チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

TINARIWEN 砂漠のブルース

2012年03月04日 | 日々のこと

 霧、17度、98%

 香港、毎年一月の下旬から三月にかけて、香港芸術節があります。いろんなジャンルのコンサート、バレーなどが市内の5,6カ所の文化ホールで行われます。手頃な値段で、世界各国の出し物があり楽しみな季節です。

 先日、家人と二人で出かけたのは、TINARIWENのコンサートでした。副題が砂漠のブルースと題されたこのコンサート、広告を見てチケットを頼んだものの、果たしてどこの砂漠かしら?というくらい不勉強なまま、当日を迎えました。

 会場は、九龍サイドにある香港文化中心。夜8時の開場です。

席に着くと、なんとまー、香港らしく多種多様の国籍の集まりでした。香港人より、外籍の人の方が多かったのではないでしょうか。

 席においてあるパンフレットを読んだ家人から、アフリカのマリから来た歌い手達と知りました。はて、マリってどこにあったかしら?アフリカだから、砂漠はサハラ砂漠だということぐらいは解ります。

 コンサートが始まりました。 「サバ?」とステージから呼びかけられますが、聞き手はなかなか反応しません。あー、フランス語ですから、解らないのかなあ?

 マリはやはり、以前フランス領で1960年代に独立したそうです。当然今でも公用語はフランス語だそうです。

 ところが、彼が歌う曲は、アフリカの現地の言葉です。まるで、コーランみたいな響きです。と言っても、民族音楽ではありません。エレキギターが3本。長ーく奏でるような歌声と、エレキのアップテンポ。

 彼らの歌う歌はラブソングもありますが、政治的な意味合いの歌もあるようです。

 始まる前に簡単なお詫びがありました。なんとオリジナルメンバーが二人も、出国、入国のトラブルで来れなかったこと、代わりのメンバーでコンサートをするというのです。未だに、政治不安が続いているアフリカのマリ共和国らしい話です。そのとき、初めて知ったのですが、先日、グラミー賞のワールドミュージックアルバム部門を勝ち得たそうです。

 音楽って、ほんとに不思議ですね。あそこに集まった人のうち、歌の意味が分かる人はほとんどいなかったかもしれません。それなのに、最後はみんな総立ちです。あの臨場感は、やはりレコードでは味わえないものです。

  TINARIWENのバックボーンやマリの国を知ると、あの冗漫な、歌声もしっくりと心に寄り添ってきます。

 ここはどこなの?というような余韻を味わいながら、 家人と二人、スターフェリーで香港島に戻ってきました。

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