チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「月の満ち欠け」佐藤正午

2019年10月23日 | 

曇、18度、81%

 30年日本を離れていました。住んでいた香港には小さくとも日本の本屋もありました。ところがこの20年以上私が読んで来たのは海外の新作の英語の本ばかりでした。日本の新聞もとていましたが、「直木賞」「芥川賞」などに学生の頃のような興味がありませんでした。

 先日、新聞一面の本の広告に2017年に直木賞をとった本が岩波文庫から出ました、とあります。岩波文庫といえば古典に近い初刊から10年以上経ったものしか入れないのではと一人固定観念を持っていました。「たった2年前の「直木賞」受賞作が岩波文庫!」と驚きました。作者の「佐藤正午」さんは全く知りません。きっとクラシックに近い本の内容だろうと、買い求めました。

 「直木賞」の受賞作ですからストーリーは省略します。同じ名前が繰り返し出てくるので途中一度頭の整理をしました。一気に読める、確かに面白い話でした。こんなこともあるんだろうあと道行く人を改めて眺めたりします。

 日本に帰国以来、私が留守をしていた30年間に文壇にデビューした作家の本を数冊読みました。どうもしっくりと心に響きません。30年間というブランクの大きさに気付き始めました。取り上げる題材、言葉の使い回し、心に馴染んでくれません。そんな理由から帰国後求めた本は始末しました。

 「月の満ち欠け」を読んでいる最中に「佐藤正午」さんについて調べようとPCを開けました。一つお年が上の方です。同じ年代若しくは年上の方が書く本には心が寄せられます。この本に少しならず心が動いた理由の一つに昔の歌謡曲が出て来ます。やはり同じ年代を生きて来た作者だと安心感が生まれます。

 「岩波文庫に初刊から2年目で入った本」という謎を突き止めようと求めた本です。読み終えて数日、その答えはまだ見つかりません。この本は手元に残しておこうと思います。ただ、この「佐藤正午」さんの別の本を買って読もうとは思わないのはこれまた何故でしょう。

コメント
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