「ムシ」と聞くと、様々な昆虫を思い浮かべる人もちろんあると思うのですが、
どちらかというと、「ムシ」は嫌われもの、あるいは取るに足りないちっぽけなもの
というマイナーなイメージが先行しているように思います。
蝶は幼虫の時にはアオムシと呼ばれますが、
成虫になれば蝶はチョウムシとは呼ばれません。
成虫でも名前にムシつくものはどちらかというと地味め。
弱虫、泣き虫、おじゃまむし、点取り虫、虫がいい話だ、虫の居所が悪いとか、虫が好かない、
ムシの知らせ、とか、さらにはあの子に悪い虫がついた、なんていうのもあります。
日本にはムシ文化がありそうです。
虫は刺す、血を吸う、噛む、病原菌を運ぶ、農作物を食い荒らす、
など人にとって都合の悪いことばかりが強調されていますが、
虫は有機物を分解し、花粉を運んでいます。
虫がいなければ世界は成り立たないのです。
また、虫を呼ぶために花はどんどん美しくなって、甘い味、すっぱい味を作り、
様々な香りを作ってきた事を思うと、ムシ様様です。
本屋さんにはマニアックなムシの本がたくさん並んでいます。
子どもの本のコーナーにもたくさん並んでいますが、
美しい虫、かくれんぼのうまい虫、面白い顔の虫、などを集めたモノが多く
ムシを身近に感じることができる本は少ないようです。
この本で、著者は、熱帯のジャングルとか、海の底とか、極寒の地とか、
そんな特別のところにいる虫じゃなくて、
その辺に居る、ちっぽけな、見なれたムシが実はすごい ! ことを、
最近の研究報告も交えて書いています。
著者の虫とのふれあいの体験も愉快で、1頁読めば次の頁をめくりたくなります。
「ムシ」はちょっと苦手と言う人にもお勧めです。
サイエンス・アイ 新書
『身近なムシのびっくり新常識100』
(いもむしが日本を救う?めったに見つからないカブトムシ)
森 昭彦 著 2008年 ソフトバンク クリエイティブ(株)
と、
ここまで書いてきたところで、
ネットのニュースを見て驚きました。
その内容は
『東大などの研究チームが25日、東大駒場キャンパス(東京都目黒区)でカメムシを114種見つけ、
うち1種を新種と確認したと発表した。
チームによると、国内で知られているカメムシの種は1400程度。新種もたびたび見つかっているが、
都市部での発見は珍しい。この種が属するグループと発見場所を合わせ、学名を「セヤヌス・コマバヌス」と命名した。石川忠・東大特任研究員は「緑が保たれていればカメムシなど多くの昆虫が生活できる。そういう場所を保全しなければいけない」と話している。』
給料もらってこんなことやってこんな結論を出すなんて、
「福島へ行って、野山を歩き回って、公園の、校庭の草むらの虫を調べてきて!」
と言いたい。
(もしかしてそんなことをしている教授もいるかもしれないけど)
福島の子供たちは野原を走り回って虫を追いかけることもできない。
校庭の隅で虫と遊ぶこともできない。
その現実を、東大の自分たちの持つ権威が何をもたらしたか、もっと自覚するべきだと思う
自分たちの責任を自覚すべきだと思う。
どちらかというと、「ムシ」は嫌われもの、あるいは取るに足りないちっぽけなもの
というマイナーなイメージが先行しているように思います。
蝶は幼虫の時にはアオムシと呼ばれますが、
成虫になれば蝶はチョウムシとは呼ばれません。
成虫でも名前にムシつくものはどちらかというと地味め。
弱虫、泣き虫、おじゃまむし、点取り虫、虫がいい話だ、虫の居所が悪いとか、虫が好かない、
ムシの知らせ、とか、さらにはあの子に悪い虫がついた、なんていうのもあります。
日本にはムシ文化がありそうです。
虫は刺す、血を吸う、噛む、病原菌を運ぶ、農作物を食い荒らす、
など人にとって都合の悪いことばかりが強調されていますが、
虫は有機物を分解し、花粉を運んでいます。
虫がいなければ世界は成り立たないのです。
また、虫を呼ぶために花はどんどん美しくなって、甘い味、すっぱい味を作り、
様々な香りを作ってきた事を思うと、ムシ様様です。
本屋さんにはマニアックなムシの本がたくさん並んでいます。
子どもの本のコーナーにもたくさん並んでいますが、
美しい虫、かくれんぼのうまい虫、面白い顔の虫、などを集めたモノが多く
ムシを身近に感じることができる本は少ないようです。
この本で、著者は、熱帯のジャングルとか、海の底とか、極寒の地とか、
そんな特別のところにいる虫じゃなくて、
その辺に居る、ちっぽけな、見なれたムシが実はすごい ! ことを、
最近の研究報告も交えて書いています。
著者の虫とのふれあいの体験も愉快で、1頁読めば次の頁をめくりたくなります。
「ムシ」はちょっと苦手と言う人にもお勧めです。
サイエンス・アイ 新書
『身近なムシのびっくり新常識100』
(いもむしが日本を救う?めったに見つからないカブトムシ)
森 昭彦 著 2008年 ソフトバンク クリエイティブ(株)
と、
ここまで書いてきたところで、
ネットのニュースを見て驚きました。
その内容は
『東大などの研究チームが25日、東大駒場キャンパス(東京都目黒区)でカメムシを114種見つけ、
うち1種を新種と確認したと発表した。
チームによると、国内で知られているカメムシの種は1400程度。新種もたびたび見つかっているが、
都市部での発見は珍しい。この種が属するグループと発見場所を合わせ、学名を「セヤヌス・コマバヌス」と命名した。石川忠・東大特任研究員は「緑が保たれていればカメムシなど多くの昆虫が生活できる。そういう場所を保全しなければいけない」と話している。』
給料もらってこんなことやってこんな結論を出すなんて、
「福島へ行って、野山を歩き回って、公園の、校庭の草むらの虫を調べてきて!」
と言いたい。
(もしかしてそんなことをしている教授もいるかもしれないけど)
福島の子供たちは野原を走り回って虫を追いかけることもできない。
校庭の隅で虫と遊ぶこともできない。
その現実を、東大の自分たちの持つ権威が何をもたらしたか、もっと自覚するべきだと思う
自分たちの責任を自覚すべきだと思う。