夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈あ行〉

2015年12月22日 | 映画(あ行)
14回目となりました。恒例におつきあいください。

昨年同様、18日までに劇場で観た作品についてはすべてUP済みなので、
ここに挙げるのはそれ以外のDVDで観たものばかり。
この「今年観た映画50音順」も「今年DVDで観た映画50音順」に変えたほうがよさそう(笑)。

あくまで書きそびれていた作品を挙げているだけなので、
好きだったとか嫌いだったとかは関係なし。
どれも今年DVD化された作品です。ネタバレ御免。

《あ》
『明烏 あけがらす』
2015年の日本作品。
福田雄一監督が古典落語を下敷きにして。
ホストのナオキ(菅田将暉)はサラ金から借りた金が積もり積もって一千万。
明朝までに全額用意できなければ東京湾の底に沈められるという晩、賭博で大当たり。
借金を返しても余る金に大喜びし、店のドンペリを次々に空ける。
ところが目が覚めると金がない。ホスト仲間(城田優&若葉竜也)もそんな金は知らないと言う。
どうやら夢を見ていたらしいと悟ったナオキは大慌て。
そこへ、店での飲食代を踏み倒した明子(吉岡里帆)が捕まえられて放り込まれる。
明子の見張りを言いつけられたナオキだが、自分の借金のことでいっぱいいっぱい。
やがて借金取り(新井浩文)もやってきて……。
福田監督作品の常連、ムロツヨシ佐藤二朗が店長役とナオキの父親役で出演。
このふたりの演技が私にはまったく笑えませんでした。(^^;
元ネタの落語は故・八代目桂文楽の十八番。これは聴いてみたかった。

《い》
『インド・オブ・ザ・デッド』(原題:Go Goa Gone)
2013年のインド作品。
ゾンビと聞いては観逃すわけにいかず、なのに劇場では観そびれました。
ボリウッドといえば長い作品が当たり前のなか、これは2時間を切る107分。
バカばかりやっている青年ハルディクとラヴは、
唯一真面目に会社勤めをするバニーがリゾート地ゴアへ出張と聞き、色めき立つ。
バニーに航空券の払い戻しをさせて浮いた金でちゃっかり同行。
車の運転までさせられて、なぜ俺がこんな目に……と涙目のバニー。
ラヴがホテルのプールサイドで出会った美女ルナから誘われて、
その夜、離島で開かれたロシアンマフィア主催のパーティに参加。
乱痴気騒ぎを満喫するが、翌朝目覚めると事態は一転していた。
パーティーで出回っていた新型ドラッグを吸引した者は全員ゾンビに。
たまたまドラッグを買えなかったおかげでゾンビ化は免れた3人は、
同じくゾンビ化しなかったルナ、マフィアのボリスおよびその手下と合流。
決死の脱出劇が繰り広げられるのだが……。
キャラ良し、テンポ良し、おバカだけどとても面白い。
原題は「ゴアに行っちゃった」てな意味でしょう。わかりやすい邦題もまぁいいか。

《う》
『ウィークエンドはパリで』(原題:Le Week-End)
2013年のイギリス作品。
結婚30年目を迎えて倦怠感ありありの老夫婦ニックとメグは、新婚旅行の地パリを再訪。
しかし、想い出のホテルはすっかり当時の面影を失っていた。
腹を立てたメグはそのホテルを飛び出し、
必死で後を追いかけてきたニックとともに高級ホテルへ。
最上級スイートルームのみに空室あり、気を揉むニックを説き伏せてチェックイン。
枯れた夫婦を見せられつづけるのはかなり辛いものがありますが、
それでも耐えうるスレスレのところでとどまっていて、
不快感は抱かずに最後まで観ることはできました。
どうにかなるさ的なオチかと思いますが、中途半端な印象です。

《え》
『エアポート2015』(原題:Flight World War II)
2015年のアメリカ作品。劇場未公開。
『大空港』(1970)に始まる“エアポート”シリーズ。
最初の出演者の錚々たる顔ぶれを思うと、今やほぼ無名の面々で、
日本ではとことんDVDスルーというのは寂しい限りですが、
それにしたって45年も続いているって凄くないですか。
ダラスからロンドンへ向けて飛び立ったAI42便は、
突如現れた雷雲を無事に抜けたかと思いきや、地上は炎に包まれていた。
なんと第二次世界大戦中タイムスリップしてしまったらしく……。
乗客の歴史オタクが可笑しくて、意外に楽しめた1本。
無線で助けを求めると、応答したのは連合国軍の若き伍長。
感動的なオチのはずがそこはサラリ、そこにかぶせて流れるエンディング曲が今風で、
これがまったく合っていないものだから、感動するヒマはなく(笑)。

《お》
『想いのこし』
2014年の日本作品。
原作は岡本貴也の『彼女との上手な別れ方』。
口八丁手八丁で女をたらし込むにかけてはピカイチのガジロウ(岡田将生)。
定職に就かずともその腕前があれば生活に困らない。
その日もダフ屋の仕事を引き受けてオバサマ方に高値で売りつけることに成功。
報酬を受け取った帰り道、道路に飛び出して事故に遭う。
彼自身は軽傷で済んだが、彼を避けようとした軽自動車が大破。
乗車していた3人のポールダンサー、ユウコ(広末涼子)とルカ(木南晴夏)とケイ(松井愛莉)、
それに彼女たちのマネージャーを務めるジョニー(鹿賀丈史)が命を落とす。
それぞれこの世に未練があるため成仏できない。
4人の姿は生きている人には見えないはずが、ガジロウだけには見えているとわかり……。
平川雄一朗監督は、『世界の中心で、愛をさけぶ』や『JIN 仁』、
『とんび』、『天皇の料理番』など、人気TVドラマの演出を多く手がける人。
かなりTV的な作品ではありますが、メリハリが効いていて、
笑わせるところは笑わせ、泣かせるところは泣かせる術はさすが。

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