マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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桃香野善法寺彼岸座

2010年04月24日 07時15分02秒 | 奈良市(旧月ヶ瀬村)へ
月ヶ瀬桃香野八幡神社の祭礼には和服姿の大人衆が常に参列されている。

奈良の万成とも言われている梅寿会の長老衆だ。

神社の祭式を勤める三人の神社総代と共に祭典される。

その大人衆はお寺の行事にも参列される。

昼すぎ、善法寺に集まってきた大人衆は本堂に参ってから庫裏にあがる。

トーヤが差し出すお茶をいただいてみなが揃うのを待つ。

ではお堂にあがろうかと腰をあげた。

長老たちは平均年齢なら80歳を越えるのではないかといって、膝は悪るうなるし、お堂に上がるのも辛いのだと話される。

本尊の弘法大師の前に座って般若心経を唱えられる。

その間、一人ずつ焼香をする。



本来ならば住職が法要を唱えるのだが一年前から入院中。

寺総代がカセットテープのお経をながす。

法要を終えたら再び庫裡へ。

机を囲んで座ればトーヤが差し出すお茶とお菓子をいただく。

「本日はお疲れさま。彼岸の座に際してそしゅう、そしゅうですがゆっくりとご歓談ください」とトーヤの挨拶。

御供の披露のあとパック詰め料理が配られる。

住職代わりの寺総代が挨拶され、トーヤは忙しく酒を注いでいく。



サトイモ、ダイコン、ニンジン、エンドマメ、テンプラなどが煮込まれたにしめ料理の大皿をテーブルに回す。

一人ずつ皿によそって料理膳とよばれる。

酒はすすみお酌に忙しく回るトーヤ。

庫裏で行われている座は彼岸座と呼ばれている大人衆の行事で、お寺の年中行事には記されていない。

(H22. 3.21 EOS40D撮影)