少年探偵虹北恭助の冒険

はやみねかおるさんの『少年探偵虹北恭助の冒険』を読みました。

野村響子は小学五年生。虹北商店街のケーキ屋の娘。
商店街で一番古い店、古本屋虹北堂には虹北恭助という同級生がいる。
ただ、恭助は学校に通っていない。
勉強は店の本でできるし、人とのコミュニケーションは、ゲームしか話題のない同級生より
店から人間観察をしていた方がましだというのだ。

そんな彼だが、響子が事件で走っていると、解決しようと声をかけてくれる。
商店街の駄菓子屋に仕入れた覚えの無いポテトチップスが並んでいた時も、
響子のクラスメイトが悲鳴を上げた心霊写真の謎も、深夜に足跡だけを残した
透明人間の正体も、鮮やかに解決していきます。

どれも、日常生活の延長線上にある謎ですが、人にとって大切なものを教えてくれる物語です。
恭助も、様々な経験をすることで、少しずつ変わっていきます。続編があるので、
彼の成長が楽しみです。