雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

草花は健気

2020-04-22 19:29:59 | 日々これ好日

        『 草花は健気 』

     わが家の庭は ノースポールが最盛期
     通路部分を中心に 数年前から こぼれ種だけで
     どんどん勢力を伸ばし 至る所で 白い花を咲き誇っている
     チューリップやムスカリは 残り少なくなり
     庭全体を監視しているようなアイリスも 全盛期を過ぎかけている
     フジの花はまだ元気で シランやシャクヤクは 出番を待っている
     人間世界は何かと騒がしいが 草花は 健気に時を刻んでくれる
     外出自粛が解かれるのは まだ大分先になりそうだが
     草花の逞しさに負けないように
     『絶対に 誰にも感染させない行動を』しっかり守ろう

                         ☆☆☆
 

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カラスって面白い

2020-04-22 08:13:50 | 麗しの枕草子物語

          麗しの枕草子物語

               カラスって面白い

カラスって、とても賢い鳥だってご存知ですか。
でもね、おもしろいところもあるのですよ。

夜になると、それぞれの塒(ネグラ)に帰るのですが、夜中になっても寝場所が定まらないのがいるらしく、互いに場所を取り合って騒ぎだすの。
そのうちに枝を踏み外して落ちそうになるのやら、枝伝いに動きながら寝ぼけたような声で鳴くのやら、昼間に見るのとはまるで違って、間抜けで愛敬たっぷりなんですよ。

ところがね、夏の夜は短くて、それでなくとも忍ぶ逢瀬の時間はあまりにも短いものでしょう?
それなのに、空がほんの少しでも白みかけてくると、まだ後朝(キヌギヌ)の別れには切ないと思っていますのに、部屋の真上のあたりから、明けガラスが声高く鳴いて飛び立っていくのですよ。
何だか、昨夜からの逢瀬を見透かされているような気がして、可笑しくなってしまいますわ。ほんとに、いやですよねぇ・・・。

 

(第六十八段 たとしへなきもの ・ 第六十九段 忍びたるところ、より)

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