GODIVA(ゴディバ)のトリュフチョコレート。
出張でドイツに行ってきた知人から、先日いただいたお土産です。
トリュフチョコレートとは、高級食材のトリュフの入ったチョコレートのことだと、ずっと思っておりましたが、知人に聞いてみるとちょっと違うようですね。
トリュフという名前がついたのは、このチョコレートがトリュフの形に似ているからだそうです。
高級食材トリュフって、こんな形してたの? ・・・、知りませんでした。
チョコレートメーカー、GODIVAの登録商標です。
馬にまたがった裸の女性が描かれています。
この女性は11世紀英国の伯爵夫人、ゴディバ(ゴダイヴァとも)であるといわれています。
GODIVAは、このゴディバ夫人の伝説をもとに、社名とトレードマークを作ったのですね。
ゴディバ夫人の伝説は以下の通り。
ゴディバ夫人の夫、レオフリク伯爵は、英国の小さな町コヴェントリーの領主でした。
レオフリク伯爵は、みずからの信心と社会的使命感による修道院建築などのため、領民たちに重い税を課していました。
若く美しく、心優しいゴディバ夫人は、貧しい領民たちの重税による苦しみを見かね、夫に税の引き下げを頼みますが、レオフリク伯爵は聞く耳を持ちません。
それでもあきらめず繰り返し訴えてくる妻に、いらだったレオフリク伯爵は、ある日こう告げます。
「もしおまえが裸で馬に乗り、このコヴェントリーの街中を走りまわったら、おまえの望む通りにしよう」
この頃は、領主が自分の判断で税を上げ下げできたのですね。 民主主義のかけらもないケシカラン話です。
それはともかく、ゴディバ夫人は夫の言葉通り領民たちのために裸で馬に乗り、街を走りました。
領民たちは事前にこのことを知って、ゴディバ夫人に対する感謝と敬意の念から、皆、家々に閉じこもり、戸と窓を閉め、裸の夫人を見ないようにしたそうです。
そして、結局、レオフリク伯爵は妻のこの強い意志に折れ、領民への税を引き下げたといいます。
ところで、このゴディバ夫人乗馬事件には、もう一つ、付随した話があります。
町の皆が家に閉じこもったとき、一人だけ外を盗み見をした男がいました。それは、仕立屋のトムという男でした。
ここからPeeping Tom(ピーピング・トム、のぞき見トム)という言葉が生まれたといわれています。
peepとは「のぞき見する、こっそり見る」という意味ですが、ジーニアス英和大辞典でPeeping Tomを引くと、このように出ています。
「のぞき見する人、のぞき魔。《◆英国の仕立屋Tomから;Lady Godivaが住民の減税訴願のため裸で馬に乗りCoventryを通るのを窓からのぞき見し、盲目になったという》」
なんとトムは盲目になってしまったのですね、のぞき見くらいで。
ちょっとかわいそうな気がします。
以上、GODIVAのホームページなどから拾った情報をもとにまとめてみました。
どこまでがほんとうで、どこからが作り話なのかは、わかりません。
http://www.godiva.co.jp/about/episode.html
蛇足ながら、この四月から消費税が上がります。今の日本にこそ、庶民の気持ちの分かる‘ゴディバ政治家’が現れてほしいと思います。
なにも、裸で馬に乗らなくてもいいから・・・。