文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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橋下氏のメールで激怒事件に思う

2009-10-08 23:06:17 | オピニオン
 大阪府の橋下知事が、知事メールを批判した保健所勤務の40歳代の女性職員を厳重注意処分にするそうである。

反論メールの職員を処分 橋下知事「物言い非常識」(朝日新聞) - goo ニュース

 ことの始まりは、利水からの撤退した紀の川大堰(和歌山県)に関して、府の損失が386億円にも上ったのにも関わらず、府の幹部が議会で原因を淡々と説明するだけだったことについて立腹した橋下氏が、知事メールに「何事もなかったかのよう。給料が保障される組織は恐ろしい」と書いて全職員に送付したことによる。

 これに対して、当の職員は、「愚痴はご自身のブログ等で行ってください」だとか「(この)メールを読む時間×全職員の時間を無駄にしている」と言ったようなことを返信してきたということだが、これが、上司に対する物言いとしては非常識であるとして橋下氏の逆鱗に触れたようだ。

 この橋下氏の態度に対して「度量が狭い」と言う意見をネット上でも、結構目にするが、気をつけなくてはいけないのは、この件を単独で捉えてはいけないということだ。色々なところで、職員の公金に対する意識の低さを見聞きして、鬱屈としていたものが、このメールで一気に噴き出したということなのだろう。

 確かに、この職員の反論は、マナーや常識を欠いており、適切ではない。「丸い卵も切り様で四角」という諺があるように、意見は「何を言うか」だけでなく「どのように言うか」ということも大切なのである。40歳代と言えば、そんな常識は分けまえていて当たり前だと思うのだが。

 しかし、橋下氏のいかにも上司風を吹かしているような物言いの方も、聞いている方にはあまり気分のいいものではなく、自らの株を下げるだけの効果しかないであろう。まだ40歳の彼が年上の部下に対して上司風を吹かしている図は、日本人の感情には必ずしも相いれないところがあるのではないか。彼にも同じく「丸い卵も切り様で四角」という諺を進呈したい。

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