大和神社の宵宮参りに先だって氏神さんの春日神社に参る大字三昧田(さんまいでん)の兄・弟頭屋。
黒の羽織袴姿である。
春日神社境内には数々の燈籠がある。
常夜籠には「堂 御家武運長久 天保十三年(1842) 正月吉日」。
愛宕大権現と刻まれた燈籠の一つは「大神宮 弘化二年(1845) 正月吉日」で、もう一つには「天保十四年(1843) 正月吉日」とある。
3年間に亘って次々と建之された燈籠である。
宮参りに向かう一行は頭屋だけでなく烏帽子を被り、白い衣装を身につけた頭人代(子守代とも)らもやってくる。
24日の座つくりでは婦人の姿もあった垣内の手伝い。
宵宮参りは婦人でなく男性でなければならない。
母親とともに神社に向かう。
神社境内には頭屋家族の他、垣内の人たちも大勢おられる。
垣内の晴れ姿は賑やかだ。
御幣は一本。
量は八合だが「一升」の名をもつ御供を括りつけた御幣である。
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両頭屋とも烏帽子を被り、後ろに結んだ赤い襷の白装束の頭人児とともに春日神社の拝殿に入ってお参りをする。
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参拝を済ませば頭屋家族が撮る記念写真におさまった大字三昧田(さんまいでん)のお渡り一行。
垣内の人たちに見送られて一旦は北へ向かう旧街道を行く。
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旗持ちを先頭に地区を練り歩く。
門飾りをした兄頭屋家の前を通って辻を曲がる。
南北に連なる旧道は上街道(初瀬街道)だ。
北垣内の集落を抜けて国道168号線を跨ぐ。
白装束の人たちは手に笏を持っている。
歩道を歩く姿を見た運転手は何があるのかさぞや驚いたことであろう。
信号佐保庄で再び国道を跨ぐ。
旧・新の街道を練り歩く一行は大和神社へ向けて一直線。
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長距離を練り歩くには難しい幼児の頭人児は頭に抱えた兄頭屋。
嬉しそうな顔は垣内の表情でもある。
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鳥居を潜って参道をゆくときには宵宮参りを済ませた大字萱生の一行とすれ違う。
宵宮参りは大字ごと20分おきに行われているのである。
神社に到着すれば宮総代が待っている。
担いできた三昧田の旗は所定の位置に立てる。
到着の印である。
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手水で手と口を清めて昇殿する一行。
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御幣を宮総代に授けてから始まった宵宮参りの神事。
祓えの儀、祝詞を奏上される神職たち。
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拝殿の前には二人の随身(ずいじん)役が座っている。
この年の当たりの大字は佐保庄と新泉である。
随身はすべての宵宮参りが済むまではこの位置に居なければならない。
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神事を受けて産子幣を授かった頭屋ともども一行の顔は穏やかになった。
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戻る道は兵庫を抜けて上街道へ。
午前中に村役員や頭屋が立てた提灯が旧街道に並ぶ。
突然の雨に大慌てでビニールカバーをつけたそうだ。
1日の翌日2日は受け頭屋の引き渡し。
頭人児が着用していた衣装は兄・弟頭屋家がそれぞれクリーニングしておく。
以前は頭屋家で洗って次の頭屋家に持っていっていたが、平成16、17年辺りからはクリーニング店に頼んでいる。
また、諸道具の不足もあったことから区長および宮総代の立会のもとで引き渡しをするようにしたと当時の区長が改正したと話す。
そのような事情から引き渡しの日程は両者相談の上で決めている。
(H25. 3.31 EOS40D撮影)
黒の羽織袴姿である。
春日神社境内には数々の燈籠がある。
常夜籠には「堂 御家武運長久 天保十三年(1842) 正月吉日」。
愛宕大権現と刻まれた燈籠の一つは「大神宮 弘化二年(1845) 正月吉日」で、もう一つには「天保十四年(1843) 正月吉日」とある。
3年間に亘って次々と建之された燈籠である。
宮参りに向かう一行は頭屋だけでなく烏帽子を被り、白い衣装を身につけた頭人代(子守代とも)らもやってくる。
24日の座つくりでは婦人の姿もあった垣内の手伝い。
宵宮参りは婦人でなく男性でなければならない。
母親とともに神社に向かう。
神社境内には頭屋家族の他、垣内の人たちも大勢おられる。
垣内の晴れ姿は賑やかだ。
御幣は一本。
量は八合だが「一升」の名をもつ御供を括りつけた御幣である。
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両頭屋とも烏帽子を被り、後ろに結んだ赤い襷の白装束の頭人児とともに春日神社の拝殿に入ってお参りをする。
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参拝を済ませば頭屋家族が撮る記念写真におさまった大字三昧田(さんまいでん)のお渡り一行。
垣内の人たちに見送られて一旦は北へ向かう旧街道を行く。
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旗持ちを先頭に地区を練り歩く。
門飾りをした兄頭屋家の前を通って辻を曲がる。
南北に連なる旧道は上街道(初瀬街道)だ。
北垣内の集落を抜けて国道168号線を跨ぐ。
白装束の人たちは手に笏を持っている。
歩道を歩く姿を見た運転手は何があるのかさぞや驚いたことであろう。
信号佐保庄で再び国道を跨ぐ。
旧・新の街道を練り歩く一行は大和神社へ向けて一直線。
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長距離を練り歩くには難しい幼児の頭人児は頭に抱えた兄頭屋。
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鳥居を潜って参道をゆくときには宵宮参りを済ませた大字萱生の一行とすれ違う。
宵宮参りは大字ごと20分おきに行われているのである。
神社に到着すれば宮総代が待っている。
担いできた三昧田の旗は所定の位置に立てる。
到着の印である。
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御幣を宮総代に授けてから始まった宵宮参りの神事。
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拝殿の前には二人の随身(ずいじん)役が座っている。
この年の当たりの大字は佐保庄と新泉である。
随身はすべての宵宮参りが済むまではこの位置に居なければならない。
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戻る道は兵庫を抜けて上街道へ。
午前中に村役員や頭屋が立てた提灯が旧街道に並ぶ。
突然の雨に大慌てでビニールカバーをつけたそうだ。
1日の翌日2日は受け頭屋の引き渡し。
頭人児が着用していた衣装は兄・弟頭屋家がそれぞれクリーニングしておく。
以前は頭屋家で洗って次の頭屋家に持っていっていたが、平成16、17年辺りからはクリーニング店に頼んでいる。
また、諸道具の不足もあったことから区長および宮総代の立会のもとで引き渡しをするようにしたと当時の区長が改正したと話す。
そのような事情から引き渡しの日程は両者相談の上で決めている。
(H25. 3.31 EOS40D撮影)