雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

株式市場が大幅下落

2025-02-28 19:11:46 | 日々これ好日

     『 株式市場が大幅下落 』

   本日の東京株式市場は 日経平均が大幅下落
   前日のニューヨーク市場が 大幅に下げていたので
   東京市場も そこそこの下落は予想されるところだが
   それにしても 多くの予想を超える下落だったようだ
   相場は 一つや二つの要因だけで 動くわけではないのは
   もちろんだが 
   今日あたりは トランプ関税の影響が かなり大きいようだ
   しばらくは 投資家も企業経営者も
   関税 関税で 右往左往することになりそうだ

                    ☆☆☆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

仏教震旦に渡る ・ 今昔の人々

2025-02-28 07:59:26 | 今昔の人々

     『 仏教震旦に渡る ・ 今昔の人々 』


震旦(シンタン・中国)の後漢の明帝(メイテイ・第二代皇帝。西暦 75 年没。)の御代の事である。
ある日、皇帝は「身の丈が一丈(約 3 m )余りの金色の人がやって来た」という夢をご覧になった。。
夢から覚めた後、知識が豊かな大臣を呼んで、この夢の話をしてその意味するところを尋ねた。大臣は、「他国より、大変優れた聖人がやって来たというお告げでしょう」とお答えした。

皇帝はこれを聞いて、心に留めて注意していると、天竺(印度)から僧がやって来た。名前を、マトウガと言った。
仏舎利(ブッシャリ・釈迦の遺骨)や経典などをたくさん持参していて、それを皇帝に献上した。皇帝は、この人たちを心待ちにしていたので、歓迎し崇拝なさった。

しかし、皇帝のこうした行いを快く思わない大臣や公卿も大勢いた。いわんや、五岳(ゴガク・道教の五つの霊山。)の道士たちの不満の声は大きかった。
「我らが信奉する道教(来世の救済より現世での不老不死を理想とした。)を尊いものとして、古より今に至るまで、国を挙げて崇拝してきた。それを今さら、異国からやって来た、姿も服装も変っている訳の分からぬ者たちが持ってきた物を、皇帝が崇められるのは極めて危ういことだ」と言って歎きあったが、世間の人の大方も同じ気持ちであった。

しかし、皇帝はこのマトウガ法師を丁重に崇められ、すぐに新しい寺を建てて、白馬寺と名付けられた。
皇帝は、この寺に仏舎利ならびに経典を納められ、マトウガ法師を住まわせ、熱心に帰依されようとなさったが、ある道士が強く諫言した。
「極めて良くない事です。極めて歪んだ行いです。異国からやって来た禿(カムロ・頭を剃っている姿を軽蔑しての表現。)が持ってきたつまらない書物や仙人の屍(仏舎利を指す)などを崇めるのは、まことに奇怪なことです。我らが信奉している『道』は、過ぎ去った過去や、今やって来ている事などを占って示し、人の容貌を見てその人物の将来の善悪を見通し、霊験あらたかな神のような存在です。ですから、古から今に至るまで、皇帝をはじめとして国中の上中下の人々は、この『道』こそ大切にして、崇めてきたのです。それなのに、この『道』を棄てようとされているように見えますので、あの禿と験力を競って、勝った方を尊び、負けた方を棄てるべきです」と申し上げた。

皇帝はこの申し出を聞いて、心中不安を感じて、「この道士等が信奉する『道』は、天の事も地の事も良く占って知ることが出来る。異国からやって来た僧は、未だ能力の良し悪しを知らないので極めて心配だ。術競べをして、もし天竺の僧が負けると、大変悲しいことだ」と思われた。
そこで、「速やかに競うべし」とは仰せにならず、マトウガ法師を呼んで、「この国において昔から崇められている五岳の道士という者どもが、妬みの心を起こして、これこれの事を言ってきている。どうすれば良いか」と尋ねられた。
マトウガ法師は、「私が信奉しております法は、古より術競べをして人に崇められてきました。されば、この度も術競べをして、勝負をご覧に入れましょう」と申し上げたので、皇帝は頼もしく思われた。

さて、早速に宮殿の前の庭で術競べが行われることになった。
その日になると、国中の人々が集まってきて見物した。
東の方には、錦の天幕を張り巡らして、その内に優れた道士が二千人ばかり居並んだ。気高く年老いた者もいる。若くて血気盛んな者もいる。また、大臣や公卿や百官などもほとんどが道士の側に集まっている。
また、飾り立てた台に、宝玉の箱に信奉する経典などを入れて数多く並べられている。
西の方にも、同じように錦の天幕を張っているが、その内にはマトウガ法師とわずかな弟子、そして大臣が一人だけ加わっている。
また、台の上には、瑠璃の壺に仏舎利を入れて奉っており、装飾した箱に皇帝に奉った経典が入れてある。その数はわずか二、三百巻ほどである。

