実家の本棚にあったこの本。二十数年前に初版が発行されているのでちょっと古いかもしれないが、内容自体は今でもそれほど古さを感じさせないと思う。
絵手紙と言う言葉を知らない人がいるかも知れないので、一応説明しておこう。絵手紙というのは、この名前の通り、主にハガキを出すときに自分の手で、絵を描いて出すものだ。この自分で描くというところが、市販の絵葉書とは一線を画す。旅行などに行った際、そこの風景を描いて出せば、感動もひとしおだと思う。自分自身に宛てて出せば、そこの風景が一層記憶に残るのではないだろうか。何もその場で描くことはない。カメラなどにとっておいて、宿でゆっくりというのもいいのではないか。
さて、本書は、絵手紙の基本として、道具の紹介や線の練習、絵の描き方や字の書き方、印のつくり方などを述べた後に、色々なモチーフの描き方を示した後、各月毎の題材をお手本とともに、例示されている。
別に、自分は絵が下手だからとあきらめる必要はない。
「心を込めてかいたものは、たとえヘタでも相手の心に響きます。」(p10)
とあるように、心を込めて描くことは大事なのだ。そして書き続けていれば、誰でもある程度は上達するものである。別に画家になろうという訳ではなく、趣味として楽しむのならそれで十分だと思う。
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