曇り、15度、66%
3日前のブログに、香港には桜がないと書きました。本当の桜はないのですが、桜のように、遠目に見える花が、ちょうど3月から4月にかけて咲きます。ブーフェニア、香港を代表する花です。香港の旗、2ドル硬貨の意匠にも使われています。
桜のようにに見えるのは、小ぶりのブーフェニア。大きいものは年中咲いていますが、まばらなので桜のように見えません。この花、椿に仲間だそうです。しかし、実際のブーフェニアの花は、桜とは似ても似つかぬものです。小ぶりのブーフェニアは、密生するので、遠目には、桜と見えるのです。桜を懐かしむわたしたち日本人のあいだで、「香港桜」と呼ばれています。
この香港桜の時期は、日本の桜の頃と同じように、うす曇の日が続きます。肌寒く感じるのも、この頃までです。
香港島、ハッピーバレーの競馬場の山手には、墓地が広がっています。この墓地に一角に、日本人墓地もあります。この、日本人墓地の周りには、香港桜が、今満開です。
明治の終わりごろ、九州より流れ着いて香港で人生を終えた人たちがいることを、つい最近知りました。言葉も違うこの地で、彼らは今のわたしたちより、この花に、日本を思ったことでしょう。