小雨、12度、92%
香港、この地で作り出すものは数が知れています。農作物から、車などに至るまで、ほとんどが輸入品です。そのおかげで、いろいろな国の強力粉を試してみることが出来ました。日本にいれば、フランスパンだって、日本のフランスパン用の強力粉を使うと、美味しくできます。それほど、日本の製粉技術は高いのでしょうね。
今回は、韓国の強力粉です。 ごく最近香港にお目見えしました。
日本の製品もそうですが、海外に輸出するのに 自国の言葉しか書かれていません。絵を見れば解るだろうではなく、せめて、英語表記が欲しいものです。
さて、基本の基のつもりで、プルマンローフを。まず、粉を手でぎゅっと握ります。この時の感触が重いか、軽いかが、私の粉の判断基準の初めです。薄力粉と、強力粉をぎゅっとやってみると、その違いは一目瞭然。より軽くさらったした粉が好きです。
一応この段階でも、匂いを嗅いでみます。スタンドミキサーに、バター以外を入れこね始めます。ぬるま湯を使わず水を使うので、香りが出てくるまでに少し時間がかかります。バターを入れると、バターの香りが出るので、粉の匂いは、この初めのこねるときに判断。日本の粉のように甘みのある匂いではありません。ところが、小麦の持つ強いいい香りがします。捏ね上げて、最後手ごねをするときに、生地の弾力を確かめます。肌理といい、弾力もしっかりしています。次の一次発酵で、生地の持ち上がりを確かめます。
粉の力、香りの強さ、全てが、実は予想以上にいいのです。
後は、味ですね。香りと同様カメリアなどの持つふんわりした甘さはありません。しっかりした、小麦の味がします。粉っぽさはありません。
韓国も、小麦は輸入しているはずです。ということは製粉技術が優れているということ。
日本の粉も、メーカーによって香りや味が違います。この韓国の強力粉、カメリアではなく、イーグルに近い味と香りです。香港での小売価格、カメリア$39、韓国製$16。これから、どちらを使うか迷うほどに、いい強力粉です。
香港にいるから出来る、強力粉の食べ比べ。アメリカ、イギリス、フランス、日本、韓国、タイ、中国、台湾。市販のものは、ほとんど使ったのではないでしょうか。この韓国の強力粉の美味しさには、期待してなかっただけに大きいものがあります。