晴、16度、77%
友人から箱に入った荷物が届きました。箱を開けるとたくさんの梱包材の中から瓶が一つ出て来ました。「レモンジャム」でした。
早速、ひと口食べてみました。甘酸っぱいレモンの香りが口の中で弾けます。イタリアのジャムです。この香りを嗅いだ途端にイタリアのレモンリキュール「レモンチェッロ」を思い出しました。甘い甘い食後酒です。小さなブラスでちょっぴりいただくものですが、甘いのでつい飲み過ぎるとアルコールが高いので酔いがやって来る代物です。このジャムは同じ香りがします。マーマレードではなくジャムですが皮も実も一緒に煮詰めた感じのジャムです。もちろんとても甘く作られています。ひと口、ふた口。友人にお礼のメールを入れました。
友人の返事の中に「このジャムを食べたら、坂道を下りてくる真奈さんを思い出したので。」と書かれています。そういえば、この友人とは幾度か香港でモモさんの散歩に付き合ってもらったことがありました。坂ばかりのところで暮らしていたので、モモさんの散歩は坂を登る、坂を下るが付き物でした。
人を思い出すきっかけは急にやって来ます。風の匂いのこともあれば、どこかでその人の声が聞こえたような気がすることもあります。夢に出て来てくれることもあります。レモンジャムの何が友人を刺激して私が坂を下りてくる様子を思い起こさせたのかしら?そんな表現ができる人は素晴らしいと思います。そして、どこかで誰かが私を思い出してくれることはとても嬉しいことです。
イタリアのレモンはきっと大ぶりなレモンに違いありません。南欧のレモンは大きな実を木一杯に枝をたわわに実を付けます。レモンの香りがいっぱいのイタリアのレモンジャムは2日で食べてしまいました。
この荷物をデパートのクロネコさんで作っている友人の姿が胸に浮かびます。美味しいレモンジャム、私を思い出してくれたこと、ひと瓶の「レモンジャム」がたくさんの幸せを運んで来てくれました。