夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『PAN ネバーランド、夢のはじまり』

2015年12月15日 | 映画(は行)
『PAN ネバーランド、夢のはじまり』(原題:Pan)
監督:ジョー・ライト
出演:ヒュー・ジャックマン,リーヴァイ・ミラー,ギャレット・ヘドランド,ルーニー・マーラ,
   アマンダ・サイフリッド,アディール・アクタル,ノンソー・アノジー他

梅田に行くつもりだったのを急遽なんばへ向かうことにしたのは、
まもなく終映の本作がずっと気になっていたせいです。
どう考えても劇場で観るほうが楽しそうだったから。
前述の『I LOVE スヌーピー THE PEANUTS MOVIE』の上映終了時間と
本作の上映開始時間がかぶっていたけれど、本編にはまだまだ余裕あり。

『プライドと偏見』(2005)、『つぐない』(2007)、『アンナ・カレーニナ』(2012)と、
主に文豪の小説の映画化に興味のある人だと思われていたジョー・ライト監督。
それが『ハミングバード』(2012)や『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013)で製作総指揮に当たり、
あれれ、こんな作品にも興味があるのかと思っていたら、
今度はピーター・パンが誕生するまでの物語を映画化するとは。

生まれてすぐ、孤児院の前に母親によって置き去りにされたピーターは、
第二次世界大戦下のロンドンで12歳になっていた。
孤児院のデブデブ院長は配給品をごっそりくすねている様子で、
子どもたちにはろくな食事も与えられない。

ピーターとその親友ニブスは、院長がお宝を隠しているとおぼしき地下室に侵入。
予想していたとおり、そこには大量の食糧やら金貨やらが。
さらには孤児院の子どもたちの記録簿が保管されていた。
ピーターの記録簿に挟まれていた1通の手紙。
それは母がピーターに宛てたもので、「別の世界で必ず会える」と書かれていた。

このところ、孤児院から子どもが消えることが続出。
金儲けのために海賊と取引をした院長が、海賊に子どもをさらわせていたのだ。
その晩、ピーターとニブスもさらわれかけ、ニブスは逃げおおせるが、
ピーターは海賊船に乗せられて不思議な世界ネバーランドへと連れていかれる。

ネバーランドは冷酷な海賊である黒ひげが支配。
さらってきた人々に過酷な労働を強いていた。
そこでひょんなことから自分が飛べることを知ったピーター。
黒ひげはピーターが自分の存在を脅かすものとして、ピーターを抹殺しようとする。
ピーターは謎の青年フックとともにネバーランドを脱出。
女戦士タイガー・リリーら先住民が暮らす森に到着して……。

黒ひげ役のヒュー・ジャックマンは彼だとなかなか気づかないほどの変身ぶり。
タイガー・リリー役のルーニー・マーラ、いつ見てもキュートです。

スヌーピーと並んでピーター・パンも鉄板。
大画面で観てよかったと十分に思える出来でした。
そんな夢ある世界の話でちょっと笑ってしまったのは、
ネバーランドに着いた瞬間のピーターのひと言「ここはカナダ?」。
ちょっとした皮肉も混じっているのかもしれません。
黒ひげの登場シーンで群衆が大合唱するのは、ニルヴァーナの“Smells Like Teen Spirit”。
思いっきり子ども向けの作品にこういう遊びがあることにニヤリ。

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