『はたらく細胞』
監督:武内英樹
出演:永野芽郁,佐藤健,芦田愛菜,山本耕史,仲里依紗,松本若菜,染谷将太,板垣李光人,加藤諒,加藤清史郎,
マイカ・ピュ,深田恭子,片岡愛之助,新納慎也,小沢真珠,鶴見辰吾,光石研,Fukase,阿部サダヲ他
キノシネマ心斎橋で『市民捜査官ドッキ』鑑賞後、シアタス心斎橋へ移動して。
原作、知りません。
『月刊少年シリウス』自体知らんけど、そこに2015年から6年間に渡って連載されていた清水茜の大ヒット漫画なのだそうです。
武内英樹監督がこんな錚々たるメンバーで実写映画化したらヒットは確約されている。
母親を早くに亡くして以来、日胡は健康的な生活を心がけ、父親の体調も気にかけているが、
茂自身は酒もタバコも好きで食べ物に気を配ることもなく、不摂生な日々を送っている。
父親の健康診断の結果を見た日胡は、一刻も早く病院で診てもらうよう茂にきつく声をかける。
ところがある日倒れたのは日胡のほう。
憧れの新先輩(加藤清史郎)とデートにこぎつけ、新から交際を申し込まれて有頂天になってからまもない日のこと。
急性骨髄性白血病との診断結果に恐れおののく日胡を茂と新は懸命に励ます。
しかし白血球に憧れつつ白血球になれなかったバグり白血球(Fukase)が暴れ出して……。
期待していたほどには面白くなかったというのが正直なところ。
まぁこのキャストですから、それだけでも面白いんですけれど。
擬人化された細胞にまず思い出すのは『ウディ・アレンの誰でも知りたがっているくせにちょっと聞きにくい
SEXのすべてについて教えましょう』(1972)。
SEXのすべてについて教えましょう』(1972)。
あっちは精子の擬人化ですが、いずれにせよ人体内であたふたするそれらの描写から懐かしく思い出す。
お腹が痛くなると体内ではどんなことが起こっているのか。
肛門を開門するとかしないとか、赤血球は踏ん張らないと便と共に放出されてしまうとか、面白いですよね。
癌患者が抗がん剤の投与や放射線治療を受けているときの体内はどうなっているのかもわかります。
そうか、弟の体内でもこんなことが起きていたんだよねと思うとなんともいえない気分に。
治らなかったからって、その人の細胞が弱かったとか、あきらめが早かったとは思いたくない。
だって、あんなに泣き言ひとつ言わずに、「いつかいい方法が出てくるかもしれないから」と笑っていたのですから。
たぶん、そんなこともあって、楽しむだけではいられなかったように思います。
頑張りが足りなかったわけじゃない。天命だったのかなと思います。