こうして、それぞれが術を待っていると、互いに経典などに火を放つと伝え合った。
マトウガ法師の陣営からは、弟子が一人現れると、火を現出させ道士方の経典に火を付けた。ほぼ同時に、道士の陣営からも道士が一人出てきて、マトウガ法師方の経典に火を放った。すると、仏舎利が光を放って空に昇っていった。経典も仏舎利に付き従うように空に昇っていき、虚空に留まっている。その間、マトウガ法師は香炉を手に取って、瞬くこともなく静観していた。
一方の道士の陣営では、経典などが激しく燃え上がり、すべてが灰になってしまった。
その時、多くの道士は慌てふためき、ある者は舌を噛み切り、ある者は眼から血の涙を流し、ある者は鼻から血を流し、ある者は息絶えてしまった。また、ある者は座を立って走り去り、ある者はマトウガ法師の陣営に走り込んで弟子になり、ある者は衝撃のあまり気絶している。
惨劇のあと、皇帝は涙を流して感動し、座を立ってマトウガ法師を礼拝した。

これから後、経典や仏の教えは漢土に広がって行き、今も盛んだという。
それにしても、いつの世も、勢力を争う惨劇は絶えないようである。

       ☆   ☆   ☆   

     ( 「今昔物語 巻第六の第二話」を参考にしました )


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

セブン&アイ創業家 自社買収断念

2025-02-27 18:33:11 | 日々これ好日

    『 セブン&アイ創業家 自社買収断念 』

   カナダの企業から 買収提案を受けていたセブン&アイは
   これに対抗する形で 創業家が自社買収を目指していたが
   資金調達の目処が立たず 自社買収を断念したとのこと
   今後は カナダ企業の提案を受けるか 
   自立を続けるかの 判断が問われることになる
   それにしても セブン&アイ程の企業でも
   自社より規模の小さな同業から 買収提案される時代なのだ
   果して 企業とは誰の物なのか などと考えてしまう
   従業員の物ではないことだけは 確からしいが・・・

                   ☆☆☆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウクライナとトランプ大統領が合意か

2025-02-26 19:06:53 | 日々これ好日

    『 ウクライナとトランプ大統領が合意か 』

    ロシアによるウクライナ侵攻の 停戦に動いている
    トランプ大統領と ゼレンスキー大統領の関係が
    かなり厳しい状態に なっているように伝えられているが
    トランプ大統領が求めている 鉱物資源の提供について
    共同開発について合意した と報じられている
    一見 ウクライナが トランプ大統領の脅しに
    屈したかに見えるが 違う形にも見える
    ウクライナにとって 米国の資本と技術を取り込むことは
    停戦後の安全保障に 大きな意味を持つと思う
    合意内容は伝えられていないが 
    ここは ウクライナの知恵の見せ所のようにも 思う

                     ☆☆☆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一条院の葬送 ・ 望月の宴 ( 137 )

2025-02-26 08:02:09 | 望月の宴 ④

     『 一条院の葬送 ・ 望月の宴 ( 137 ) 』


こうして、数日間は御読経の声がしみじみと哀れに胸にしみて過ごしているうちに、御葬送は七月八日と定められた。
たいそう暑い時期に、意外に日時が過ぎたことを中宮(彰子)はたいそうご心配なさっている。このように御亡骸のままでいらっしゃることはうれしいことではあるが、おのずから限りのあることなので、哀れに思われることばかりである。
七月七日、明日はいよいよ御葬送であるからとて、按察大納言(アゼチノダイナゴン・藤原実資か?)から、
『 七夕を 過ぎにし君と 思ひせば 今日はうれしき 秋にぞあらまし 』
 ( 七夕の彦星を 故院だと 思うことができれば 今宵はお逢いできるうれしい 秋であるのに 悲しいことだ ) 
これに対して、右京命婦(一条院の女房らしい)の御返し、
『 侘(ワ)びつつも ありつるものを 七夕の ただ思ひやれ 明日いかにせん 』
 ( 悲しいながらも今日までは 御亡骸のお側にお仕えすることが出来ていましたが 七夕の星の気持ちになって お察し下さい 明日からの虚しい日々を )

こうして、八日の夕べ、岩陰(左大文字山の東麓。葬送の地。)という所にお移りになる。
葬送の儀式の有様は、例を見ないほどに厳めしく、それではこれが最後の行幸の御有様なのだと、人々は目を引き寄せられた。
殿の御前(道長)をはじめとして、すべての上達部、殿上人が後に残ることなくお供申し上げる。お着きになってからは、ご立派な葬送の御有様と申しても、はかなき雲霧とおなりになってしまわれては、何とも悲しい限りである。
秋の長い夜とはいえ、たちまちに明けたので、夜明け頃に御遺骨などを、帥宮(一の宮、敦康親王)や殿(道長)などがお拾いになって、それが終ると、大蔵卿正光朝臣(藤原兼通の子。道長とは従兄弟の関係。)が背負い申し上げてお帰りになる様子など、まことに悲しい。
お帰りになる途中も、人々の心は虚ろである。皆そろって一条院に夜深く(実際は午前十時頃であったらしい。)お入りになった。
高松の中将(頼宗。父は道長、母は高松殿明子)は、
『 いづこにか 君をば置きて かへりけん そこはかとだに 思ほえぬかな 』
 ( いったい何処に わが君を置いて 帰ってきたのだろう そこが何処だということさえ はっきり分らない 「そこはか=そこ墓」の掛詞になっている )
公信の内蔵頭(藤原為光の子。道長とは従兄弟の関係。)は、
『 かへりても 同じ山路を 尋ねつつ 似たる煙や 立つとこそ見め 』
 ( 帰ってくるにつけても 同じ山路を 尋ね尋ねして わが君の荼毘の煙のような煙が 立っていないか それを見たいものだ )
ああ何とも、悲しみの尽きない御事ばかりである。

