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映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『アイスクリームフィーバー』

2023年08月05日 | 映画(あ行)
『アイスクリームフィーバー』
監督:千原徹也
出演:吉岡里帆,モトーラ世理奈,詩羽,安達祐実,南琴奈,後藤淳平,
   はっとり,コムアイ,MEGUMI,片桐はいり,松本まりか他
 
家や職場の近所の劇場では観るものがなくなったけれど、
ファーストデーだから直帰するのがもったいなくて、なんばまで。
 
なんばパークスの駐車場は夏休みといえども平日なら最大料金1,000円。
これはとってもありがたい。
そちらに車を駐めて、TOHOシネマズなんば別館まで歩く。
 
18:15の上映開始に間に合わないのは承知のうえ。
予告編が終わり、劇場スタッフが扉を閉めようとしているところへ滑り込み。
 
アートディレクターとして活躍する千原徹也の監督デビュー作品。
原案となっているのは川上未映子の短編小説『アイスクリーム熱』。
 
美大を卒業してデザイン会社に勤めていた常田菜摘(吉岡里帆)。
憧れの仕事に就いたというのに、あまりの過酷さに耐えられず退職。
今は小さなアイスクリーム店“SHIBUYA MILLION ICE CREAM”のバイト長。
同じくバイトの後輩・桑島貴子(詩羽)とふたりで店を切り盛り。
菜摘は謎めいた客・橋本佐保(モトーラ世理奈)に惹かれる。
 
アイスクリームと銭湯が大好きな高嶋優(松本まりか)。
ある日、銭湯から帰ると、姉・愛(安達祐実)の娘・美和(南琴奈)が部屋の前で待っていた。
いなくなった父親の行方を探すため、ここへやってきたらしい。
愛とは訳あって断絶した仲だから、美和の面倒も見たくない。
断ろうとする優に、美和は父親探しを手伝ってほしいと言い、
致し方なく優の部屋にしばらく美和を住まわせることにするのだが……。
 
大きく分けてこのふたつの話が同時進行します。
と思っていたら、実は同時ではなかったことが終盤にわかって、ほ~、は~、面白い。
 
そこも含めて、何から何までオシャレなんです。
アートディレクターというのがどういう職業なのか知らないのですけれども、
映像も音楽も小道具の類も、片桐はいりが着るTシャツまで、なんだかとってもカッコイイ。
キャストを見ると音楽関係者なども多いようでスタイリッシュ。
 
スタイリッシュな作品って、カッコつけてるだけで中身ぺらんぺらんの場合もありますが、
本作に関してはそんな印象は受けませんでした。
吉岡里帆とモトーラ世理奈の同性愛的なイメージはあまりハマらず、違和感をおぼえます。
対する松本まりかと南琴奈の話には、進むごとに共感をおぼえ、最後は泣きそうにすらなりました。
恋人(後藤淳平)を姉に寝取られた妹と、そんな叔母に会いに来た姪っ子と。
じわじわよかった。
 
アイスクリームを食べると確実に体重が増えるので控えていますが、
本作に登場するアイスクリームはマジで美味しそうで、食べたくなるから困りました。
ハシゴの2本目に向かうために時間がなくて思いとどまったのは幸い。
 
誰よりも君を愛す。

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