおした様子がありません。
いろいろと心配はあるのですが、とりあえず私とは会話になっているのでほどほどのところで「じゃあね、また来るよ」と帰ってきました。
明日はシチューの様子も見なくてはなりますまい。
母のいない不安な二日目が終わりました。