蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

世代ギャップ

2023-03-29 | 映画
ある80歳手前の高齢男性。
趣味関係SNS、彼自身の想いを日記で語る。

オトコは、喧嘩が強く、お金を儲け、オンナにモテる、、、のが理想だそうだ。
いつもイケメンに対して劣等感を抱き、自分も顔が良ければ女性にモテただろうに、と嘆いておられる。
お孫さんもいて幸せな家庭なのに、あの年齢になってもまだ顔が決め手だと思ってウジウジ。
顔は決め手ではないし、高齢妻帯者なのに今から女性にモテて何がしたいのだか、よくわからない人だ。

お金を儲けるのはわからないでもないが、ケンカが強い、というのは腕っぷし、暴力、武闘派ということ。
頭脳策略で勝利、というわけではなさそうだ。

わたしは、端から端まで、隅から隅まで、この男性と1μの共鳴、賛同、共通点もない。
が、悪い人ではないようだ。
世の中にはいろんな人がいる。
戦争を経験し、個人的な強烈な後ろ盾もなく、社会福祉も今ほど整ってない時代を生きて来た人は、ああなるのはよくわかる。
草食系の真逆。
ちょうど今の時代の真逆のタイプ。
それが時代というものだろう。

結果的にモテるのは、大いに結構。
カネ、オンナをモチベーションとして頑張るのも、大いに結構。
わたしの周りには、そういうタイプがいないからといって、惹かれるかというと、わたしは個人的には趣味ではない。
わたしはそんな動物みたいな人は敬遠する。
とは言え、もし、わたしの大ピンチ、窮地を身を投じて救ってくれた勇気あるスーパーマンなら、ぞっこん惚れてしまうこともあり得る。
(ではあるものの、わたしのこれまでの人生には幸い、スーパーマンが必要な大ピンチには陥らなかった)

少子高齢化の今、子供を産まない若い人々は、動物みたいな精神や闘争心が欠如しているのかも知れない。
体罰も禁止。
弱音を吐いても、病名をつけて病気扱いしてくれ手厚く保護される。
パワハラ、モラハラ、セクハラ、男女差別、ジェンダー、、、意見を言うにも、細部に渡って考えながら口にしなければならない。
たんに感想をぽろっと言うだけで、袋叩き。
ぽろっと言ってはいけない。
デリケートな問題となっている。

こんな世の中では、カネ、オンナ、暴力、、、昭和の臭い、仁義なき戦いは、遠くになりにけり。
昭和のある時期、任侠ものは映画で流行り、映画館から出て来た男性は、自分が任侠人になった気分。
その世代なんだろう。
わたしはその世代とは、ほぼ被らず重ならず接触せず接点がない。
青白い文学青年のほうが、まだ親近感がある。

血がドバッと出る映画は大嫌い。
先日、「シング・ソング・フォー・ミー、ライル」を見た。
コメディ色のある、ファンタジー・ミュージカルなのに、わたしは涙ポロポロ。
アイル(主人公のワニ)が失敗しても暖かく励ましてくれるあたり、自分が失敗した時のように感情移入し、優しさが染みる。
自分だけが頑張るのでなく周りに支えられるとパワーアップする。
マスクを付け直して、ハンカチがわりにして、涙が落下して衣類が涙で濡れるのを阻止した。
大泉洋がライル役の声優として素晴らしかった。
彼は歌、上手いんだと感心。
わたしは映画は字幕希望で、吹き替えは気が進まなかったが、なぜか、日本では現地版字幕(英語)を上映していなかった。
若いすごいスーパースターが、アメリカでは吹き替えで出ている。
ちょっと残念な気持ちで映画を観たが、なんのなんの、大泉洋さん、やるじゃない!
わたしの「大泉洋」株が、がーんと一気に上がった。