文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

解雇自由に関する私の意見(まとめ)

2009-10-31 12:05:45 | 経済学
 先般から、解雇規制撤廃に関する私の意見について、色々コメントをいただいているが、どうもエモーショナルな反応が目立ち、趣旨が理解されてないようなので、簡単にまとめてみる。

 私の主張は、レトリックとして多少ののデコレーションが付いているものの、要旨は以下の通り極めてシンプルなものだ。

【大前提】
・市場の力関係は重要と供給のバランスで決まる。需要が少なく供給の多い場合には、売り手の交渉力は相対的に弱くなる。

【小前提】
・不況期には、需要そのものが少ない。解雇を自由にしても、それは労働重要そのものを増やす訳ではなく、解雇された者と新卒者で、決まった分量のパイを奪い合う結果になり、総体として供給超過の状況に変わりはない。

【結論】
・よって、解雇自由は失業率改善のための処方箋にはならず、かえって労働者を疲弊させる。

 労働需要をどうして増やすかといったことは、また別の問題ではあるが、私の意見は、「少なくとも解雇自由は、特に不況期においては効果がなく、かえって状況が悪くなりますよ」といっているだけなのである。何も難しい理屈を言っているわけではない。論理的に考えればそうなるというだけのことであり、これだけ単純な論理構成が理解されないのは不思議でもあり、残念でもある。

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コメント (6)
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