晴、15度、88%
チキンを粒マスタードで煮ただけの簡単おかずです。お野菜もざっくり切った玉ねぎに隠し味のにんにく少々。一口サイズい切ったチキンより一枚のまま煮込んだ方がチキンがしっとり仕上がります。少しだけ皮目を焼いて玉ねぎと一緒に煮ます。しっかりと粒マスタードのお味をつけたければ初めから粒マスタードも入れます。量は使うマスタード、好みで味見をしながら。
30年来粒マスタードはこのポメリーの物を使っています。初めて買ったときは、赤いロウの上手な取り方がわからずに主人と二人で時間をかけて削ぎ取りました。やっと蓋が開いた時には赤いロウのクズが粒マスタードの上に散っていました。最近では温めて手早く開けるコツが分かって来ました。
マスタードというと日本の辛子を思い浮かべます。和辛子と違って、鼻に抜けつようなツンとした感じはありません。ワインビネガーを使う粒マスタードは口をさっぱりとしてくれます。メーカーによってずいぶん味も違います。酸っぱさが少ないのがポメリーです。黒い蓋の瓶入り「マイユ」はやや酸っぱさが強く感じます。はちみつ入りやラズベリーのジュースで仕立てたピンクの粒マスタードもあります。グリルしたソーセージに使うとビネガーの酸味で脂っこさが程よく緩和します。ラムラックを焼くときには表面にたっぷりと塗ります。ラムの脂濃さが和らぎます。ドレッシングを作るときはお酢代わりに使います。
粒マスタード煮のチキンはマスタードいっぱいのスープも美味しくいただけます。スープに深みを出したいときはほんの少し生クリームを垂らすと、また違ったお味になります。
ポメリーのこの入れ物、赤いロウ、コルクの厚み、ラベル、ずっと変わりません。我が家にはこの空いた入れ物がゴロゴロとあります。花を挿すこともありますし、東京の家ではスプーンやホークが立っています。柔らかな味のマスタードは料理の枠を広げてくれます。