マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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かつてあった小夫の盆踊り

2015年02月08日 08時17分15秒 | 桜井市へ
桜井市小夫ではかつて盆踊りが盛んだった。

60戸の小夫集落は東、馬場、上、桑の4垣内。

日にちを替えてそれぞれの垣内の会式ごとに踊っていた。

天神社では8月16日の風の祈祷の際では地区をあげて踊っていた。

頂上にヤナギと呼ばれる花飾りをつけて、番傘をさした華やかな音頭櫓を立てていた。

踊りは「十八踊り」、「御万歳踊り」、「住吉踊り」、「カワサキ」、「初瀬」、「サエモン」などがあったが衰退し、今では踊ることもない。

また、雨乞いの願果たしに踊られた花笠踊りもあったが、婦人会・青年団の解散に伴って中断した。

そのころの踊り様相を収めた記念の写真が残されている。

奉納盆踊り写真に見える「天児屋根命」の文字は天神社東殿に祀る春日大神である。

昭和36に発刊された『桜井市文化叢書 民俗編』に小夫の花笠踊詞章が残されている。

「花笠踊りは むつかし踊り 手拍子足拍子腰のゆり 小夫よいとこ一度はおいで 神の出所住みよいとこ 宮のお守りは桑山原に 切ってならないとこしえに わしが心を初瀬の川に うつして見せたい君が身に 笠はぬけても千古の名残り 踊りくちないほととぎす へその山から谷さか見れば じぅがたによりししが出る 城の山から宮坂見れば げじのはなから花畑」である。

(H26. 7.22 EOS40D撮影)