文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

「覚えるだけの勉強をやめれば劇的に頭がよくなる」のレビューをシミルボンに投稿

2017-05-13 10:25:06 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
覚えるだけの勉強をやめれば劇的に頭がよくなる 大人のアウトプット勉強法 (PHP新書)
クリエーター情報なし
PHP研究所

・小川仁志

 レビューを「シミルボン」に掲載しています。興味がある人は覗いてみてください。最近は文系一直線という人には厳しい私(笑)。

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3週間で身体と心が劇的に変わる 最強ボーンブロス食事術

2017-05-09 10:18:59 | 書評:その他
3週間で身体と心が劇的に変わる 最強ボーンブロス食事術
クリエーター情報なし
集英社

・ケリアン・ペトルッチ、(訳)福井久美子

 本書のタイトルにある「ボーンブロス」という単語、あまり聞きなれないかもしれないが、英語で書くと"bone broth"。"bone"は骨、"broth"はスープなので要するに「骨のスープ」のことだ。アメリカでは、この「骨のスープ」を使ったダイエットが大ブームになっているという。

 「ボーンブロス」を使ったダイエット法は意外とシンプルなものだ。3週間を単位として、1週間に連続しない2日だけ、基本的には「ボーンフロス」だけを摂取できる「プチ断食」を行い、その他の日は、「ボーンフロス」と特定の「OK食品」のみ食べても良いというものである。

 この「OK食品」というのは、主として、肉や魚などの動物性タンパク質からなる食品と、野菜・果物から構成されており、通常主食となる穀類など炭水化物を含んだものはダメなようだ。3週間を過ぎると、この規制は緩和されるが、8割は「OK食品」の摂取を維持しなくてはならないようである。

 本書は、この「ボーンブロス」を使ったダイエット法、効能、摂取可能な食品と取ってはいけない食品、「OK食品」を使ったレシピ、行う際の注意事項などが詳しく解説されている。

 ひとつ思うのは、アメリカ人って、元々カロリーを摂り過ぎなんじゃないかということ。時折テレビで、自分では動くこともできないくらい肥満した人が出てくるが、あれを視ると、日本のおデブタレントと言われる人たちがスリムに見えてくる。日本人も西洋食を食べるようになってから肥満が増えてきた。しかし幕末の風俗を写した写真などを見ると、太っている人が写っているのは見たことがない。

 結局、アメリカ人が全部日本食に切り替えたら、他に何もやらなくても、肥満問題などいっぺんに解決しそうだと思うのだが。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

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「だから女は」と言わせない最強の仕事術

2017-05-07 09:35:46 | 書評:ビジネス
「だから女は」と言わせない最強の仕事術
クリエーター情報なし
こう書房

・朝倉千恵子

 本書の性格を一言で表せば、女性社員にとっては会社でいかに認められていくかという「行動マニュアル」であり、男性社員にとっては、「女性社員の取扱説明書」といったところだろうか。

 誤解を招かないように少し補足すれば、女性にとっては、どうすれば仕事で成果を出して周りから認められるかということであり、男性にとっては、女性の特質というものをよく理解して、どのようにすれば、その能力を十分に発揮してもらえるかということだろう。

 私は元々は技術畑なので、部下に女性を持ったことは数回しかないし、上司が女性だったことは一度もない。もっと女性も技術畑に進出して欲しいと思うのだが、敬遠されているようなのは非常に残念なことだ。私は工学部で電気工学を専攻したが、女性の学生はなんと0人。ずっとこの状態が続いていた。

 高校の時も、田舎高校ながら3年の時には、一応文理でクラス分けがされていたが、わずか1クラス40人しかいない理系クラスに、女子はわずかに3人しか進まなかった。もっと女子が技術畑に進んでくれればいいと思うし、この手の本を読むと、大抵は営業などの関係の話で、誰か女性のための技術関係の本を書いてくれないかなとも思ってしまう。

 それはさておき、女性の部下を持った経験が少ない私にとっては、「うわー、めんどくさー!」というのが、本書を読んだ時の正直な感想かもしれない。別に男だろうが、女だろうが、ちゃんと仕事をしていれば、きちんと評価してきたつもりだが、本書を読むと男女には色々と違いがあるようだ。

 そういえば、普段でも男女の違いを感じる場合がある。例えばテレビを視ていると、女性タレントが「これは女性にはうれしいですね」なんていうコメントを言ったりするところだ。金子みすゞも言っていたではないか。「みんな違って、みんないい」と。こういうのを目にすると「いつあんたは全女性の代表になったんだ?」と思ってしまう。男女限らず、人には色々な個性があり、違いがある。それにも関わらず、自分と同じことを人も思っていると思いがちなのは、女性に多いのではないだろうか。寡聞にして、男性タレントが「男性にはうれしいですね」なんて言っているのは聞いたことがない。

 こういった過度の一般化の傾向は、本書中にも見られる。例えば女性は思ったことをストレートに伝えるという例として、講演会で、あまり態度の良くない女性から「今どきそんな長いスカート履いて講演している人なんていませんよ~」(p101)と言われたという例を挙げている。しかしこれは、その女性が単にあまり常識が無かったというだけで、女性全体のことにはならないのではないかと思う。

 このような男女の特性の違いはおそらく存在するのだろうが、男女は基本的には対等のパートナーだ。例えばセクハラ問題などは、そのことを理解していないから起こるのではないだろうか。この基本を忘れなければ、男女関係なく気持ちよく働いていけるものと考えるのだが。

☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。
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どうせ片想いで終わりますけど?

