『探偵マリコの生涯で一番悲惨な日』
監督:内田英治,片山慎三
出演:伊藤沙莉,北村有起哉,宇野祥平,久保史緒里,松浦祐也,高野洸,
中原果南,島田桃依,伊島空,黒石高大,真宮葉月,竹野内豊他
シネ・リーブル梅田にて3本ハシゴの2本目。
内田英治監督と片山慎三監督が6つのエピソードを交互に担当した作品。
群像劇のような感じですが、終わってみればきちんと1本のストーリー。
歌舞伎町、新宿ゴールデン街。
ある日、FBIだという3人組がマリコのもとを訪れ、捜査を依頼。
面白そうな話だと依頼を受けることにしたマリコだったが……。
バーに集まる客が皆ワケあり。
その様子を冷ややかに見つめる貞美の姉・茂美(中原果南)。
実は茂美と貞美は幼い頃に父親から殺人のスパルタ教育を受けた殺し屋姉妹。
最もワケありなマリコの理解者であり、同居人でもあります。
地球外生命体を先に捕獲して中国に売り飛ばそうとしているヤクザたちがいるかと思えば、
新宿ゴールデン街はしっちゃかめっちゃか。
バカバカしい話かと思いきや、マリコの過去が凄絶で意表を突かれました。
怪しすぎる天本役の宇野祥平がアタマと共に光っています(笑)。
序盤、天本は地球外生命体を使ってよからぬことを考えていると思っていました。
ところがそうではなくて、彼はそいつを仲間のもとへ帰らせようと思っているのですよね。
そいつもそのことをわかっているから、敵と見なせば謎の光線で殺すし、
味方になってくれる人だと思えば攻撃せずにむしろ危険から救ってくれる。
明るいばかりじゃないところがこの監督ふたりらしいかも。
陰がありすぎてすっごく面白かったというところまでは行かずも、楽しかった。