文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

王妃になる予定でしたが、偽聖女の汚名を着せられたので逃亡したら、皇太子に溺愛されました

2023-04-27 09:58:19 | 書評:その他

 

 これもなろう系異世界ものによく見られる婚約解消ものだ。ただ、婚約を解消するアホ役は、王太子と言うことが多いのだが、この作品では王である。ただアホなのは変わらない。

 ヒロインは、エルヴィラ・ヴォダ・ルストロはトゥルク王国の公爵令嬢で聖女候補。アホな王はアレキサンデルという。そしてエルヴィラの敵役は、本物の?偽聖女である男爵令嬢のナタリア。こちらも頭の中にお花畑が詰まっているようなアホだが、アレキサンデルは、しっかりもののエルヴィラより、ほんわかしたナタリアの方がよかったようだ。アホはアホを呼ぶ典型的な話だ。まったく聖女としても王妃としても素養のないナタリアと結婚するためエルヴィラに偽聖女の汚名を着せて、婚約を解消したのである。

 そしてその陰には、自分の勢力を伸ばしたい貴族が神殿と結びついているという裏があった。大体この手の話では神殿はろくなことをしていないことが多い。この作品もその例に漏れない。トゥルク王国では聖女が生まれるのにそのありがたみに気が付かない。要するに欲に目がくらんだ連中は、本当に大事なものが見えなくなるんだろう。

 そしてゾマー帝国の皇太子ルードルフ、アホなアレキサンデルが婚約解消してエルヴィラをいいように利用しようとしていたのを阻止し、彼女を帝国に連れていき結婚相手になるのだ。その際エルビラは聖女しか咲かすことのできないという乙女の百合を帝国で見事に咲かせている。

 そしてエルヴィラのいなくなったトゥルク王国はどんどん寂れていき、逆にゾマー帝国は栄えていく。これもこの手の話によく見られるものである。果たして、両国の運命はいかに。

☆☆☆☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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