2017-05-05 11:09:45 | 書評:その他
どうせ片想いで終わりますけど? (幻冬舎単行本)
クリエーター情報なし
幻冬舎

・森もり子

 本書は、色々とこじらせてしまっている、極めて面倒臭い女子であるもり子のお話だ。4コママンガ形式で話が続いていくのだが、正直なところ絵の方はそれほどといった感じかな。それとも「ヘタうま」とでも言えば良いのだろうか。

 ところでこのもり子だが、大学に入学して1週間、理想の男子だというゆう君と出会ってしまう。それ以来、彼女の脳内は「ゆう君」一色。

 少し前に、「脳内メーカー」というものが流行した。今でもあるので、試しに「もり子」と入力してみた。全部「ゆう君」で埋まりそうな感じだが、さすがに入力してない名前は出てこない。でも頭の中は「疲」一色。もり子ちゃん、相当「ゆう君」のことで疲れているようだ(笑)。

 帯には「異常行動連発」とある。確かにヘンな娘だが、私の目からはギリギリセーフ。ストーカーとか、サイコとかじゃないので実害はない。逆にヘンな行動で友人たちにエンターテインメントを与えて楽しませているくらいだ。

 でも、俗に「人の不幸は蜜の味」というものの、このもり子が繰り広げるドタバタを、エンターテインメントと見なしている友人たちも、なんだかなあという気がするのだが。

 確かに、もり子の行動は、傍から見ていると面白いんだけど、いったいこいつら何しに大学に行っているんだという疑問も。大学いったら、ちゃんと勉強しようね(笑)

☆☆☆

※初出は「本が好き!」です。

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かぜのてのひら

2017-05-04 10:50:20 | 書評:その他
かぜのてのひら (河出文庫)
クリエーター情報なし
河出書房新社

・俵万智
・河出文庫

 本書は、かって歌集「サラダ記念日」で一世を風靡した著書の第二歌集に当たる。このタイトルは、収録されている次の一首から取られている。

<四万十に光の粒をまきながら川面をなでる風の手のひら>(風の手のひら:p100)

 四万十川は、昔新聞社の主催するバスツアーで、上流から下流まで回ったが、これは下流の方の情景だろうか。あの頃の記憶が蘇ってきそうだ。

 収められているのは、24歳の早春から28歳の冬の終わりまでのことを詠んだ470首余りの歌。特徴的なのは、若い女性らしく、失恋に関する歌が多いというところだろうか。

<恋という自己完結のものがたり君を小さな悪党にして>(まもなくの冬:p16)

<「おまえとは結婚できないよ」と言われやっぱり食べている朝ごはん>(天気あめ:p19)

<樹は揺れるあなたが誰を愛そうとあなたが誰から愛されようと>(同上:p21)

<幕下りて淋しき愛の物語いまだ続いているような夜>(同上:p23)

 歌人というのは因果な生き物だ。自らの失恋さえも赤裸々に描かいてしまう。これが歌人の「業(ごう)」というものだろうか。一方父の転勤や4年間勤務した橋本高校を歌った歌もある。まずは父の転勤に関する歌である。

<男には男の絶望あることを見てしまいたり父の転勤>(父の転勤:p30)

 しかし別に左遷されたという訳ではない。研究者から管理職になっての栄転である。しかし本人の望みとは違っていたようだ。

<研究者と呼ばれて一生終えたきに管理者となる父の栄転>(同上:p31)

<「お父さんがんばらないで」という我をしみじみ見つめて目をそらしたり>(同上:p33)

 橋本高校のことを歌った歌もいくつか挙げてみよう。

<よく笑う女生徒なりしが吾に見えぬ何を抱えて退学の朝>(翳あるひかり:p88)

<チョキン、パチン、ストンで終わるアメリカの映画のように退学をせり>(同上:p91)

 人生はなかなか思うようには行かないものだ。そんなもの悲しさがこれらの歌から伝わってくるようである。しかし人は一度きりの人生を一生懸命生きて行かなくてはならないのだろう。この歌集の最後は、次の1首で締めくくられている。

<「もし」という言葉のうつろ人生はあなたに一度わたしに一度>(早春のアンビバレンス:p178)

 そう、人生に「if」はない。これまで過ごしてきたものが、自分の一度きりの人生なのだ。しかし、これからどう過ごしていくかは、自分の心次第というのも事実。私たちは、未来に目を向けて生きて行かなくてはならないのだろう。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。
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「シミルボン」にコラムを寄稿

2017-05-03 08:42:34 | オピニオン
 書評サイト「シミルボン」にコラムを寄稿しました。

「文理両道」を目指そう

 「文理両道」は、このブログのタイトルにもなっていると通り、私が目指しているものです。興味があれば覗いてみてください。
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書評サイト「シミルボン」にレビューを2つ寄稿しました

2017-05-02 10:37:37 | 書評:学術教養(科学・工学)

 最近少しフリーライター気取りで、ネットレビューなどを書いたりしていますが、「シミルボン」というサイトに2つばかり記事を寄稿しました。

セミからも学べることは多いものです

次世代火力発電について知ろう!

 もし、書評などのご依頼があれば、書評専門のブログとして運用している「風竜胆の書評」のメッセージ欄からご連絡ください。
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