晴、28度、83%
先月、日本に戻ってくる主人に干したイチジクを買って来て欲しいと頼みました。干イチジクも産地によって形も美味しさも硬さも違います。やや硬めで、干し柿をふた回り小さくしたようなイランの干イチジクが好きです。イランの干イチジクは市場に売っています。主人は市場なんて行きません。買って来てくれたのはアメリカとドイツの干イチジクでした。柔らかくイチジクがそのまんま小さくなった形です。主人が帰ってくると、香港からの食料の荷物を開けるのが一仕事です。最後にパッキンに巻かれたものが登場、イチジクのブランデーシロップ漬けでした。
イギリスの物です。ブランデーのクルボアシェがシロップに入っています。ジャムや果物の保存にこうして強いアルコールを入れるのを知ったのは、やはりイギリスの料理の本でした。クラブツリーエブリンがまだ食料品を作っている頃は、ブランデー入りのアプリコットをよく買いました。アルコールの作用で保存性も高まりますが、その香りのよさが蓋を取った時思わずニンマリさせてくれます。
イチジクたくさん入っています。これを見たときからお菓子に焼き込むなんて考えません。よく冷やして、これまたよく冷やしたワインと一緒に。かなりアルコール度がきつく感じます。お酒が飲めない方はイチジクを食べただけで、クラッとくるかもしれません。柔らかくしっかりとブランデーシロップを吸ったイチジクは、生のものとも干したものとも美味しさが違います。
朝起きてイチジクを一つ、おやつにイチジクをもちろん夜の締めもイチジクを。たくさんあったイチジクは全部私のお腹に収まりました。残ったブランデーシロップもすこしずつ飲みます。日本もイチジクの季節になりました。来年は我が家にもイチジクが実るかもしれません。しばらくは生のイチジクを楽しみます。