マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

小夫の旧暦閏年の庚申講

2015年02月07日 09時22分41秒 | 楽しみにしておこうっと
桜井市小夫の天神社を下った地。

針から長谷寺で抜ける県道38号線に遭遇する三叉路の右に2戸の覆い屋があった。

それぞれに存在が大きな二段重ねの岩があり、いずれも天正十一年(1583)造立で阿弥陀六字名号が刻まれている磨崖仏。

その場に枯れた竹が立ててあった。



紛れもない旧暦閏年に行われている庚申さんである。

「トアゲ(塔上)」と呼ばれているようだ。

枯れているがシキビにアセビと思われる花が挿してあった。

排気口のように見えるがハナタテに違いない。

もう一つは竹の上部を四つに割いたゴクダイだ。

住民の話しによれば今年は旧暦の閏年。

この年の「大」の月は9月。

毎回4月初めの日曜に行っているというが、願文を書いた庚申杖は見当たらない。

家に持ち帰ったのであろう。

ここは東・馬場垣内。西では上・桑垣内がしているようだ。

奈良県内では桜井市都市部で26カ所、山間では17カ所もある。

他に橿原市・明日香村にはそれぞれ10カ所、田原本町は7カ所。

天理市山間・宇陀市室生・大宇陀にそれぞれ4カ所で榛原は3カ所。

また、奈良市東部山間、旧都祁村、御杖村、高取町、吉野町に1カ所ずつあるようだ。

旧暦閏年の庚申講の分布や祀り方すべてを調査するには年齢的に無理がある。

(H26. 7.22 EOS40D撮影)