霧、19度、93%
香港島の岩山に、野鳥の声が早朝からこだまする季節になりました。周りは霧で、ボヤーッとしています。岩に跳ね返る鳥の声は、その霧を縫うように聞こえてきます。
我が家で、鳥達にえさを与え始めて5年近くになります。本当は、野鳥にえさをあげることは法律で禁じられているのですが。 パグ犬モモの朝食のサツマイモの端をあげ始めたのが、ことの始まりです。毎日、サツマイモと我が家のみんなと同じ私が焼いたパンをあげています。
昨年は、ずっとつがいでやって来ているコウランとシロガシラが、夏前に雛を連れてやって来たことをお知らせできました。ひなたちは巣立っても、親鳥達は毎日定刻にやってきます。
コウランのつがいです。ほんとにいつも一緒にやってきます。冬のえさの少ない時は、私も心持ちいつもより多めにあげます。昨春、鳩がやって来てびっくりしました。ところが姿を見せなくなると心配になっていました。どうも、鳩は春先だけ、つまり、巣作りをはじめる頃だけやってくるようです。今年は、
つがいでやってきました。鳩が来始めると、与えるえさの量は3倍ほどになります。
鳥達もそれぞれに特徴があって、コウランは私に一番なついているのですが、なんと食べ散らかしの名人です。その散らかしたパン屑を、すずめと鳩が片付けてくれます。
すずめは一番敏感で、写真に撮りにくいのですが、鳩と一緒に来て、枝先に留って順番を待っています。シロガシラも、永年のお客様です。とても品がよく、食べる量も程々にすっと飛び立って行きます。
気まぐれな鳩も含めて、コウラン、シロガシラ、すずめ間でけんかをすることはありません。小さな我が家の出窓のえさ場の秩序が保たれています。
鳩が餌をついばんでいるのを、イチジクの枝から見つめるコウランの夫婦です。日本より二足ほど早く春に向かう香港です。今年も、ひなたちを連れてきました、とお知らせできる日が来ますように。