こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『空色の小鳥』大崎梢

2016-05-01 19:31:31 | 読書感想
西尾木敏也は母の連れ子として西尾木家に入ったため、母の死後は、義父・雄太郎の顔色をうかがいながら親戚連中の追い出し工作にも気づかぬふりをして、高校を卒業し、大学にも進学した。

義父には一人、血のつながった長男・雄一がいたが、不慮の火災で亡くなってしまった。
ところが雄一の葬式に見知らぬ女性が現れ、後日調べたところでは、彼が失踪していたときに一緒に暮らしていた女性であり、娘・結希までいることが分かった。
敏也はある思惑から、その女性・千秋がガンに侵されあと三か月の命だと知ると、千秋の了解の元、結希と養子縁組をしたのだった。

千秋の死後、結希ばかりか、高校時代からの友人・汐野と、付き合っていた彼女の美奈江との、半同居生活が始まった。
慣れない子育てに悪戦苦闘する敏也に、報われる日は来るのか?

義父・雄太郎ばかりでなく、一般的に人は血に縛られた不幸な生き物なのかもしれません。
でも雄太郎は、その中でも不器用ながら思いやりのある人物なのではと、見直しました。
また敏也も、凸凹ながらも幸せな家庭を築けそうで、安心しました。
コメント
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