晴れ、15度、71%
近頃は、野菜も果物もお魚だって季節感がなくなってきたように思う。しかも、香港、果物も野菜もお魚だって世界中からやってくるのでなおさらだ。一年中、オレンジ、りんご、梨は果物屋さんの店先に出ている。
香港の人たち、なぜか洋ナシを青いうちに食べる。よく熟したものでなく、かなり硬いまま食べるのだ。もちろん、甘味は少ない。でも、考えてみれば,梨って、しゃっきっとした歯ごたえがあるもの。香港の人たちの気持ちも分る。
洋ナシは一年中。鴨梨と呼ばれる中国の梨、日本の幸水、豊水、20世紀。そして、日本の種から作った、中国、韓国の豊水。これらは、秋口に店先に並ぶ。
日本の梨は、断然値段が高い。日本の梨1個で、他の梨は5個も買える。それでも、日本の梨が美味しかったのは、、4,5年前まで。今では、中国も韓国も美味しい梨を作っている。
鴨梨は洋ナシに形が似ていて、色は薄い黄色。やはりシャキシャキした歯ごたえ。
日本では、ラ フランス、などと呼ばれて、山形県などで作られているようだ。20年以上前、まだ、ラ フランスが珍しかった頃、東京の商店街の八百屋の店先に、山形産のラ フランスの箱が積んであった。紀伊国屋や明治屋なんかよりずっと安い。それが、わたしの初めての洋梨。東京にいたあいだ、秋も深まった頃、野菜と一緒に、洋ナシの箱詰めが配達された。赤ワインで煮たり。すぐに食べないと、悪くなってしまうくらい、よく熟した洋梨だった。
香港にいても、まだ青い洋梨を美味しいと思わないわたし。しっかりと、我が家で熟れるのを待っている。