       ☆   ☆   ☆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

寒波もようやく峠を越えたか

2025-02-25 18:40:43 | 日々これ好日

    『 寒波もようやく峠を越えたか 』

    当地は 今日はほぼ快晴
    温度は平年より かなり低かったが
    日差しがずいぶん強くなり 少し歩くと温かかった
    まだまだ大雪のニュースが 伝えられているが
    厳しい寒波は 今夜辺りが厳寒の転換点になりそう
    当地などは 春の便りが実感されそうだが
    雪の多い地方は なだれの心配も増えそうだ
    手放しで喜べないが 春の姿が大きくなってきた

                 ☆☆☆

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一夜寝にける ・ 万葉集の風景

2025-02-25 08:00:10 | 万葉集の風景

    『 一夜寝にける ・万葉集の風景 』 


 春の野に すみれ採みにと 来しわれぞ
         野をなつかしみ 一夜寝にける

             作者  山部赤人

( 巻8-1424 )
      はるののに すみれつみにと こしわれぞ
              のをなつかしみ ひとよねにける

意訳 「 春の野に すみれを摘もうと思って 来た私は 野を去りがたくなって 一夜野宿しました 」


* 作者の山部赤人(ヤマベノアカヒト・660 ? - 724 )は、万葉集を代表する歌人の一人です。万葉集には、長歌・短歌合わせて50首が採録されており、勅撰和歌集には全部で49首が選ばれています。
平安時代にはその評価はさらに高まり、紀貫之は古今和歌集の仮名序の中で、「人麿は赤人が上に立たむことかたく、赤人は人麿が下に立たむことかたくなむありける」と、柿本人麻呂と並び称される歌人と評価しています。
また、赤人は三十六歌仙の一人に選ばれていますが、柿本人麻呂と共に歌聖と称されることもあります。

* 赤人には、天皇を称える歌が多いことから、聖武天皇時代には宮廷に仕えていたと推定されます。ただ、その名前は正史には記録されていないようなので、六位以下の中下級の官人であったと考えられます。
その作風は、宮廷歌人的な色合いもありますが、叙景歌人としての評価が高いようです。
掲題の歌も、春の野を楽しむごく分かりやすい歌といえますが、個人的には、「いくらすみれを摘むのが楽しかったとしても、野宿などするものだろうか」という気持ちを持っています。
むしろ、この歌は、「すみれのように愛らしい人のもとで、一夜泊まってしまいましたよ」と受取りたいと思うのですが、少々邪推が過ぎますでしょうか。

       ☆   ☆   ☆


 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ドイツが政権交代へ

2025-02-24 18:18:49 | 日々これ好日

     『 ドイツが政権交代へ 』

    ドイツの連邦議会総選挙で
    中道右派政党が 第一党となり
    これまでの 中道左派政党中心の政権から
    中道右派政党中心の政権に 交代になりそう
    政策に どの程度の差が出てくるのだろうか
    移民政策が かなり大きな論点になっていたようだが
    ウクライナ支援にも 影響がありそうだ
    今日は ロシアによるウクライナ侵攻から3年にあたる
    トランプ大統領の登場も合せ 
    ウクライナに厳しい変化が 心配される

                 ☆☆☆  

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

穏やかに一般参賀

2025-02-23 18:58:56 | 日々これ好日

    『 穏やかに一般参賀 』

   天皇陛下が 六十五歳をお迎えになった
   なお 大雪が続く地域もあるが
   東京は 好天に恵まれていて
   穏やかに 一般参賀が行われた
   天皇皇后両陛下 愛子さま 秋篠宮ご夫妻 佳子さま が
   宮殿のベランダに お立ちになって
   お祝いに集まった人たちに 手を振って応えられていた
   平和な国なればこその ありがたい風景だった

                   ☆☆☆

   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うつせみ ご案内

2025-02-23 08:06:00 | うつせみ

     『 うつせみ 』 ご案内

 

大手商社の常務に昇進した飯島は、大阪支社長として赴任する。
そして、かつて交際していた女性と瓜二つの若い女性と偶然出会う。
物語は、そこから始まる。

 

全十二回の比較的短い作品ですので、ぜひご一読くださいますよう案内申し上げます。 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする