10年近く前からインターネット上でやり取りしている人物と、直にリアルで対面することになった。
先方は、インターネットでご自分の動画を度度アップされているので良いが、わたしは覆面のまま、10年が過ぎている。
今回はわたしが、その人に初めの第一声をかけることになる。
なぜなら、わたしはその人の顔を知っているが、その人はわたしの顔を知らない。
なんだか、お見合いみたいだ。
まず、女性に男性の写真付きプロフィールを見せる。
それでオッケーなら選択のテーブルに乗る。
女性が男性を断る確率が高いらしく、そのほうが、カップル成立率が高いそうだ。
今回はお見合いではない。
マッチングでもない。
わたしはその人物の動画を長年にわたり、何回も見ている。
が、相手はわたしの外見の予備知識ゼロ。
知っているのは、突き放したような毒舌のみ。
わたしは見かけと中身が違うが、別にそれがどうした?という気持ち。
外側からイメージする中身などは、見る人が勝手に想像して作り上げたものに過ぎない。
かつて、同じようなシチュエーションがあったが、見事に外見は何の意味もなさなかった。
かれこれ10年以上前のこと。
外見に対する話は一切出なかった。
あまり関係なかったんだろう。
それはそれで不思議なような気もするが。
内面だけのつながりだったので、外見は、ついで、オマケだったような気がする。
この人とは多分、一生のお付き合いになるだろう。
と言っても、会ったり、面と向かってやり取りしたりしない。
遠くから(インターネットで)無事を確認するだけ。
さて、今回は?
外見なんかどうでもいいじゃない?と、クールなわたしだが、第一印象を重んじる。
これは、要。
後は第一印象通りなのか、徐々に剥がれていくのか追加されるのか。
加算法か、減点法か。
(良い意味でも悪い意味でも)期待を裏切るその一瞬は、スリリングである。
ミステリーは最初だけ。
現実があるのみ。
老化して外見に自信がなくなった分、中身で勝負。
だが、中身も認知症気味だとすると、、、どこで勝負するのか?
今日という日は2度と来ない。
今更見栄を張ってもしかたない。
自然、成り行きに任せる。