梅の一枝を伐って花瓶に入れ、書斎に持ってきました。
梅は香りも、とてもいい。
押しつけがましくない、控えめで上品な香りです。
控えめでも、声高に自己主張しなくても、自然に自分の存在を周りに示すことのできる美しさです。
梅は、どこかの偉い人や政治家のように、ペラペラしゃべって‘失言’したり、馬鹿をさらしたりすることなど決してないでしょうね。
わたしも見習おう、ぜんぜん偉くないけど。
桜伐る馬鹿、梅伐らぬ馬鹿
ということわざがあります。
「故事俗信 ことわざ大辞典」(北村孝一・監修/小学館)によると、
「桜は、枝を切ると木が弱ることが多いので、なるべく切らない方がよい。梅は逆で、むしろ手を入れないと無駄な枝が繁って樹形や花のつきが悪くなるので剪定した方がよい。木の種類によってそれぞれ性質がちがうことを知ったうえで手入れしなくてはならない」
とあります。
つまり梅は伐ったほうがいいのですね。伐って手元で愛でるというのも許されるというわけです。
夜はこれを食卓に持っていき、目の前で梅見酒を楽しむことにします。(またかい)
きょうもまた 形を変えて 梅見酒 余白 (俳句になっとらんよ)