こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

藤城清治の世界展

2005-01-24 00:00:00 | 未分類
影絵作家・藤城清治さんの展覧会に行ってきました。
小さい頃から、この方の影絵で様々な物語を見たものでした。
可愛いのですが、闇の世界も含んでいる。
幼心に、惹きつけられながら恐れを感じてもいました。

80歳になられるそうですが、今回の展覧会のために描き下ろされた絵は、
エネルギッシュで美しく、愛らしく幻想的で素晴らしいものでした。

お気に入りを挙げていきます。
まず、シンプルな『月夜の道』
影絵らしさは長靴だけなのですが、とても柔らかく優しい絵です。
次に『孫悟空』
なかなか野性的で、でも可愛らしく表情豊かな悟空で、大好きです。
影絵らしい絵では『月光の響き』も素敵です。
夜、月光の射す大樹の元、こびとがチェロを弾いています。
心洗われるような絵です。
そういう意味では『クリスマスの鐘』も外せません。
教会のステンドグラスが、緻密で繊細に描かれており、また、影絵だからこそ
その美しさを表現できるというところで、ぜひ見ていただきたいですね。

他にも聖書画宮澤賢治などの童話の挿絵も素晴らしいものでした。
『宮澤賢治童話 銀河鉄道の夜 銀河への旅』が特に好きです。
列車が夜空に駆け上がる時に巻き起こす風も、感じられます。

『木馬の夢』などの、鏡と水を利用した絵も、
それゆえに奥行きがあり、幻想性を強めてくれます。
絵の見せ方としては、それぞれのスペースをつなぐスロープの床に絵があり、
天井には、『天使の集い』がありました。
『猫たちのパーティ』を映像として見せているのも、面白かったですね。

北海道生田原町の藤城清治影絵美術館にあるという『光彩陸離』などの大作は、
縮小されたレプリカを見ましたが、ぜひ、現地に行って見たいと思います。
大阪なら、行く機会もありそうなので、堺市の中保健所にあるという陶板壁画『地球賛歌』
見られたらいいな、と考えています。

他にも、たくさん素晴らしい絵があるのですが、書ききれません。
今後、酒田市美術館・西宮市大谷記念美術館・高松市美術館での展示が予定されているそうですから、
近くの方は、足を運んで損はないと思います。
東京では、7月~9月まで展示されていたようです。

今回、初めて図録というものを購入してしまいました(^^ゞ

コメント
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