こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『モップの精は旅に出る』近藤史恵

2016-08-15 19:24:01 | 読書感想
今回の名探偵キリコちゃんの舞台は、英会話教室から始まります。

教室の事務員が、生徒をカウンセリングしたあと教室のチケットを買ってもらったら、婚姻届けを郵便で送りつけてきた。
その男性は、間もなく殺されそうになったが、その犯人は?

どれも犯人にしろ被害者にしろ元凶となった人物は、 自分こそ正義だと思い込んでいたり、無神経だったりと、日常の何気ない言動・行動に無頓着なのでした。
私もきをつけなくては、と思いました。

そしてキリコちゃん自身の事件。
ラストの氷水にはすっきりしました。
それで済んでよかったと思え、ざまあみろ!ですよね?

これがシリーズ最後になるのは寂しいのですが、キリコちゃんは、またどこかで働いて活躍しているんだと思うことにします。
近藤史恵さん、素敵な作品をありがとうございました。
他の作品も、少しずつ読んでいきたいと思っています。
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『水玉蛍之丞作品集 ワンフェスのワンダちゃん』水玉蛍之丞

2016-08-14 19:26:17 | 読書感想
今までワンダーフェスティバルの存在を、うっすらとしか知らなかった私ですが、「こっ、これは楽しそう♪」と何度も思わされた作品集でした。

会場内で販売される分には版権フリーの「ワンダちゃん」「リセットちゃん」の様々なコスプレも愛らしく、確かに立体造形して下さったら(値段によっては)買っちゃうよなーと思ったりして。

個人的には、「星界の紋章」「星界の戦旗」のラフィールのフィギュアが欲しかったよなーと思うのですが、やはり、古いでしょうか?
とにかく、楽しませていただきました。

ところで最近、100円ショップというか300円ショップ?で、フィギュアなどを飾るケースを売っているのを発見して、驚きました。


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『安楽探偵』小林泰三

2016-08-13 19:43:16 | 読書感想
探偵事務所の先生に来る依頼は、妙な出来事ばかり。

女性アイドルの元に、彼女のコスプレをした写真を送りつける中年男への恐怖や、ダイエット食しか食べていないのに太り続けている女性。
それでも先生は、話を聞くだけで真相にたどりついてしまうのだが?

私は、この連作短編のうちでも「食材」で、依頼人の妻と同じように推理してしまい、ゾッとしました。
でも、全体を通して張り巡らされた大きな真相は、もっととんでもないものでした。
騙されたー!でも、面白かったです。
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『リンカーンの夢』コニー・ウィリス

2016-08-11 19:42:09 | 読書感想
日本で翻訳出版されたのが、1992年という作品。

ジェフは歴史小説家ブルーンの調査助手をつとめている。
ある日、かつてのルームメイトだった精神科医のリチャードに、彼の患者のアニーを紹介される。
彼女は、南北戦争時代の南軍の名将軍ロバート・エドワード・リーのつらい体験ばかりを夢に見るのだ。

その出会いからしばらくして、アニーはジェフの元に転がり込む。
リチャードから、許可なく強い薬を飲まされたらしい。

ジェフはブルーンの仕事にかこつけて、アニーを連れて調査旅行に出発する。
果たして、アニーの見る夢は何を意味するのか?

アニーはある意味、精神的に強い女性ですね。
読んでいるだけでも重苦しい体験の夢が続きますので、万人にはお勧めできません。
今の私も「虚実入り乱れて、大変重い体験だった。あー疲れた」という状態です。
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『火葬国風景』海野十三

2016-08-07 19:29:01 | 読書感想
デビュー作『電気風呂の怪死事件』からして、本格ミステリながらエログロの要素が濃く、続く『階段』『恐ろしき通夜』にして、すでに満腹になりかけました。

ただ、『不思議なる空間断層』では、悲しき語り手が描かれ、『十八時の音楽浴』では、極端なる独裁国家の末路が見られ、『三人の双生児』には、何とも切ない気持ちにさせられるなど、決して、そればかりではないところも読ませていただきました。

とはいえ、根底にはそれがあるようで、好き嫌いが分かれるかもしれません。
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