こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

タカラジェンヌの太平洋戦争

2005-04-09 00:00:00 | 未分類
新潮新書から出ている玉岡かおるさん『タカラジェンヌの太平洋戦争』を読了しました。

一般大衆が、気軽に見に行ける芝居として始まった宝塚歌劇。
太平洋戦争が激化すると共に、内容も戦意高揚のためのものに傾いていったのは
他の芸能と同じ。
昭和19年には劇場も閉鎖されてしまいます。
タカラジェンヌの卵たちも全国に散り散りに去っていき、亡くなったり病を得たり。
戦後、宝塚歌劇再開の召集が掛かった時も、行方不明や家族の生活のために他の職業で働いており、
戻ってこれたのは半分くらいだった。

こう書くと殺伐とした話のように思えますが、戦前は気軽に夢の世界を見られる劇場として、
戦中も戦意高揚といいつつも、少年たちに空への夢を与えてきたのではないかと
語られます。
そして、あの苦しい時代をくぐりぬけて不死鳥のようによみがえったのだとも。

こういうのを読むと、サクラ大戦の歌謡ショウが大阪で続かなかったのは、
サクラ世界の背景が軍であるということが不評だったんじゃないか、とも思えます。
あんなに甘いもんじゃなかったでしょうしね。

で、宝塚歌劇を見に行くかというと・・・考えさせてください。

コメント
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