マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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古市の行事

2010年04月18日 07時22分43秒 | 楽しみにしておこうっと
東市地区は古市、横井、藤原、八島、鹿野園の5町村。

横井の穴栗(あなぐり)神社の秋祭りには裃を着衣した行列があり、神社へ向かう道中になんともいえない掛け声が発せられるという。

古市では祟りがあるからといってソラマメは植えてはならないというしきたりがある。

氏神さんは女の神さんで、風に当たると痛むから植えてはならない。

しきたりを無視して植えたら引っこ抜かれるそうだ。

古市では満一歳のお喰い初め(食べ初め)のときに。

親戚中呼んで、風呂敷にモチを入れて包んだものを子供が背たろうて祝う。

八島や鹿野園でもされているという。

「おまえんとこはまだそんな風習が残っとるんかいな」と笑われたことがあると話す。

その話を聞いて、日笠や天理の山間部では今でもその風習が残されていることを思いだした。

尤も聞きづての話だが。

4月、桜の花が咲く頃みに「奈良参り」に出かけていた。

若草山へ登って花見の会だ。

いまどきはとんとせーへんようになったが、4月3日は「神武さん」と呼んでいた。

天理の朝和の人は近いので、てくてくと歩いてきた。

宇陀の榛原の人も歩いてきたというが距離は大幅に違う。

朝早くでれば昼には着いていたそうだ。

榛原と盆地部の東市では田植え時期が一ヶ月も離れているから応援作業に来ていた。

いつしか生活文化が変わり来なくなったという。

昭和30年代後半まで牛を飼っていた。

若い牛を安く買ってきて田を耕していた。

年老いたら売った。

5、60万円ぐらいで売れたそうだ。

耕耘機が入ってからは牛が消えた。

耕耘機は老朽化しても買ってくれない。

金を渡して引き取ってもらわんとあかんから牛とはえらい違いだと笑った。

画像は平成17年2月11日に撮影した御前原石立(みさきはらいわたて)命神社のおんだ祭に供えられたミカンの山。

平成22年の祭事では少し小ぶりになったかなとM豆腐屋さんは仰る。

撮影日 平成17年2月11日