マリヤンカ mariyanka

日常のつれづれ、身の回りの自然や風景写真。音楽や映画や読書日記。手づくり作品の展示など。

昔の映画『有りがたうさん』

2022-05-05 | 映画

YouTubeで1936年制作の映画「有りがたうさん」というのを見ました。

上の画面か、上の青い文字「有りがたうさん」の文字をクリックすると、視聴できます。

 

幾つもの村を通り抜けて、峠を二つ越えて山道を走る路線バスの「ロード・ムービー」です。

道普請の人たち、馬で荷を運ぶ人たち、道で遊ぶ子らが、バスが通れるように脇によけてくれる。

そのたびに運転手さんは右向いて、左向いて「ありがとう、ありがとう」と声をかけます。

それでいつか「ありがとうさん」と呼ばれるようになった運転手さんが主人公です。

着物と洋服、髪型もいろいろ、身の上も年齢も様々な人が乗り合わせ、少しだけ言葉を交わす。

みんなとてもゆっくりしゃべるのが印象的です。

まだ幼さが残る娘がやむなく峠を越えて東京へ行くらしい。

僅かの会話から、つらい事情が想像されます。

心がゆれる運転手は「峠を越えて行った者は戻ってこない・・・」と言います。

髭の滑稽な紳士も出てきます。

バスが行く村々の風景、暮らしの姿も、今では消えてしまったものが沢山登場して、

とても興味深く見ました。

脚本・監督の、清水宏(1903年生~1966年没)の暖かな目とオール・ロケへの意気込みを感じる作品です。

*****************************

古い映画をユーチューブで、無料で、随分と見ることができます。

画面が見えにくいのもありますが、きれいなのも多くあります。

暇な時にいろいろ探ってみようと思います。

清水宏監督の他の作品もたくさん上がっています。

楽しみが増えました。

 

 

 

 

 

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2 コメント

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Unknown (花てぼ)
2022-05-06 13:52:49
おもしろくて(それにしても俳優さんたちは、こんなにスロ-な話し方をしたのでしょうか、最後まで一気に(だらだらと)みてしまいました。
川端康成、どこか伊豆の踊子のようなところがあったりして。
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Unknown (マリヤンカ)
2022-05-07 07:51:58
花てぼ さま
おはようございます。
コメントありがとうございます。
本当に会話がスローですよね。
清水監督の他の作品はそうでもないようです。
この映画の台詞だけこんなにスローにしたのは監督の作意なのだと思います。
戦後は農場を買って、戦災孤児たちを十数人引き取り熱海の山中で育てながら、1948年に自らの独立プロを立ち上げ、彼らを主人公に『蜂の巣の子供たち』など、子どもを主人公にした作品もたくさん作っています。
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