『愛して飲んで歌って』(原題:Aimer, Boire et Chanter)
監督:アラン・レネ
出演:サビーヌ・アゼマ,イポリット・ジラルド,カロリーヌ・シオル,ミシェル・ヴュイエルモーズ,
サンドリーヌ・キベルラン,アンドレ・デュソリエ,アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ
声の出演:ジェラール・ラルティゴ
前述の『おみおくりの作法』とハシゴ。テアトル梅田に移動して。
昨年3月に91歳で亡くなった巨匠アラン・レネ監督。
彼の遺作となったのが本作で、英国の劇作家アラン・エイクボーンの戯曲を映画化。
巨匠には申し訳ないのですが、私はこの監督がどうも苦手なようです。
苦手と言っても、別に「がんばってるアピール」があるわけじゃなし(笑)、
このユーモアのセンスが私に理解できないのだと思います。
コメディだと言われてもクスッとも笑えません。
去年観た『風にそよぐ草』(2009)など不愉快なぐらいで、
だからわざわざ本作を観に行くこともなかったのですが、
本当に苦手かどうか確かめてみたくなり。やっぱりムリでした。(^^;
イギリスのヨークシャー郊外に暮らす3組の夫婦。
開業医のコリンとその妻カトリーヌ。
ビジネスマンのジャックとその妻タマラ。
農夫のシメオンとその妻モニカ。
この3組のいずれにも浅からぬ関わりがあるのが教師のジョルジュ。
カトリーヌはかつてジョルジュの恋人だった。
ジャックはジョルジュと親友同士で、
モニカはジョルジュの元妻なのだ。
コリンはジョルジュの余命が長くても半年であることを知り、
それをポロリとカトリーヌに漏らしてしまう。
誰にも言わない約束が、カトリーヌの口から次々と伝わって、
すぐに3組の夫婦みんなが知ることに。
ジョルジュの最後の日々を素晴らしいものにしてやろうじゃないかと意気込むが、
ジョルジュが旅行を計画しているらしく、
また、その旅行相手としてカトリーヌとモニカが二股をかけられていると判明し……。
戯曲を意識してつくられたのか、舞台セットはとても面白い。
布張りの背景で、そこに映る山や木々の影。
扉の向こうに消えるときも、はらりと揺れる布の端。
シーンごとに挟まれる街並みのイラストもオシャレです。
ただ、やっぱり笑えない。まったく、全然、ちっとも。
初老のオッサンオバハンの妄想てんこ盛りで、
はいはい、好きに思ってはったらよろしいがなと言いたくなります。
いっさい姿を見せないジョルジュはモテモテの設定。
老いも若きもみんなジョルジュにとち狂う。
最後は孫ほどの年齢の少女にまで好かれて、
あぁ、レネ監督はこうありたかったのだなぁと。
こんな想像(妄想)をして、それをちゃんと映像化して、
それからお亡くなりになったのですから、きっと幸せだったことでしょう。
悲惨で絶望的な作品が遺作になるよりも、これでよかったのだと思います。
そう思えばニヤリ。
余談ですが、録りだめしておいた番組の中に、宇崎竜童が出演していたものがありました。
ごく最近、作った曲を妻である阿木燿子に聴かせて感想を求めたら、「いいの?」。
これはどういう意味なのかと不審がっていたら、
「あなたの遺作になるかもしれないのよ」と続けられ、「あ、はい」と作り直したとか。(^^;
宇崎竜童は現在69歳、まだまだ遺作にはならないようにしてくださいね。(^^)
監督:アラン・レネ
出演:サビーヌ・アゼマ,イポリット・ジラルド,カロリーヌ・シオル,ミシェル・ヴュイエルモーズ,
サンドリーヌ・キベルラン,アンドレ・デュソリエ,アルバ・ガイア・クラゲード・ベルージ
声の出演:ジェラール・ラルティゴ
前述の『おみおくりの作法』とハシゴ。テアトル梅田に移動して。
昨年3月に91歳で亡くなった巨匠アラン・レネ監督。
彼の遺作となったのが本作で、英国の劇作家アラン・エイクボーンの戯曲を映画化。
巨匠には申し訳ないのですが、私はこの監督がどうも苦手なようです。
苦手と言っても、別に「がんばってるアピール」があるわけじゃなし(笑)、
このユーモアのセンスが私に理解できないのだと思います。
コメディだと言われてもクスッとも笑えません。
去年観た『風にそよぐ草』(2009)など不愉快なぐらいで、
だからわざわざ本作を観に行くこともなかったのですが、
本当に苦手かどうか確かめてみたくなり。やっぱりムリでした。(^^;
イギリスのヨークシャー郊外に暮らす3組の夫婦。
開業医のコリンとその妻カトリーヌ。
ビジネスマンのジャックとその妻タマラ。
農夫のシメオンとその妻モニカ。
この3組のいずれにも浅からぬ関わりがあるのが教師のジョルジュ。
カトリーヌはかつてジョルジュの恋人だった。
ジャックはジョルジュと親友同士で、
モニカはジョルジュの元妻なのだ。
コリンはジョルジュの余命が長くても半年であることを知り、
それをポロリとカトリーヌに漏らしてしまう。
誰にも言わない約束が、カトリーヌの口から次々と伝わって、
すぐに3組の夫婦みんなが知ることに。
ジョルジュの最後の日々を素晴らしいものにしてやろうじゃないかと意気込むが、
ジョルジュが旅行を計画しているらしく、
また、その旅行相手としてカトリーヌとモニカが二股をかけられていると判明し……。
戯曲を意識してつくられたのか、舞台セットはとても面白い。
布張りの背景で、そこに映る山や木々の影。
扉の向こうに消えるときも、はらりと揺れる布の端。
シーンごとに挟まれる街並みのイラストもオシャレです。
ただ、やっぱり笑えない。まったく、全然、ちっとも。
初老のオッサンオバハンの妄想てんこ盛りで、
はいはい、好きに思ってはったらよろしいがなと言いたくなります。
いっさい姿を見せないジョルジュはモテモテの設定。
老いも若きもみんなジョルジュにとち狂う。
最後は孫ほどの年齢の少女にまで好かれて、
あぁ、レネ監督はこうありたかったのだなぁと。
こんな想像(妄想)をして、それをちゃんと映像化して、
それからお亡くなりになったのですから、きっと幸せだったことでしょう。
悲惨で絶望的な作品が遺作になるよりも、これでよかったのだと思います。
そう思えばニヤリ。
余談ですが、録りだめしておいた番組の中に、宇崎竜童が出演していたものがありました。
ごく最近、作った曲を妻である阿木燿子に聴かせて感想を求めたら、「いいの?」。
これはどういう意味なのかと不審がっていたら、
「あなたの遺作になるかもしれないのよ」と続けられ、「あ、はい」と作り直したとか。(^^;
宇崎竜童は現在69歳、まだまだ遺作にはならないようにしてくださいね。(^^)