タイトルを見ると、本書は自分に向いた具体的な職業をいかに見つけるかを説いているように誤解するかもしれない。しかし、書かれているのは、副題に、「人の役に立つ12の資質」とあるように、どのようにすれば、自分が社会に貢献できるかということだ。
人は、仕事を通じて社会に貢献していると感じることによって健康と幸福を得ることが出来る。それでは、どのよう自分の資質を活かして社会に貢献すればいいのか。本書には、そのためのヒントが沢山詰まっているように思える。
本書にある、弱みを克服するより強みを伸ばした方がいいという考え方には賛成したい。これが入学試験とかだったら、伸びしろが大きな弱みを克服するという戦略の方が有利になるだろう。なぜなら、得意科目をいくら伸ばしても、上限(満点)が定められており、元々得意なのだから、現状から上限いっぱいまで伸ばしたとしても、それほど伸びしろはないだろう。しかし、社会に出ると上限なんてものは無いのだ。自分の強みを伸ばしていけば、その分野における権威として認められるかもしれないのである。
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